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LOYAL STRAIT FLASH ♪

合作第4章中

369 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:17:11.23 ID:E2RE4V3X0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー( ゚∀゚)sideーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーー舞台はバーボンハウスに戻る。

業務用冷蔵庫のモーター音が鳴り響くスタッフルームに俺様はいた。

【団長】と書かれた三角錐の置かれたスチール机に足を乗せ、
自慢の太い腕を組み目を閉じ座っている。
ときおり、安物の椅子が尻の下でミシミシと不平そうな声を上げた。

消滅する前にクーが必ず訪れる場所はどこか?
それはココ、バーボンハウスしかありえないと言うのが俺様が出した結論だった。

直情型の内藤・天然暴走女・ギコの3人はただ静かに待つなんてのは絶対に出来ないだろうし、
この3人が動けば自然にまな板娘・ドクオ・Fカップの3人も動く。
ショボンは本来どんな時も冷静沈着な男だが、過去にクーさんと何かあったのか
(まぁ、興味ねぇがな)今回ばかりは熱くなってたみてぇだ。

つまり、留守番役は自然と俺様の役目となるわけだ。

元々俺様は俺様自身と愛する家族の事。
それにスイーツの事しか興味がない。

そりゃ、クーさんが生き返ったと聞いた時は驚いたし嬉しかった。
会って礼の1つでも言いたいと思う。

だが、全てを忘れて走り出すまでに…?、と質問されればそうでもねぇ。
自分を見失わない程度に冷静さは保っているつもりだ。


374 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:19:09.71 ID:E2RE4V3X0
 ( ゚∀゚)『……ハイン…』

俺様の口から無意識に愛する妻の名が漏れ出す。

初めてハインと出会ったのは、俺様がまだパティシエ修行中のパリ。
彼女は科学者になる為に大学に通いながら小さなカフェでアルバイトをしていて、
偶然俺様がその店に入った時豊かな胸をピアノの鍵盤に乗せて休んでいた。

その表情。雰囲気。声。
全てに惚れこんだ。

『おっぱいよりも君が好き』

気付いた時には気持ちを伝えていた。

今では愛する彼女との間に9人もの宝物に恵まれ、騒がしいながらも幸せな毎日を送っている。
何一つ憂い事などない。

…いや。
1つだけある。

子供を産むたび、ハインの豊かな胸は小さくなっていった。
俺はおっぱいも好きだが、ハインの全てを愛しているから不平などない。

だが、【衝撃!! AAカップが一週間でDカップに!!】と書かれた広告を見て
溜息をついているハインを見ていると、何とかしてやりたいと思う。

その願いも【欠片】の力を借りれば簡単に叶える事が出来るだろう。

376 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:20:09.05 ID:E2RE4V3X0
 『あの素晴らしい乳をもう一度』

そんな事を考えながら、俺様はクーを待つ。

果報は寝て待て。
昔の人は本当に良い事を言った。
某団じゃあるまいし、足を棒にして捜すなんてのは意味がない。

ちょっと頭を回転させれば、果報なんてもんは葱と鍋背負って歩いてくるもんだ。

うはwww俺様天才wwwっうぇwwwww

…もし、この完璧すぎる作戦に穴があるとすればーーーーーー。

( ,,゚Д゚)『…こいつ、なにやってやがるんだ?』

(*゚ー゚)『…さぁ?』









俺様が待ちくたびれて寝てしまった事だけだろう。

( ゚∀゚)『むにゃむにゃ…ハイン…愛してるぜ…』

379 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:21:22.79 ID:E2RE4V3X0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(´・ω・`)sideーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(´・ω・`)『クー。僕は君が好きだ』

決意を込めた僕の言葉は想像していたよりも
はるかにさらりと口から流れ出た。

自分が今どんな顔をしているか自分で見る事は出来ないけれど、
クーは目を点にして僕の顔を凝視している。
やがて、ようやく言葉の意味を脳が理解したのか一瞬にして赤面した。

o川*///)o『な、なに言ってんのよ!! バカショボン!!
     罰ゲームの内容を言いなさいって言ってるでしょ!!
     からかうの止めてよね!!』

(´・ω・`)『からかってなんかいないよ。それに飲み比べ勝負なんか意味がないんだ』

一度堰を切った僕の言葉は止まらない。

(´・ω・`)『君がそばにいてくれさえすれば、僕はいつだって禁酒してみせるよ。
      お酒に逃げる必要がないからね』

o川*///)o『でも…でも…』

クーは俯き、困った様につま先で足元の小石を突付いている。

(´・ω・`)『僕は本気だよ。君を護りたい。…君を襲う不幸から君を護りたいんだ』


380 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:22:47.70 ID:E2RE4V3X0
 o川*゚ー゚)o『で、でも、例えばさっ!!』

クーは思いもよらなかったであろう僕の告白に流されそうになる自分を
押し留めるように声を上げる。

o川*゚ー゚)o『例えばだよっ!! わたしが急な事故とか病気で死んじゃったらどうすんのさっ!!
      そしたら今度はわたしを護れなかった事を後悔するんだよっ!!』

(´・ω・`)『それでも、可能性を捨ててしまうよりはるかにマシだ』

o川*゚ー゚)o『わ、わたしおばけになって出てくるかもよっ!!
      枕元に立って毎晩お皿数えるかもよっ!!』

(´・ω・`)『それでも構わない。それならおばけの君を愛してみせる』

o川*゚ー゚)o『ででで、出切るワケないじゃない!! おばけと人間じゃ立場が違いすぎるよ!!』

クーは緊張しているのか回らない舌を必死に動かし、荒唐無稽な反論をしてきた。

(´・ω・`)『人が誰かを愛するのに立場なんかクソ喰らえだ』

僕はクーの両肩を掴み、真正面からその紫水晶色の瞳を見据えて言った。

( `・ω・)『例え、君が幽霊でも幻でも関係ない。                                ('A` )
      例え、明日には二度と会えなくなる運命だとしても関係ない。                  (゚∀゚*)
      クー。僕は君が好きだ。
      この想いだけは伝えなければいけないんだ』


386 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:25:33.36 ID:E2RE4V3X0
( ´・ω・)『……』                               ('A` )(゚∀゚*)

(´つω⊂)ゴシゴシ

( ´・ω・)『……』                               ('A`*)(゚∀゚*)

              ねぇ、クー。

o川*゚ー゚)o『な、なによバカショボン!!』

              僕、目がおかしくなっちゃったのかなぁ。幻覚が見えるんだ。

僕の言葉にクーは背後を振り返る。そこに頬を赤らめる2人の姿を認めるとぷっと吹き出した。

o川*゚ー゚)o『あ~ぁ、バレちゃったか』

悪戯を見つかった子供のようにペロリと舌を出すと、クーは一歩僕から下がり離れる。
同時に背中のおもちゃの羽が白鳥のような翼に変わり、その場で身を翻すと
彼女の姿はルーズソックスの女子高生から純白のメイド服姿に【戻った】。

( ´・ω・)『…クー』

川 ゚ -゚)『言いたい事は分かるが…なんだ、ショボン』

( ´・ω・)『…時間を戻してくれたんじゃなかったの?』

僕の問いにクーは照れくさそうに答える。

川 ゚ -゚)『本当はそうしたかったのだが、流石に【欠片】でもそこまでは無理なようだ。
     よって、私自身の姿をあの頃に戻して一芝居うたせてもらった。で、自分がバーボンを喰らった感想はどうだ?』

392 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:26:56.90 ID:E2RE4V3X0
 (´・ω・`)『そ…そんな…』

その場にガックリ膝をつく僕に、ドクオとツーが駆け寄ってくる。

(*'A`)『あの…その…なんだか…フヒヒ、スイマセン』

(*゚∀゚)『それにしてもビックリだよっ!!
     ショボンさんがクーさんの事をねぇ…。
     なかなか熱い告白だったよっ!!
     お姉さん見ててキュンとなっちゃったさっ!!』

(´;ω;`)『いやぁぁぁぁ!! 言わないで!! 聞きたくない!!』

僕は両手で耳を塞ぎ大声をあげる。そこにクーが割って入った。

川 ゚ -゚)『全くだ。2人とも、あーゆー場合はせめて隠れて見ているものだぞ』

その言葉で2人は僕をからかっている場合ではない事にようやく気がついたようだ。
揃って直立不動の姿勢をとり、クーに向き直る。

('A`)『あ…クーさん…スイマセン、失礼しました』

(*゚∀゚)『それに…朝もゴメンなさい…まさか、また会えるなんて思ってなくて…
     ブーちゃんがまた変な妄想始めたのかとばっかり…』

川 ゚ -゚)『気にするな。わたしも短絡的過ぎたと思っている。
     本当なら今すぐ君達に抱きつきたい所なのだが、それより今は…』

そこでクーは言葉を遮った。

395 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:28:14.70 ID:E2RE4V3X0
 (´・ω・`)川 ゚ -゚)('A`)(*゚∀゚)『……』

4人の間に不自然な沈黙が流れる。
しばらくしてドクオが胸ポケットから煙草の箱を取り出し、舌打ちとともにそれを握りつぶした。

('A`)『くそ…タバコきれちまってるわ。ちょっと買いに行って来る』

そう言ってツーの手を引いて歩き出す。

(*゚∀゚)『ちょ…ドッ君!! こんな時に煙草なんてどうでもいいじゃないかっ!!
     そんなに行きたければ一人で…』

ドクオはその言葉を無視して僕らに言った。

('A`)『10分!! ぴったり10分で帰ってきますからね!!
    どこにも行かないでくださいよ!!』

(*゚∀゚)『あ…そっか…』

ツーはそれでドクオの言葉の真意を理解したのか、素直にドクオに従った。

(´・ω・`)川 ゚ -゚)『……』

やがて2人の姿が見えなくなると、クーは僕の前に膝をつき肩に顔を乗せるようにして抱きついてきた。
先ほどとは全く異なる、ただひたすらに優しい抱擁だった。


396 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:28:58.51 ID:E2RE4V3X0
川 ゚ -゚)『ショボン…騙すようなマネをしてすまなかった』

耳元で囁くように言う。

(´・ω・`)『…いや。僕のほうこそありがとうを言わないといけないよね。
      君がああしてくれなかったら、僕はいつまでたってもウジウジ悩んでいるだけだっただろうし』

答えながら僕はクーの腰にそっと手を回す。

川 ゚ -゚)『全くだ。君は考えすぎるんだよ。あの頃もそれが祟ってアル中になってたんじゃないか
     考える必要なんてないんだよ。君はちゃんと言ってくれたじゃないか?』

(´・ω・`)『…そうだっけ。実は興奮しすぎて自分でなんて言ったか覚えてないんだ』

川#゚ -゚)『…この、バカショボン』

クーはそう言って僕の頭に軽い頭突きを当てる。

川 ゚ -゚)『アル中だから…立場が違うから告白できない。
     過ぎ去った過去は戻らないから告白できない。
     わたしが明日にはこの世にいない者だから告白できない。
     そう言っていたのは君自身だぞ』

(´・ω・`)『…うん』

川 ゚ -゚)『人が誰かを愛するのに立場なんかクソ喰らえ。
      わたしがが幽霊でも幻でも関係ない。
      明日には二度と会えなくなる運命だとしても関係ない…か。
      嬉しかったぞ。これで安心して死ねそうだ』     


398 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:30:05.18 ID:E2RE4V3X0
(´・ω・`)『…悲しくなる事言わないでくれよ
      僕はこれから心の中でしか会えない君を愛し続けながら生きなきゃならないんだぞ』

川 ゚ -゚)『…すまない。
     しかし、逆に言えば何時でも君の心の中でわたしは君に会えるという事だな?』

(´・ω・`)『ふふ…そうだね』

川 ゚ -゚)『…わたしは死んでいる間、ずっと寂しい思いをしてきたと【欠片】は教えてくれた。
     しかし、皆の心の中にわたしがいて。わたしはいつでも皆に会える。
     そう考えると次の死は寂しくなさそうだ』

(´・ω・`)『…うん』

川 ゚ -゚)『想う心は力になる。
     不可能を可能にし、可能を不可能にするほどの力だ。
     それを忘れないでくれよ』

それから。僕ら2人の間に言葉は要らなかった。
僕はただ、ただクーを抱きしめた。
この感触を忘れぬように。
この温もりを忘れぬように。

程なくしてクーが名残を惜しむようにそっと僕から離れる。
立ち上がると、すぐそばの茂みを睨みつけ言った。

川#゚ -゚)『ぴったり10分経ったぞ。そこで隠れている2人出てこい』



400 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:31:35.22 ID:E2RE4V3X0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(*゚∀゚)('A`)sideーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

('A`)『ほら、言ったじゃねーか。やっぱり見つかった』

(*゚∀゚)『にょろ~ん』

わたしはクーさんの真似をしてペロリと舌を出してみせる。
ドッ君はそんなわたしにはすでに慣れっこなのか…半分諦めたのか。
溜息を1つ吐き出して立ち上がった。

('A`)『…もしかしてバレバレでした?』

川 ゚ -゚)『うむ。今のわたしは【欠片】の力で全能に近い力があるからな。
     (…それに茂みの影からドクオのガイルヘアーが丸見えだ)』

(*゚∀゚)『すごいねぇ。生きてた時も凄かったけど…
     昔のクーさんがツイストサーブなら今のクーさんは波動球って感じさっ!!』

(;´・ω・)'A`)『……?』

全国80万人の腐女子大爆笑モノのわたしの例えは
どうやら男2人には伝わらなかったらしい。
1人クーさんは首を縦に振って納得していた。

('A`)『そんな事はどうでも良いんだけどよ…。 ショボンさん、クーさん。話は終わりましたか?』

そうだよ!! それが一番大事なんじゃないかっ!!
ドッ君、話がすぐ脱線するのは君の悪いクセだよっ!!

川 ゚ -゚)『あぁ。おかげさまで全部終わったよ』

402 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:32:56.57 ID:E2RE4V3X0
 ('A`)『そうッスか…』

(*゚∀゚)『そう…』

…。
う…。
うぅ…。

川 ゚ -゚)『?』

( ;A;)(*:∀;)『うぇぼおぇあぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁ』

川;゚ -゚)『!?』

これ以上我慢する必要がないと分かった途端。
突然涙が溢れ出してきた。
『日本語で(ry』と言われそうな奇声を漏らしながらクーさんの胸に飛び込む。

( ;A;)『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……クーさん…俺…俺…』

(*;∀;)『クーさぁぁぁぁぁぁん…本物のクーさんだぁぁぁぁぁぁぁぁ…』

涙と鼻水と涎でべったりと染みを作りながら、わたし達はクーさんに抱きつく。
ひたすら泣きじゃくるわたしの髪をクーさんは優しく撫で続けてくれた。


406 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:33:58.92 ID:E2RE4V3X0
どれ程の時間そうしていたか全く分からない。
ちょうどクーさんの胸に顔を埋めていたわたしは、クーさんのおっぱい柔らかいなぁとか考えていた。
昔、どっかのおっぱいバカが

    ( ゚∀゚)『高速道路を走ってる時、窓から手ぇ出すわけよ。
         そん時に感じる風圧はおっぱいの感触と一緒なんだぜ』

とか、自慢げに語っていたっけ。

いつまでも流れ続けていると思っていた涙は
泣きじゃくる子供をあやす様なクーさんの優しさのおかげで少しづつ止まっていった。
ドッ君はとっくに泣き止んでいたみたいで、
わたしに背を向けるようにしてタバコを吸っている。
きっと、その顔は酷い様になっている事だろう。

川 ゚ -゚)『ようやく泣き止んでくれたか。
     このままわたしの時間が終わったらどうしようかと思ったぞ』

(*;∀;)『へへ…申し訳ないっさ…』

川 ゚ ー゚)『うん。やっぱりツーは笑顔が一番だ。
     怒り顔や泣き顔にも魅力はあるが、わたしが一番見たかったのはその笑顔だからな。
     見れてよかったよ』

その他愛もない一言に、わたしの涙腺はこれでもかと緩む。
でも、わたしはクーさんに自分の笑顔を出来るだけ見てほしくて必死にそれを堪えた。
クーさんは、いつも見せていた静かな微笑みでわたしを見ていてくれていたけど、
急に真顔になると申し訳なさそうに口を開いた。

川 ゚ -゚)『…すまない。お前達とこのまま話していたいが…わたしの時間もそろそろ残り少ないようだ』

410 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:35:18.53 ID:E2RE4V3X0
 (*゚∀゚)('A`)『え!?』

その言葉を聞いたドッ君は手から煙草を落とし、振り返った。
やっぱりその目は限界異常に涙を搾り出したせいか、真っ赤になっている。

(*゚∀゚)『いや!! このまま一緒にいてくれなきゃ嫌さっ!!』

クーさんがどこかに行ってしまう。
ここじゃない何処か。わたし達じゃない誰かのところに行くのか?
それとも、【欠片】の力が消滅しようとしているのか?
分からないけど、とにかくわたしは駄々っ子のようにクーさんの言葉を否定した。

(*゚∀゚)『…ずるいさっ!! ショボンさんの時はあんなに長い時間一緒にいたのに、
     わたし達の時はこんなに早く打ち切りなんてあんまりさっ!!
     一緒に遊ぼう!! 帰りの鐘が鳴るまで一緒に遊ぼうよっ!!』

('A`)『…ツー。駄目だ…駄目なんだ…』

ドッ君がすっとクーさんの翼を指差す。

(*゚∀゚)『何が駄目なんだいっ!! ドッ君はクーさんと一緒にいたk…』

そこでわたしの言葉は止まった。

クーさんの真っ白な翼。それは今では色を失いつつある。
ぼんやりとそれに隠れて見えないはずのブランコを見る事が出来た。

川 ゚ -゚)『すまない…わたしの時間もそろそろ残り少ないようなんだ…』

クーさんはもう一度そう言った。

413 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:37:35.89 ID:E2RE4V3X0
 (*゚∀゚)『でも…でもっ!!』

わたしだってここは簡単に引き下がる事は出来ないよ。
この機会を逃したら、クーさんとはもう二度と…もう二度と…。

(*゚∀゚)『わたしはもっと…もっとクーさんと一緒にいたいんだよっ!!
     一緒にお話したいんだよっ!! それ位…それ位いいじゃないかっ!!』

('A`)『…ツー。クーさん自身の事はクーさんが一番よく分かってる筈だろ?
    俺ももっとクーさんと一緒にいたい…でも駄目なんだ…』

(#*゚∀゚)『駄目なんかじゃないさっ!!
     そんならショボンさんにあげた時間を少しわたし達にくれればよかったじゃないかっ!!
     そんじゃ何かいっ!? クーさんはわたし達よりショボンさんが大事だったとでも…』

川 ゚ -゚)『それは違う!!!!!』

一喝。
それまで聖母の様に優しかったクーさんのいきなりの大声にわたしの頭は一瞬で覚める。

川 ゚ -゚)『お前達2人との関係は…死んでからも何一つ悔いの残るものではなかった。
     上司と部下。年齢も離れているにも関わらずこのような関係を築けた事をわたしは誇りに思っている。
     だが、世の中には死んでからも心配で目が離せないお子様がいるんだ。
     そこにいるショボクレ眉毛や…』

クーさんはちらとベンチに座って一人空を見上げているショボンさんを見てから言葉を続けた。

川 ゚ -゚)『…今もわたしを探してこの街のどこかを走り回っている男のような、な』


418 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:39:53.44 ID:E2RE4V3X0
 (*゚∀゚)『……!!』

悔しい。
ただひたすらに悔しい。
こんな事なら、クーさんが生きている間にもっと困らせてやればよかった。

('A`)『…』

川 ; -;)『すまない…本当にすまない…。
     わたしだってお前達と一緒にいたい。
     この稀有な力を使って、お前達が考えている【世界中の男が全員ドクオになる計画】や
     【透明人間になって女湯突撃】なんて遊びが出来たら楽しかったと思う…。
     でも…わたしは行かなくてはいけないんだ。
     この限りある命を…一度きりの奇跡を失うわけにはいかないんだ…』

悔しい。
ただひたすらに悔しい。
でも。

(*;∀;)『…分かったよ、クーさん』

川 ; -;)『……!! ツー…』

( ;A;)『…行って下さい、クーさん。こいつには俺がいます。
    でも、クーさんを必要としている奴がいるんです』

クーさんは頷き、今や半透明になるつつある翼を大きく広げると
ふわりと空に羽ばたいた。

421 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:41:19.18 ID:E2RE4V3X0
 川 ゚ -゚)『ツー!! 1つ言い忘れていた事がある!!』

この公園で一番高い木と同じくらいまで上昇したクーさんが叫んだ。

川 ゚ -゚)『この機会を失ったら、わたしとは2度と会うことは出来ない。
     お前はそう思ったようだが、それは違う!!
     わたし達はこれから何時でも会う事が出来るんだ!!
     ショボンに聞け!! ショボンが全て知っている!!』

そう言うとクーさんは再び上昇を開始する。
その姿が点のように小さくなっても、ついに後ろを振り返る事はなかった。

(´・ω・`)『…行っちゃったね』

いつの間にかわたしの後ろに立ったショボンさんが言う。

(´・ω・`)『…僕らも行こう。
      クーは必ず最後にはあそこに来てくれる筈だ』

わたしは青空を見上げながら頷く。
そして、愛しいダーリンに振り返り言った。







(*゚∀゚)『心配かけてごめんさっ!! …ところで【透明人間になって女湯でウハウハ計画】って何?』

423 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:43:10.13 ID:E2RE4V3X0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーξ゚△゚)ξsideーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ξ#゚△゚)ξ『全く!! あのバカ本当にどこ行ったのかしら!!』

あたしは腹立たしさを紛らわせるように手にしたコーヒーのスチール缶を握りつぶす。
それをそばにあったゴミ箱に叩き込んだ。

(主^ω^)『…そんな事僕に言われても知りませんお』

ξ゚△゚)ξ『……』

ムカつく。本っっっっっ当にムカつく。
何度も頭を冷やそうと思ったけど、目の前をこれから殴りに行こうとしている男と
瓜二つな顔をしたのにウロウロされて、冷静になんてなれるわけがない。

(主゚ω゚)『ギアス!!』

気がつくとあたしはそいつの尻を蹴り上げていた。
その、あのバカと全く同じリアクションが一層怒りに火を注ぐ。
それにしても、コイツ何なのかしら!!
この世界の事は全く知らないと言いながら、フィギアや同人誌には異常な興味を示すし…。

ξ゚△゚)ξ『あら? 蹴りやすそうなお尻があるから、つい蹴っちゃったわ。
     とにかくあのバカはここにはいないみたいね。
     それにしても頭くるわ!! こんなに頭くるのは2ch閉鎖騒動以来ねっ!!』

あたしはそう一人ごちて内藤の散らかりまくった部屋を出る。

(主;^ω^)『(…僕の肛門も閉鎖されそうですお)』 


426 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:44:19.28 ID:E2RE4V3X0
 ξ゚△゚)ξ『さて、次はどこに行こうかしらね』

あたしはアパートの階段を下りながら、すぐ後ろの役立たずに聞いた。

(主^ω^)『そ、そんな事僕に聞かれても分かりませんお!!
       何度も言うように僕はこの世界は全く無知なんですお!!』

ξ゚△゚)ξ『じゃあ、なんであんなにオタク関係に詳しいのよ!!』

(主^ω^)『それもさっき行った筈だお!!
       僕は前に秋葉原っていうパラダイスで【欠片】を探した事があって…』

秋葉原なんかあたしだって知ってるわよ!!
あのバカにデートと称して何度も連れ回されたんだから!!
こいつ、本当に異世界の住人なのかしら…!?
もう一度蹴り飛ばそうとして、そいつが真剣な表情で空を見上げているのに気付いた。

(主゚ω゚)『来た…来たお!!』


430 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:45:44.23 ID:E2RE4V3X0
ξ゚△゚)ξ『はぁ? 何が来たって言うのよ!?
      言っておくけど、情報統合思念体からのメッセージとか言ったら半殺しじゃ済まさないわよ!!』

そいつはあたしを無視して続けた。

(主゚ω゚)『【欠片】…【欠片】がすぐそばに来てるお!!』

【欠片】=クーさん=すぐそばにあのバカがいる可能性大。
そんな方程式が瞬時に脳裏に浮かび、あたしも空を見上げた。
そこには真っ白いメイド服を身に包んだ女性の姿。
彼女はあたし達の姿を確認すると、ゆっくりと地上に降りてきた。

川 ゚ -゚)『ツンか。探したぞ。どうにも力が落ちてきているようで困る』

ξ#゚△゚)ξ『探したのはあたしの方よ!! あのバカはどこにいるの!?』

あたしは八つ当たりと分かりつつも、怒りを隠さず言う。

川 ゚ -゚)『あのバカ? 内藤なら君の後ろに…いや、似ているようだが…』

クーさんは何かを考え込むように唇に人差し指をあてていたが、すぐに納得がいった様にポンと手を叩いた。

川 ゚ -゚)『そうか。君がこの【欠片】を探しているというブタ君か』

(主^ω^)『ブ、ブタとは失礼な!!』

黙りなさい、あんたなんかブタでも勿体無いくらいよ。
あたしはそう言って問答無用でそいつの後頭部を張りとばす。

(主;ω;)『(…なんか僕の扱いあんまりだお)』

433 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:47:24.15 ID:E2RE4V3X0
 川 ゚ -゚)『漫才はそのへんにしてくれないか。あまり時間がないんだ』

そう言えば、あたしを探してたみたいな事言ってたわね。
あたしは大きく深呼吸して思考をジェノサイドモードから通常モードに切り替える。
うん、大丈夫。
あたしは冷静よ。

ξ ^ー^)ξ『あ、ごめんなさい。話ってなにかしら?』

川 ゚ -゚)『うむ。他でもない、内藤の事なのだが…』

ξ#^ー^)ξ        プチン

あたしの中で何か決定的なモノが切れた音がする。

ξ#゚△゚)ξ『ちょっと待ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』

気付いた時にはあたしは出来る限りの大声をあげていた。

川;゚ -゚)『な、なんだ?』

ξ#゚△゚)ξ『言っておきますけどっ!! あのバカの彼女はあたしなんですよっ!!
      それなのに、あのバカは事ある毎にクーさんクーさんって…!!
      挙句の果てには【ハルヒとスキヤキどっちが好きみたいな事考えるな】とか
      ふざけた事言い出す始末!!
      いいかげんにしてほしいわっ!!』

川;゚ -゚)『そ、そのようだな…』

436 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:49:03.44 ID:E2RE4V3X0
 物知り顔で否定しないクーさんを見て、あたしの怒りは更に高まる。

ξ#゚△゚)ξ『そのようだな…って!! 知ってるような言い方しないでもらえませんか!!』

川;゚ -゚)『え…あの…その…』

困惑した表情を浮かべるクーさんに代わってそいつが口を開いた。

(主;^ω^)『…口を挟むようで申し訳ありませんが、あの人は【欠片】の力で全部知ってるんだと思いますお』

ξ゚△゚)ξ『……』

(主^ω^)『……』

川 ゚ -゚)『……』

ξ゚△゚)ξ『…mjd?』

(主^ω^)川 ゚ -゚)『mjd』

ξ゚△゚)ξ『……』

(主゚ω゚)『ギアス!!(2回目)』

そいつは鳩尾を押さえてその場にへたり込む。
あたしはそいつに渾身のボディブローを喰らわせる事でこの場の空気を変える事に成功した。

川 ゚ -゚)『…それは痛いだろう…常識的に考えて…』


438 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:50:32.77 ID:E2RE4V3X0
 ξ゚△゚)ξ『と・に・か・く!! 正直あまりいい気分はしないわよねっ!!
      内藤は…あたしよりもクーさんの影を追っているみたいなんだもん!!
      ううん!! 付き合いだしてから…クーさんが死んじゃってからは一層それが顕著になったわ!!』

それは醜い嫉妬心。
絶対に言ってはいけない言葉。
でも、あたしがこの先ずっと内藤を好きでいる為には避けて通れない決着。

川 ゚ -゚)『……ツン』

ξ;△;)ξ『お願い…あいつの心を連れて行かないで…。
     あいつにとってクーさんが道標【みちしるべ】であるように…光であるように…
     あたしにとってはあいつが道標【みちしるべ】なの…!!
     あいつがいてくれないと…あたしがダメになっちゃうのよ…!!』

川 ゚ -゚)『そうか…』

あたしは決して器用な人間じゃない。
ツーやしぃのように可愛く振舞うなんてマネは絶対に出来ない。
甘えたいと思うことは何度もあった。
でも、それが出来ない。
気持ちを押し潰すように、くだらない事で声を荒げる。

今、一番のライバルであるクーさんから内藤の心を取り戻せば
ようやく素直な自分を内藤に見せられる。
あたしはそう感じていた。

川 ゚ -゚)『だが断る』

441 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:52:00.66 ID:E2RE4V3X0
 ξ;△;)ξ『!!』

あたしは一瞬自分の耳を疑った。
やっぱり今でも。死んでからもクーさんは内藤の事を…。
そう考えると、絶対に勝ち目がない勝負に目の前が暗転する。

川;゚ -゚)『あ…いや、勘違いするなよ』

クーさんは呆然とするあたしの前で慌てて否定するように両手を振った。

川*゚ -゚)『こ、こんな事を言うのはなんだ…このわたしでも照れくさいと思うのだが…』

躊躇う様に一呼吸置いて続ける。

川*゚ -゚)『た、確かにわたしは今でも内藤を愛しているというか…
     愛していないのかと言われれば、それは嘘をつく事になるのだが…』

ξ;△;)ξ『…はい』

川;゚ -゚)『だが…残念な事に内藤の心はわたしには向いていないのは確実らしいし…』

ξ;△;)ξ『嘘です!! あいつは何時だってクーさんを見ています!!』

川;゚ -゚)『あう…まぁ…確かに内藤に嫌われていないという事も事実であって、
     むしろ好かれているというか…その事に対してはわたしとしてもやぶさかではないのだが…』

クーさんの声はだんだんとトーンを落とし、
最後の方になるとなんとか聞き取れるか聞き取れないかというレベルまで下がっていた。


447 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:53:03.09 ID:E2RE4V3X0
 川 ゚ -゚)『そ、そんな事はどうでもいいんだ!!
      とにかく、あいつを支えてやれるのはツンじゃなきゃダメなんだ!!』

ξ;△;)ξ『信じられませんっ!!』

頑固に意志を曲げないあたしを見てクーさんは軽く眉をしかめた。

川 ゚ -゚)『…内藤はそんなにわたしを追い求めていてくれているのか?』

ξ;△;)ξ『…うん』

川 ゚ -゚)『まぁ…確かにそうかもしれんな』

ξ;△;)ξ『え?』

突然あっけなく持論を180度転換させたクーさんにあたしはつい戸惑った。
クーさんはそれを見て『作戦成功』とばかりにニヤリと笑う。

川 ゚ ー゚)『人生が夜道を進む旅だとすれば、旅人は光を追い求めるものだ。
     そうだろう?』

そう言って今度は急に真剣な顔になった。

川 ゚ -゚)『旅人は光を追い求め、光は照らすべき旅人を求める。
     だが、それだけだ。どんなに強く求め合っても両者の間には決して埋まらない距離がある。
     実際に旅人を支えてやれるのは、その旅人のそばにいる者…
     つまりツン。お前だけなんだよ』

その真剣な表情はどことなく寂しげだった。


448 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:54:00.57 ID:E2RE4V3X0
 川 ゚ -゚)『ここで1つ、面白い謎かけをしようか。
      母親と内藤が同時に崖から落ちようとしている。どちらか一人しか助けられない。君ならどちらを助ける?』

またしてもコロッと話を変えられる。

ξ゚△゚)ξ『…心理テストですか?』

川 ゚ -゚)『単なるお遊びだ』

その回答に安心してあたしは状況を頭に思い浮かべる。
あたしなら…まず、どちらがより危険な状況にあるかを判断した上で…。

川 ゚ -゚)『残念。時間切れだ。母親も内藤も崖下にまっ逆さまのゲームオーバーだな』

ξ゚△゚)ξ『ちょ…早すぎ!!』

あたしはクーさんに軽いブーイングをあげる。

川 ゚ -゚)『いいんだ。この場合【悩んだ】と言うのが君の答えだからな
     では、もし内藤だったらどうしていただろう?』

その言葉であたしはクーさんの真意を理解した。

ξ゚△゚)ξ『何も考えずに崖に突撃して、勝手に足滑らせて一人でまっ逆さま…ってとこかしら?』

川 ゚ -゚)『わたしも同意見だ。どちらかを選ぶなんて出来ないだろうとわたしも思う。
     夜空の月を見上げるだけで、足元の落とし穴には気付かない。
     そんなドジだけど愛しい旅人君を頼むぞ、ツン』

あたしたちはその光景を想像して顔を見合わせて笑った。醜い嫉妬心はいつの間にか氷解してしまっていた。

449 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:55:39.63 ID:E2RE4V3X0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(主^ω^)sideーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(主^ω^)『…お話の途中ですいませんですがお…』

僕は楽しそうに笑いあう2人に遠慮しがちに声をかける。

ξ゚△゚)ξ『何よ?』

(主^ω^)『…いえ…あのですね…』

僕はどうもこの子が苦手だ。
寄らば噛む。むしろ、噛み殺される気がしてならない。
それでも僕は【欠片】を回収しなくてはいけない。
FOXを倒し、僕の世界を取り戻さなくては今までの旅が全て無駄になってしまうからだ。

ξ゚△゚)ξ『玉ついてんならはっきり言いなさいよっ!!』

(主;^ω^)『あう…』

どうしよう。
【欠片】を回収しても殺されては意味がない。
力づくで奪い取る…いや、無理だ。
衰えたとは言えこの超強力な【欠片】所有者に勝てる見込みはない。
そもそも今までの旅だって僕はその世界の住人に助けてもらう事の方が多かったんだ。

川 ゚ -゚)『まぁ待て、ツン』

間誤付く僕とキレかけの暴力女の間に、黒髪の【欠片】所有者…確か、クーさんって人が入り込んできた。

川 ゚ -゚)『君の話は分かる。この【欠片】の事だろう?』

452 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:57:21.49 ID:E2RE4V3X0
 (主^ω^)『そ、そうなんですお!! それがないと僕困るんですお!!』

所有者が話が分かる人で一安心の僕を、暴力女が睨みつける!!

ξ゚△゚)ξ『ちょっとアンタ!! それが無くなったらクーさんは消えちゃうのよ!!
     それが分かって言ってるんでしょうね!!』

怖い。
それでもここだけは譲れない。

(主^ω^)『で、でもそれがないと僕の世界の消えた人は戻ってこないんですお!!』

ξ゚△゚)ξ『そんなの知らないわよ!! いい!?
     クーさんは一回死んでるのよ!! それをあんたらの世界とやらの問題で勝手に生き返らせて、
     今度は「僕困るからまた死んでください」ですって!? ふざけないで!!
     せめて、力を使い切るまではこのままでいてもらうのが筋じゃないの!!』

彼女の言う事は正論だ。 

(主^ω^)『でででででも、これだけ力の大きな【欠片】が力を使い切って
       もし休眠状態になったら、今度はいつ目覚めるか分かりませんですお!!
       その間にFOXが更に力をつけたら…本当に倒せなくなってしまいますお!!』

ξ゚△゚)ξ『まだ言うかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!』

(主゚ω゚)『ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!』

どう見ても本気モードで殴りかかってくる暴力女。
僕は死を覚悟した。

453 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:58:29.82 ID:E2RE4V3X0
 僕は死を覚悟した。
…と、そこへ。

『いいんだ、ツン』

声がかけられ、僕らはその方向を振り向く。
そこでは【欠片】所有者が諦めたような表情で立っていた。

川 ゚ -゚)『もう…いいんだ』

ξ゚△゚)ξ『もういいって…何がいいんですか!!』

暴力女が今度はクーさんに掴みかかる。
…誰にでも掴みかかる女だ。

川 ゚ -゚)『全て知った時から決めていたんだ。この力を使いきる前に本来の持ち主に【欠片】を返そうとな』

(主^ω^)『……』

川 ゚ -゚)『心残りが無いわけではないが…鬼に捕まったからには鬼ごっこは終わりだろう。
     元々死んでいる身なのだし、すでに残りの力もほんのわずかだ。
     ここまで願いが叶ったのなら良しとしなくてはいかんだろう
     ただ…最後にもう一度だけあの場所で…』

俯き、細々と声を漏らすクーさん。
前髪に隠れてその表情は見えなかった。


456 名前: 美容師見習い(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/19(月) 23:59:33.88 ID:E2RE4V3X0
 ξ゚△゚)ξ『わたしは納得いかないわっ!!
      誰がなんと言おうと、このわたしが許さない!!』

なおも反論している。

ξ゚△゚)ξ『なんでそんなに物わかりがいいんですか!!
     2回も殺されるんですよっ!! なんでもっと我儘にならないんですかっ!!』

(主^ω^)『……』

僕は自分の世界を取り戻したい。
その決意に偽りはない。
でも、なんの罪も無い女性の人生を狂わせて…僕にそんな資格はあるのだろうか?

自分の理想…理想といえば聞こえはいいけど、野望・欲望の為に誰かを傷つけて。
そんな事をしたら、僕とFOXにどんな違いがあるって言うんだ?

彼女の周りの人達だって、彼女の死を悲しいながらも諦め、受け入れていた筈なんだ。
それを僕の世界の揉め事が原因で滅茶苦茶にしてしまった。
それなのに、僕だけが自分の主張だけを押し通そうとして…。

それで世界を取り戻しても…僕は笑って生きていけるのだろうか?

ξ゚△゚)ξ『クーさん!! 早く行って!! 時間がないのよ!!』

川 ゚ -゚)『分かっている。だが、ブタ君は空間移動の【欠片】を持っている。
     面識の無かった先程までならまだしも、
     今となってはどんなに逃げても瞬間移動されて?まるのがオチだ』

459 名前: DJ(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/20(火) 00:00:54.06 ID:VAWkGF9I0
 僕は決意する。
左手を押さえ、膝まづいた。

ξ;゚△゚)ξ川;゚ -゚)『?』 

(主゚ω゚)『こんな時に…邪気眼が…暴れ出しやがったお…おさまれ。おさまれぇっ(棒読み)』

言いながら金髪の方にアイコンタクトを送る。
金髪は瞬時にそれを理解したらしく、クーさんに向き直った。

ξ゚△゚)ξ『クーさん!! 今のうちよ!! 奴は邪気眼が暴走してる!!』

川;゚ -゚)『じゃ、邪気眼? なんだそれは?』

(主゚ω゚)『く…くそぉ。これじゃどこに逃げても捕まえられないお(棒読み)』

ξ゚△゚)ξ『何だっていいのよ!! 早く!! 急いで!! 聞いての通りなんだから!! 後の事は任せて!!』

川;゚ -゚)『わ、分かった!! 恩に着るぞ!!』

言うやいなや所有者は翼を広げ、地を蹴る。
しばらくして…。

ξ゚△゚)ξ『もう下手な芝居はやめていいわよ』

声がかけられ僕は立ち上がった。

ξ゚△゚)ξ『…やってる事は中二病だけど…かっこよかったわよ。やるじゃん』

中二病の意味は分からなかったけど、僕は何となく嬉しかった。

468 名前: DJ(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/20(火) 00:03:38.18 ID:VAWkGF9I0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー川 ゚ -゚)sideーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【本日定休日】のプレートがかかった扉の鍵を【欠片】の力を借りて開錠する。
真っ暗な室内でも、一発でわたしは明かりのスイッチを探し当てる事に成功した。
これも何年も続けてきた習慣のおかげだろう。

川 ゚ -゚)『まさか…もう一度ココに戻ってくる事が出来るとはな』

重厚なカウンターテーブルの奥に
ずらりと酒瓶が並ぶバックバーを薄暗いブルーライトが照らしていた。

なかでもバーボンはもちろんの事、シングルモルトや2年熟成という超短年熟成のものまで。
ウィスキー系の品揃えにはちょっと自信がある。

この店がオープンした当初からわたしはここの主として何百万・何千万もの酒を注いできた。
仕事を終えたスタッフは必ずと言っていいほど、ここで仕事の疲れを癒して帰宅していった。

こう言っては何だが、私に会うために足を運んでくれた常連だって少なくないのだ。

今もカウンターにはわたしが来るのを待っていたお客様が一人。

川 ゚ -゚)『お待たせいたしました』




彼はその言葉を聞き終えると、ゆっくりとこちらを振り向いた。

( ^ω^)『…遅いお。待ちくたびれましたお』

471 名前: DJ(埼玉県)[] 投稿日:2007/03/20(火) 00:04:57.56 ID:VAWkGF9I0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー( ,,゚Д゚)sideーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(´・ω・`)『ただいま~。あれ? もしかして僕達最後だった?』

俺がスタッフルームで名誉の負傷の手当を受けていると、
ツンとブタ面。それから少し遅れてショボンやドクオ達が帰ってきた。

(*゚∀゚)『やぁやぁ。やっぱりみんな戻ってきたんだねぇ』

まぁ、そりゃそうだろうよ。
あいつが最後に来るのはココしか考えられねぇからな。

('A`)『内藤は…?』

一人でバースペースにいる。
ツンの話じゃ、クーもこっちに向かったって言うし今頃2人で積もる話でもあるんだろうぜ。

(*゚ー゚)『…最後までお話できるといいね』

全くだ。
それより、お前ら全員目が真っ赤じゃねーか。
どいつもこいつも女子供みてぇにピーピー泣きやがって…だらしねぇ。

(´・ω・`)『あれ? ギコ、目が真っ赤だよ? もしかして泣きあと?』

うるせぇ!! 殺すぞ!!

それから各自が最後の思い出をかみ締めるように思いにふける。
そのまま静かに『その時』が訪れるのを待った。


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