神戸魂

先日の川崎とのTMですが、終始劣勢が伝えられるなど、結果だけでなく内容も厳しいものだったようです。
そんな中、明るい話題を探すとしたら松村の活躍でしょうか。
現地観戦組の話では、ひときわ好調さが目立っていた様です。

やっぱり、今年は松村が大きく成長する予感がします。
今シーズン期待する選手はたくさんいますが、一人だけと言われたら、私は迷わず松村亮。
それぐらいのポテンシャルはあるし、去年の終盤は成長の兆しを見せてくれていたと思う。

一昨年のナビスコ杯で華々しくデビューした松村だけど、その後は壁にぶち当たっていた気がする。
もともとドリブルでグイグイ抜いていくタイプだけど、正直それだけではプロは厳しい。
次のプレーが読めればプロは必ず止めるし、いぶきの練習でも強引に仕掛けたドリブルは、
ことごとく止められていた。

プレーヤーとしての幅の狭さで、プロとしての壁にぶつかっていた松村だけど、
それが最も表面化したのが、４月のホーム岡山戦だったかと。
あの試合では最後に守備が崩壊したDF陣だけでなく、松村のことを責める声も多かった。
決定機を決められなかっただけでなく、プレーの選択肢の狭さ、守備の未熟さなど、
松村の弱点が全て出た試合だった。
決定的に足りないものが見えた試合だったし、その後は怪我もあって、しばらく出番もなかった。

でもシーズン終盤に姿を現した松村からは、何かが変わったオーラを感じた。
自分の足りない所に向き合い、壁を乗り越えて、何かが変わりつつあるのを感じた。

特に最終の熊本戦では、数分間の出場だったけど、これまでとの違いが、はっきり見えた気がする。
全てのプレーで周りを生かす気持ちが出ていたし、自己中心的なプレーは影をひそめた。
技術的、体力的な成長でなく精神的な成長を感じた。

孝行のためにという空気が充満する特殊な環境ではあったけどね。
自分が目立とうなんて誰一人考えてない状況だったけど、一番必死だったのが松村だったかと。
周りを生かそうとする松村の気持ち無くして、感激のあのゴールも生まれなかった気がする。

尊敬する孝行の１７番を受け継ぐ松村だけど、文字通り孝行を目標にしてほしい。
それは松村が身に付けるべきものと、孝行の長所が全く同じに思えるから。
視野の広さ、ハードワーク、チームプレー、勝負強さ、戦術理解力の高さ。

今は、まだまだ身に付いてない事だらけだよね。
だからこそ孝行を自然と尊敬できるのかもな。

課題は多いし、その道は果てしない気もする。
ひょっとしたら、孝行が築いてきた１７番像に最も遠い位置に立っているのかもしれない。

だからこそ、逆に良いのかもしれない。
足りないものは、努力すれば良いわけだし。

尊敬する孝行に近づくために頑張れ。
先は長いけどね、とにかく１７番が似合う男に。
誰より孝行を慕う君なら出来るよ。
期待してるよ、松村くん。

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