Via USA

2006/08/30(水)15:13

沈まぬ太陽 五巻

本(54)

沈まぬ太陽 五巻を読み終える。 日本航空内部の腐敗だけに留まらず、政界との癒着、裏金作り等々を暴いて建て直そうとするが、ことごとく失敗に終わる。が、最後に自殺した一社員の記録を元に地検のメスが入ると言うところで終わる。 正義感に燃えて日航の建て直しをはかる社員にとって、日航の腐敗、政界との癒着は、コンニャクに斬鉄剣、魔人ブーにカメハメハで一向に歯が立たない。まぁ、たった一人の外部からの会長と、社の少数の異端児だけでは結果は火を見るより明らかだけどね。根底から一気にと言うのであれば、やはり各課に外部からのアンタッチャブルを配置しなくては難しい。 それと経理のずさんさが、裏金や献金作りに一役買っている。(裏金は簡単に作れるか?作れる!作ろうと思えばいくらでも方法はある)日本とアメリカの会計基準は異なる。日本の方がずさんである。←だから銀行の不良債権問題が起きた。まぁ、日航は公務員のようなものなんで、税金の無駄遣い感覚と同じ物があったんだろう。 もし日航の経理を米国会計基準で処理していたなら、裏金は容易には作れなかっただろう。今現在は、法律でキャッシュフロー計算書を取り入れることが決まっているらしい。大手企業の経理部では、社員を2000年前後から大量にアメリカのビジネススクールに留学させている。恐らく日航もそうしているだろう。 二週間ほど前、日航が赤字を出したことがWSJに載っていた。二百何十億円じゃなかったっけ。が、記事の最後に“この数字は日本の会計基準によるもの”の一文があった。これはもしかしたら、いやきっと米国会計基準で照らし合わせるともっと負債が出てくるに違いない。 が、未だに日航の株は買いだと思う。沈まぬ太陽を読んで、日航は潰れないと言うことがわかった。長く持つ株としてはいい。それから株主優待券として、1,000株所有であれば国内片道チケットが年1回もらえたように思う。2,000株で年2回だったような。まぁ、私は買えないんでどうでもいいが。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る