2007/06/16(土)00:20
弓雁の2<あいこら>
次の日。朝。
私のファーストキスの相手が、私の好きな相手だった・・・。
だから、後悔していない・・・。
あまりロマンティックじゃなかったけれど、決して後悔していない・・・。
そんな感じで幸せそうに微笑みかける弓雁ちゃん。
しかし、その微笑みを向けられたハチベエは、笑い返せるわけもなく・・・。
何も言えず、悩み悩んでいるうちに、桜子さんが帰って来ました。
彼女はおみやげとして、実家で作ったお好み焼きを持ってきていました。
そして、
喰う弓雁ちゃん。
朝からお好み焼きとか食ったりしたら、胃がもたれて仕方がないとか屁理屈こねて、ハチベエには決して食わせなかったり。
さて、そんなんわけで、いざホントの朝ご飯を食いに、食堂へ。
するとそこには、ンモウこの上なくウマそうな、桐乃謹製朝ご飯が、ズラリズラリと並んでいたり。
そして、
喰う弓雁ちゃん。
料理は美味しいけれど、あまり栄養のバランスを考えていないとか屁理屈こねて、ハチベエには決して食わせなかったり。
で、ハチベエには、自分の作って食わせようとかするのでございました。
・・・あからさまに敵意むき出し全開ちゃんな弓雁ちゃん。
寮のなかには、不穏な空気が漂い始めておりました・・・。
・・・
この変な雰囲気を感じ取り、その原因をいち早く察知されたつばめ先生、素速くハチベエを連れだし、そして彼に取るべき態度を質すのでございました。
そう、「好きな女がおるなら今のうちにハッキリ伝えた方がええ!!」と・・・。
しかしハチベエ、屈しませんでした。
彼は言いました。
「オレ好みのパーツを持つ女の子達はみんな優しくて楽しくて、
愛すべき女の子達ばかりで・・・
オレは誰ひとり泣かせたくない!!
みんなが仲良く笑ってほしい、
幸せでいてほしい・・・
それがムリだっていうなら・・・
それでも陰で誰かが泣くっていうのなら・・・
ーーオレは・・・ 誰も好きにならない方を選びます!!」
・・・
この一部始終を実はこっそり覗いていた弓雁ちゃん。
ハチベエが去っていったあとで、彼女が居たのを知っていたつばめ先生に、諭されるのです。
「ーーったく、ありゃやっぱホンマモンやなあ、弓雁!」
・・・
その夜、朝の自分のひどい態度を詫びた弓雁ちゃん。
そして、仲直り。
仲直り記念で、その日はスキヤキ。
スキヤキといえば、そう、肉。
しかもそこに投入されてたお肉ってば、天下の松阪牛。
肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉肉。
肉!!
桜子さん、肉が減るから野菜を食えとハチベエを叱るも、やめる気配なし。
そして・・・!!
肉!!
桜子さん、肉が減るから分身禁止と桐乃にわめきたてるのも、やめる気配なし。
肉!!
・・・・・
そういうわけで、元の鞘に戻ったかんじ。
さあ次は、みんなが待ちに待った、デブだ!!!!!!
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