シン・足立淳のブログ彼岸花

　次かその次くらいで最終回を迎える「アクセル・ワールド」というアニメがあるのだが、東京の杉並区周辺を舞台にしていて、高円寺とか梅里とか、青梅街道とか都営バスとか、馴染みのある名前がいろいろと出てくる。高円寺陸橋とかバーガーキングとか。

　その世界では架空のゲーム内で領土（ギルド）を取り合ってて、ラスボスが主人公に向かって「ぼくはキミたちを倒して、いずれこのギルドを支配し、杉並の王になる」と言うんだけど、それがなんかおかしい。

　もちろん、支配者はそれぞれどこかの領土を支配しているんだけど、それが杉並というだけでなんかおかしい。そして、おそらく作者も編集者も、そのおかしさに気づいていない風なのがさらにおかしい。

　気づいているのはおそらくアニメを作っているスタッフ。なぜなら、そこかしこに「現代の杉並区周辺」を臭わせる映像を挟んでくるからだ。

　「こいつら、仰々しく戦っているけど、杉並ですよ？　おかしいでしょー？　車を買うと練馬ナンバーですよ？」みたいな目線で。