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大好きな映画です♪ あらすじを読むと、いかにも、というか、陳腐というか、 「うぅ~む(^_^;)」なのですけど、 ダイアン・レインとオリヴィエ・マルティネスがとても良いので、 思わずDVDまで買ってしまいました。 リチャード・ギアが夫役で出ているのですが、普段だったら (オリヴィエの)誘う男の方の役を演じるであろう彼が ちょっとくたびれた中年男を演じているのが、これまた良い。 お腹なんか、たるんと萎れてしまって、ファンの方だったら 「私のギア様がぁ~~!」と絶叫されるところでしょうが、 『愛と青春の旅立ち』とか『プリティウーマン』が、どうにも 好きでない私としては(白馬の王子様的な役がNGなんです。<私) 逆に、こんなに弱くておどおどとした上目遣いで、でも逆上すると ・・・な役も出来るリチャード・ギアの方が好きだなぁ。 そして、この作品。 監督が『フラッシュダンス』とか『ナインハーフ』のエイドリアン・ラインなんですね。その時代その時代で、スタイリッシュ((^_^;))な映像美を表現してきた監督だけあって、『運命の女』の映像も、とっても綺麗です。 そして、ただ庭や部屋の中を撮っているだけなのに、ざわざわと胸が さざめくような不安感や今後におきるであろうサスペンスの期待感をも感じさせるオープニングのカメラワーク。さすが・・・。 静かに流れるピアノの旋律もぴったりで、心の琴線と同調するようなメロディが台詞の無いシーンでも、充分にその気持ちを伝えてきます。 つまり、撮影や音響や照明や・・・全てのパートがエイドリアン色にこだわりぬかれていて、それがひとつになり『運命の女』を作り上げている、ということなのでしょうね。 主演のダイアン・レインは、以前から美少女スターとして、その正統派の美貌には定評がありましたが、年齢を重ね、皺やちょっとくたびれた肌の感じが、ますますセクシーになっていることにビックリしました。 この「年齢を重ねた」セクシーって、日本ではあまり評価されませんよね。特に女性は、なんだかんだ言っても、若い方がもてはやされるような・・・。 しかし、この「年齢を重ねた、ちょっとくたびれたような」セクシーさが 評価される日本になったら、女性として、ちょっと手ごわいぞ!大変だぞ!と想います。 だってそれは、表面を取り繕うだけでは済まない、いわば、内面からにじみでる雰囲気の勝負・・・だから。 最初、幸せな(なに不自由ない、という方が適当かな)生活に安穏と暮らしている頃の彼女は、大きめのセーターに束ねただけの髪の毛、というスタイルですが、愛人と出逢い、逢いに出かけるようになってからは、胸元が潔くあいたワンピースや、ヒールのある靴で「女」モード全開。 肌の艶まで違ってきちゃって、困ったなぁ~(^_^;)。 隠しても悦びや期待感が表情に輝きを作ってしまっている、カフェでのシーンが特に秀逸。ちょっと面倒くさい女友達に出会うこのシーン、明らかに今までと違う「女」な彼女の変化が、とてもよく表されています。 こちら側からあちら側へ行ってしまった女の・・・。 それにしても、オリヴィエ・マルティネス。 フランス語なまりの英語が、母性本能をくすぐりますねぇ。(降参!) 全然、好みのタイプでない私でも、「あぁ、こんな笑顔で、こんな風に 接せられたら、まいっちゃうかもぉ・・・。」と想ってしまいます。(苦笑) 母国語で無い言語・・・って所がポイントですよね。 同国人同士だったら、おそらくキッパリと断っているでしょうから。 軽さや慣れている感を解っていても、たどたどしさの残る英語だった からこそ、素直に受け入れてしまったのよね(合掌)。 実は、最初見た時、そんなに良いと思わなかったのです。 なにしろ設定が設定ですから、「だまされないわよん。ふんっ。」っとチカラを入れて見てしまって(^_^;)。<一体何に対して力入れていたんでしょ?私。 それなのに、もともと好きなタイプでは全然ないのに、何故か気になる~。 見終わっても、ずっと気になる~。心に残る~。(じたばたじたばた) 勢いで、オリヴィエの出ている他の映画『SWAT』『テイキング・ライブス』まで見ちゃいましたよぉ~(泣)。 今でも、ファンでは無いし、タイプでもない・・と冷静には想うんですが(^_^;)、 でも、新しい映画に彼が出たら、いそいそと見ちゃうんだろうなぁ。 これが「ハマる」ってこと???(ただ映画的には『運命の女』に出ている彼が一番♪) 男でも女でも『色っぽい』という言葉の意味を考えさせられた映画でした。 それにしても、恋が始まる瞬間、恋に落ちる、ひっぱっていかれる瞬間、というのは、何か「段差」のようなものを踏み外す時なのかな?と想います。 言葉の違和感の隙間は、いつもの警戒心を、ふと緩め、気を抜いた瞬間に連れ去られた世界・・・だったのかもしれません。 人妻の主人公が、初めて会った男の部屋に行くには「正当な口実」が必要です。 それは、大風の日にぶつかった事による怪我の手当てをするためだったり、その御礼のマフィンを持っていくことだったり。 自分に言い訳して、言い訳して、自分さえも騙しながら納得させて、 そして、彼女は密会の部屋へと急ぐのです。 見ている側にとっては、何ともいじらしく、痛いほどの切迫感。 そして、その「言い訳」が、衝動のチカラに不要となった頃、 事件がおきる。 後は、見てのお楽しみ・・・という所ですが、 ある意味「夫婦という人生の選択をした男女」の真実の姿かな?と 想ったり、想わなかったりいたします(^_^;)。 警察が来た時やプレゼントしたはずのスノーボールが又部屋に戻っていたくだりのリチャードギアとダイアンレインの無言の瞳のやり取りには、それが痛いくらい表現されていました。 『運命の女・公式ホームページはこちら』 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.03.09 12:02:36
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