2019/06/15(土)22:54
亡き愛犬の歌「僕はジョイ」完成 by Yukotan
「亡き愛犬ジョイの歌」in 2019 by Science Lady
2019/03/22開始
既に愛犬は昭和46年(1971)6月21日月曜日に死んでいる。わたくしごとだが、愛犬が死んだ年月日さらに曜日までを記憶に残したことに、相棒ことサイエンスレディがいたく驚き、感心してくれたので、むしろ私が感激し、いろいろ思い出話をするうち、愛犬は彼女の脳裡には新鮮に記憶されたらしい。
爾来、紆余曲折はあったものの、数十年の歳月ののち、ごく最近、愛犬の鎮魂歌をと、未だ元気なものの如くに作詞・作曲に挑んでくれて、遂に完成した。
私は楽譜は書けないので、相棒の書いたものを書き写したまでだ。そして、未完の楽譜を写すときに、見事に音階を間違えた。本来なら相棒の了解を得て初めて更新するものだが、先方も仕事がある身、手間を重ねてはいけないとの配慮がアダとなった。
今回、細かな訂正ののち、相棒に充分確認してもらい、ようやく更新のはこびとなった。
ただし、音階を間違えた楽譜は、彼女が音階を幾通りかに分けて、曲全体の調子を調整していた時の途中箇所のものである。ゆえに、私の単なる書き間違いでもない。
夕子「コラ ! 己れの誤りを素直に認めなさい ! 」
村松「はい。ごめんなさい」
「ボクはジョイ」歌詞
1 身体(からだ)はとても 大きいけど 心は(気持ちは)とても 優しいんだよ ネコが近寄った時も ニッコリ 笑っていただけさー 身体(からだ)はとても 大きいけど 心は(気持ちは)とても優しいんだよー
2 身体(からだ)がとても 大きいから お家(うち)もとても 大きいんだよ ワラを敷き詰めたベッドは とってもあったかいんだよー 身体(からだ)がとても 大きいから お家(うち)もとても大きいんだよー
3 名前はジョイと 呼ばれるけど これっておんなの子だってさー だけどお気に入りなんだよ ジョイって気に入って いるんだよー 名前はジョイと 呼ばれるけど グレート デンの男の子さー
夕子「断わり、いい ? 」
村松「どうぞ」
夕子「一番で言うと、『♪ 猫が近寄った時も』ってとこは、猫って歌うのは、話し言葉の節のままではどうしてもメロディーが作れなかった」
村松「ああ。これでとってもいいよ。文句なし」
夕子「良かった。それと、3番についてだけど・・。ジョイが男の子だけど、本来ジョイっていうのは、女性名ってことだっけ ? 」
村松「ああそれか。ううむ。何しろ当時俺は中学生で・・なんてのは言い訳か。何んだろう・・ ? これも三つ上の兄貴が言ったことで、そのあたりの事情は詳しくないんだけど・・。あ、そうだ。もしかするとだけど、登録の時に兄が幼い愛犬を連れて行って、そんな話が出たのかも知れない」
夕子「お兄さんがそれでもジョイに決めたのは、何んか・・」
村松「あ、それね、係の人が女性名であろうと、構わないって言ったんだって」
夕子「ふうん。ジョイっていい名前よ。あたし、身体(からだ)が自由になったら犬を飼ってみたい」
村松「え ! 夕子、犬、好きなのか」
夕子「ええ。だからジョイのこともまるっきり他人事には思えなくて」
村松「へえー、そうか。そうだったのか。俺とはだいぶ違うな」
夕子「あら ! どういうこと ? 」
村松「俺、犬も猫もダメ。生き物に嫌われる」
夕子「ジョイ、可愛かったんでしょ ? 」
村松「しつけたのは兄なんだよ、全部。だから俺は楽だった」
夕子「そうなのお ! あなた犬ダメ ? 」
村松「うん。第一バイクにも嫌われたしな。女に嫌われるのは当然でも、バイクにまで嫌われた」
夕子「あははっ ! 人にも犬にも、その上バイクにも嫌われて、お気の毒 ! 」
村松「悪うござんしたね」
夕子「カワサキGPz400、原因不明のエンジン不調で、安心して乗せてはもらえなかったものね」
村松「お前が犬飼ったら、訪ねるのがコワくなる」
夕子「あっははーっ、面白いッ ! 」
村松「3番について言うことあっただろ」
夕子「あ、そうだ。あなたをからかうつもりじゃなかったんだ。だからね、ジョイは女の子の名前だけど、ジョイって名前が気に入ってるんだって、ジョイの気持ちを歌ったってこと。あ、それでね、この3番は、メロディーと歌詞がうまくかみ合わないから・・・え ? 」
村松「いいよ、これ。よく作ったよ。歌えるよ、ホント」
夕子「あら、うれしい ! ね。ごほうびに・・」
村松「え ! 」
夕子「食事じゃなくてもいいから、何んか買ってくれる ? 」
村松「そうだな。作詞・作曲やってもらった礼だな。オッケー」
夕子「うわ、うれしい ! 」
村松「まさか、ジュエリーじゃないよな」
夕子「まさか。ケーキ食べたいって思ったの。けた数、一けた違うでしょ」
村松「店があるんだな、お目当ての」
夕子「そういうこと。善は急げ」
村松「レッツゴー ! 」(ホントはふところ事情、余りよくない)。
夕子「あ ! レッツゴーはうれしいけど」
村松「まだあるのかよ」
夕子「イントロ未定」
村松「何んだ、但し書きが増えたな。それでケーキのほうびかよ」
夕子「ふーん。そういう態度なのね」
村松「な、何んだよ・・。まさか掲載禁止なんて」
夕子「心がけ次第よ。感謝の念が感じられれば・・」
村松「感謝してるよ。いや、感謝してますよ」
夕子「何んか、イヤイヤってムード」
村松「わーかったよ、じゃない、わかりました。イントロは未完でも結構です」
夕子「ケーキは ? 」
村松「買うよ、じゃなくて、おごらせていただきます」
夕子「よく出来ました。はい、それでは目下(もっか)のところのイントロはね」
・・・エレクトーンで弾く・・・
村松「あ ! あらかじめ用意してたな。むむ、くノ一(くのいち)のワナにかかった」
夕子「さあ、ケーキ買いに行きましょ ! 」
村松「今のイントロ、楽譜まだなの ? 」
夕子「ええッ ! ? 今弾いたの聴いてなかった ? 」
村松「聴いてたけど・・、いや、俺は苦手だから」
夕子「一番の歌詞で言うと、『♪ 心は(気持ちは)とても優しいんだよ』をメインに、アレンジしたのよ。車の中で歌って上げる」
・・・車中・・・
夕子「いくら何んでも伊福部昭さんのムードをまねるってのは違反よね」
村松「また何んでそんな連想に・・ ? 」
夕子「東映動画の『わんぱく王子の大蛇退治(おろちたいじ)』で、あなたがつくづく伊福部節は一流独自だって感心してたでしょ。えーと・・・何んていう国だったかしら・・」
村松「ううむ。俺は東映動画に伊福部節は似合わないなんて、愚かなことを言ったっけ。いたく反省してる。見事な作品だ」
夕子「あら。それ、あたしの影響 ? 」
村松「あの、あのね。恐いこと言うって警戒するかも知れないんで・・」
夕子「そうなの ? 」
村松「共時性、シンクロニシティ( synchronicity )だよ。『なつぞら』見てるうちに、無性に東映動画のDVD欲しくなって」
夕子「それで話題にしなかったんだ ! あたし、臨死体験してから、だいぶ変わったよ。じゃDVD買った ? 」
村松「アマゾンで、『わんぱく王子の大蛇退治』・『安寿と厨子王丸』の二巻」
夕子「驚いた ! ホントにこんなことってあるのね。あ、シンクロニシティって・・? 」
村松「お前が伊福部音楽はゴジラのような重々しいのばかりでなくて、優しいものもずいぶんあるって言った時、俺ね、スサノオが夜の食国(よるのおすくに)を見るシーンに流れる曲がいいって思ったの」
夕子「ウソ ! 」
村松「ウソだよ」
夕子「む ! 無礼な ! 」
村松「こんなメロディーだろ。♪ 〇〇・・・・・」
夕子「・・・・・ ! 」
村松「お前、音階に変換出来る ? 」
夕子「あなたにわかりやすいイ短調で言うと、♪ ミ・ド・シ・ラ・シ・ソ・ラ・ファーかなぁ・・」
村松「ブログ用にとなぜか持って来てるハーモニカ使うと・・」
夕子「ご都合主義もいいとこね。ま、だいぶ慣れたけど。音階あってたのね」
村松「たいしたもんだ」
夕子「ところで、なぜあなたはいつも助手席に乗ってるんでしょう」
村松「オートマ運転出来ねえからだよ ! 仕返しか ! 」
夕子「さ、着いた。ううー、今夜スイーツ楽しみッ ! 」
村松「人の心を混ぜっ返す女になりゃあがった」
夕子「ん ? 何んか言った ? 」
村松「いや、何も」
夕子「降りてね。あれこれスイーツ混ぜるからね」