ヴィーテ･イタリア高岡（Hiruccio）のイタリアワイン＆主夫日記

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• 来週はブラヴーラで、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア祭！

  来週火曜日は、イタリアワインファンクラブ　チルコロをブラヴーラで開催します。フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアといえば、古くはローマ共和制から帝国への礎を築いたユリウス・カエサルに縁深く、中世よりルネッサンス期は、ヴェネツィア共和国、そして近世に入ってオーストリア・ハンガリーなどに支配される歴史を経てきた、北東イタリアならではと土地柄です。そんな歴史深いこの地は、イタリアワインという切り口になると　　「白ワインの聖地」と言う表情を見せます。なぜ聖地などと言われるかというと端的に言うと非常にレベルの高い白ワインの生産者の層が厚いということに尽きると思います。イタリアというのは、味わいの個性の塊のような地方の連なりですから、これを上下関係で示すことは不可能だと思います。ただ、ワインそのものの質とか、あるいは国際的な評価＝歴史的に積み上げられてきた「エレガントなワイン」への評価の積み重ねという意味では、やはりこの州を上回る産地はなかなかないのではないかと思います。このフリウリ州は東にはスロヴェニアと国境を接していますがその北の、オーストリアとの国境の地アルト・アディジェ州もレベルの高い白ワインが非常に多いですが、やはり質的には異質ですし、フリウリのエレガントさとは違います。第一、評価され始めた歴史もフリウリよりは若干若いのではないかと思います。さて、その実力の片鱗を来週のブラヴーラでじっくりと味わっていただきたい！！まず、火曜日１４日はチルコロ。チルコロは、料理との相性、そしてイタリア大好き、ワイン大好きな人たちとの交流を楽しむ場ですから、スタンダードなベーシックなワインが数々のフリウリ料理と共に味わえますよ！　　　２月１４日（火）　１９：３０～　　　場所：　ブラヴーラ　　　テーマ：フリウリ州のワインと料理　　　参加費：　６０００円　　　※ただし、シリーズ３回連続ご予約の場合は１５０００円　　　２０１２年春のチルコロ ※どうぞ、お気軽にご参加ください！　　　前回のチルコロそして、延期されていた新しい「サレッタ」ですが、フリウリ州のワインを主人公にしてコレクションします。チルコロがベーシックなワインをセレクトして料理と共にワイワイ楽しむのが趣旨なら、サレッタはワインテイスティングをじっくり楽しみ、しかも質的に極上のワインを揃えますからワインが大好きなあなた、またワインを自らの感性に利きながらテイスティングするのが大好きなあなたには最適のイベントです。よく言うことですが、「知識」も「経験」もここでは必ずしも不可欠なものではありません。もちろん、ワイワイやるだけの会ではありませんから知識と経験があなたの「楽しむ」を助ける場合もあるかもしれませんが大切なのは好奇心と興味です。「知りたい」とか「気付かなかったことに気づきたい」「感じなかったことを感じたい」とか、自分の外側と内側に興味のある人には是非お越しいただきたいですね。フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアの素晴らしいワインと共に極上の時間を楽しめたら幸いです！！　　　日時：　２月１８日（土）　１６：００～　　　場所：　ラ・ヴィネリア・ブラヴーラ　　　テーマ：　フリウリ州のワインテイスティング　　　参加費用 4回シリーズ ２４０００円(当日現金でお釣りなきようお支払い下さい)　　　1回ごとの参加 各回 ￥7000※ヴェネト編の開催期日は未定です。わかり次第お知らせします。 ※ 最低催行人数は6名様とします。集まり次第参加表明者の方々に通知します。参加表明は、以下のメルアド、または携帯電話でヴィーテ・イタリア高岡まで！viteitalia@maia.eonet.ne.jp 自宅パソコンviteitalia@gmail.com iPadvitetakaoka@k.vodafone.ne.jp 携帯メール０９０－３９７３ー６６８８ 携帯電話あなたの積極的ご参加をお待ちしております！！！

  2012/02/07

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• 娘の怪我・・・

  先日小学１年の娘が学校で怪我をしまして、それも目の上を下駄箱で強打して腫れ上がってね。検査して異状はなかったんですが、その腫れが引いても、内出血が引かないんですよね。場所が場所なのでかわいそうで・・・。親が虐待したみたいに目の周りが青黒くなって。眼球は健康ですし、この年齢では視力もまだ弱いですから眼帯をさせるわけにもいかないんです。学校に行くのも憂鬱そうなので、元気づけたりするんですが最初はとても嫌がっていました。いじめられたときとか、友達にどういうふうに接したらいいかとか多少のユーモアも混じえて説いていたら、笑ってくれて、、、それで学校でも目立っていじめられることもなく元気に登校してくれているのですが、症状はあまり好転してくれないです。毎朝起に行くと、ベッドでは良くなっているように見えるんですが時間が少し経つと目の周辺がじわじわと黒くなる・・・。人体って不思議です。まあ、地球を一周半する血管の一部ですから、こちらにはどうしようもないという気にもなりますがなんとかしてあげたい・・・。基本的に神様の存在は信じないのですが、治るものならどんな新興宗教にでも入信したくなります（＾＾；）まあ、こちらもあまり気にせずに普段通り楽しく過ごそうとは思っていますが、ちょっぴり心配です。

  2012/02/06

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  プーピ・アヴァーティの「ボローニャの夕暮れ」

  公開時に逃していたので、ようやくDVDで見ました。原題は、　　　il papa' di Giovanna パパ・ディ・ジョヴァンナ「ジョヴァンナのお父さん」という意味です。「ボローニャの夕暮れ」って、あまり意味の無いタイトルですが、おそらくそのほうが日本人のロマンチスト層にウケるという判断でしょうね。ファシズム台頭の時代からその崩壊、そして戦後の時間をボローニャの一家族とボローニャという街、そしてその郊外にキャメラを据えてその時代の移り変わり、街の風景、個人、人間関係の変貌をじっくりと追った良作ですね。プーピ・アヴァーティはイタリアでもベテランの域に達した監督ですが、説明的なショットもなく、誰彼に際立って思い入れを示した描写があるわけでもなく、家族とその周辺の人々を実に客観的に捉えて、全体の流れを構築しているイメージで、僕は非常に好きだな、と思いました。ストーリー等は割愛しますが、いくつかのサイトで「家族の感動の・・・」のような表現が目立っていましたが、僕はそれはない、違う、と思いました。ああんもう！です。「通俗的な感動」とはわけが違う。確かに最終的に家族は寄りを戻すのですが、映画はその点を描いているのではないし、その点をある種の「感動」でくくろうとはまるでしていない。人間の癖というか性、業というものを静かにじっくりと描いているし、ある意味、ピカピカツルツルした現代のコマーシャリズムからは対局的な人間の「ネガティブ」な在り方に静かな慈しみと深い理解を示しているカトリック的な映画だと思います。端的に言うと、容姿的に全然いけていない父娘と、俄然美しい母親がいて、それぞれの関係において、非常にぎこちないんですが、それが娘の起こした殺人事件と戦争を境に、その歪がデフォルメされ、別離があるのですが、戦争が終わって、最終的には元の鞘に収まるという話の流れ。呆れるしかないような、それでいて情念ともいえる父による娘の甘やかしとそれとは対局的な母親の放置プレイ（冷淡でも嫌悪しているのでもないところがリアルで怖い）。その部分は、淡々と描かれていて、ストーリーが終わってすらなんら変貌を遂げることがありません。時間が流れ、時代が代わり、それでも変化しようとしないこの家族愛の在り方って、「感動的」という表現からは僕は程遠いものだと思うんです。それでも、こう生きていくしかない人間性って、本当に複雑で悲しい生き物だと感じてしまいます。アヴァーティの演出も的確で大げささをいく分も感じさせず堅実。キャスティングから役者の存在感、技量も、ストーリーと映画の世界にぴったりとはまっていて、じっくりと安心してその流れに身をゆだねながら味わえる映画だと思います。イタリアにおいては、大きなキーワードとも言える　　「精神医療」についての描写も大きなウェイトを占めていて、考えさせられます。（ファシズム時代にもすでに精神病患者が法的に保護されていたという事実を初めて知りましたし父娘の「病み加減」が増幅していくきっかけが精神病院になっているところも、この映画の静かな社会批評になっていると感じました）。ボローニャのポルティチ（町中に張り巡らされている柱廊＝アーケード）、マッジョーレ広場、アジネッリの塔、そしてジョルジョ・モランディ・・・。この映画は、ボローニャ出身のプピ・アヴァーティ監督らしいボローニャという街へのオマージュかもしれませんね。非常に複雑で皮肉で客観的、それでいて深い愛に根ざされているように思います。それにしても、「ボローニャの夕暮れ」かよ！という感じです（＾＾；）

  2012/02/01

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  ３月より近江八幡の「マントヴァクラブ」復活します！

  マントヴァといえばイタリアでも屈指のルネッサンス都市ですよ。そりゃルネサンス発祥の地フィレンツェや円熟の地ローマやヴェネツィアに比べれば規模も小さいですし、世界的な人類の至宝ともいえる遺産も少ないでしょう。それでも「マイナーなルネッサンス都市」というには魅力的過ぎますし、ヨーロッパ史の中心にあった歴史遺産の価値は計り知れない輝きがあります。もちろん日本が誇る歴史都市、近江八幡も大いに学ぶべき街であることは間違いないと思うんです！ 近江八幡市民がめちゃくちゃラッキーだと思うのは、この街と姉妹都市になれたこと！（誰に感謝したらいい？）これををきっかけにして、色々とアイデアを出して面白いことして盛り上がりましょうよ！市民レベルの交流や食文化、また景観保護や文化遺産の活用などフィールドは色々とあるじゃない？というのがトリオ・オミハチマネーゼのご提案。左から壱製パン所谷、バルベッタ岡村、ヴィーテ・イタリア高岡「なんか面白そう！」「マントヴァってどんな街？」そんな好奇心ワクワクのあなたのご参加を募ります！まずはワイン飲みながら、興味ある人たちでお友達になりながら、マントヴァの話、イタリアの話で盛り上がりましょう！３月より第一火曜日にイタリア料理「バルベッタ」で集まってワインと軽いお食事でおしゃべりします。気軽にお立ち寄りください。次回のマントヴァクラブ　　　　　　　３月６日（火）　夜８：３０～　　　　　会費：　3000円　（ワイン、軽い食事代込）　　　　　お申し込みは、バルベッタ　３２－５６３６　　　　　　　　　　　　壱製パン所　３３－１１０７　　　　　またはviteitalia@maia.eonet.ne.jp （高岡）まで　　　　　※メールでのお申し込みは返信を必ずご確認ください。 ※前菜、パスタ、ワインの軽い食事で、谷さんが　　　　　　マントヴァのパンを作ってきてくれますが、量は　　　　　　ありませんので、足りない方はプラスアルファで　　　　　　バルベッタさんにオーダーしてください。軽く食事　　　　　　されていらっしゃることをオススメします。２０１２年、初めての「マントヴァクラブ」ということで、前回のマントヴァツアーの写真を見たり、わいわいと盛り上がりたいと思います！４月以降のマントヴァクラブの予定。　　　　　　　４月３日（火）、６月５日（火）、７月３日（火）　　　　　　　８月７日（火）、９月４日（火）、１０月２日（火）場所は、いつも近江八幡のイタリア料理バルベッタお気軽にどうぞ！！

  2012/01/27

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  ソアーヴェ・クラッシコ地区イナーマ社のテイスティングセミナー　後編

  　　　ヴェネト・ロッソ　IGT　ブランディシズモ2007今回唯一紹介された赤ワインがイナマ社の新しく購入した　　コッリ・ベーリチ地区の畑の赤ワインで、品種がなんとカベルネ・ソーヴィニョンとカルメネーレのある種のボルドータイプワインでした（＾＾；）コッリ・ベーリチDOC地区は、ソアヴェ地区のあるヴェローナ県のお隣のヴィチェンツァ県にある生産ゾーンで、ソアヴェの火山質の土壌とは違って、赤い粘土や石灰質の土壌で、赤ワインの生産に適しているとのこと。また、１８００年代からボルドー系の葡萄が耕作されており、このブラディシズモのカベルネやカルメネーレもむしろ土着葡萄的な意識で作られるワインらしいです。かのイタリアワインジャーナリズム草分けの第一人者であるルイジ・ヴェロネッリが１９７４年にこういう記事を書いています。　「今年傑出した２本の素晴らしいワインを見つけた。　　　サッシカイアとヴィッラ・デル・フェッロというワインだ」サッシカイアは言わずと知れたイタリアワイン界の「天地創造」的ワイン。ヴィッラ・デル・フェッロとは、イナマが購入する前のこのブラディシズモの区画の名前です。これだけでも、このワインのポテンシャルを雄弁に物語っていますよね！コッリ・ベーリチ地区におけるカルメネーレに関しては後述しますがその味わいは個性に富んだ、それでいてワインの迫力が飲むごとにじわじわと迫ってくるようなワインでした。僕は特に、口に含んだ瞬間の、舌の上にどっしりと乗りかかってくるような強烈な「苦味」に、ドキッとしました。こんな苦味を僕は今まで感じたことがなかったからです。その苦味の質は、一見、ピエディロッソや南イタリアの土着葡萄が持っている荒々しい「雑味」のようでいて、もっと凝縮したような「熊の胆」あるいは、前面に出ているリコリスの香りとこのワインの類い稀な果実の凝縮がもらたしたものでしょか。この苦味の「洗練」と「田舎臭さ」の表裏一体感がどのワインも真似の仕様がない個性となって表現されていて僕は感心しました。「感動する」のとはちょっと違ってて、自分の中でまだ整理しきれない何かがあって、もっともっとこのワインの味わいについてはステファノさんからコメントをいただきたかったです。ステファノさん曰く　　「カルメネーレはスパイス香、特にカカオと黒胡椒　　　そして柔らかいタンニンが持ち味。　　　カベルネ・ソーヴィニョンはチェリーの香りと　　　生き生きとして、少しトゲトゲしいタンニンが　　　特徴となります。　　　両者がお互いの持ち味を高める結果になっています。　　　おそらく、ワインに飲み慣れた、ボルドーワインが　　　好きな人の次なる選択肢になるワインではないで　　　しょうか。」１０年前は、イケイケの新進気鋭ワイナリーというイメージでしたが今回のテイスティングは、良い意味で、その思いを払拭してくれたと思います。質疑応答が非常に弾んで、次から次へと質問が出てきて、その点も良い意味で珍しく充実したセミナーになったと思います。僕は、火山灰質の土壌でガルガーネガを中心とした白ワインづくりがメインになっているソアーヴェの現実がローマ近郊のフラスカーティゾーンとよく似ていると思って、火山灰質土壌と白葡萄がどうして良いのかを訪ねてみました。ステファノさん曰く　「火山灰質土壌が白ワインに影響を与えるのはそのミネラル質　　です。赤ワインに比べて遥かにミネラルが味わいに大きく　　影響しますよね。　　おそらく古代のローマ人はそれをフラスカーティゾーンで　　すでに知り尽くしていたのではないでしょうか。　　だからここにガルガーネガを植えたのだと思います。　　ただ、白葡萄だけが火山灰質と相性が良いというわけでは　　ないでしょう。　　例えばアリアニコ・デル・ヴルトゥレはヴルトゥレという　　火山の麓のワインです。　　また、シチリアの現実は、黒ぶどうと火山灰土壌の相性の　　良さを物語るものです。南伊のかの地では標高の高い畑が　　成功の要因になりますが。」僕がもう一つ質問したのは、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェという葡萄をどうしてブレンドしないのか？でした。ステファノ氏　　「まずガルガーネガとトレッビアーノ・ディ・ソアヴェでは　　　収穫時期が違うため（トレッビアーノが早く完熟します）　　　二つのワインの発酵をマネージメントする困難を避けたい　　　という理由があります。　　　またトレッビアーノ・ディ・ソアーヴェはガルガーネガ　　　よりも香りの点で興味深いとは言えず、これが私が　　　この葡萄を耕作しない大きな理由となります。」　　　　　他に興味深かった質問に　「ソアヴェ・クラッシコDOCから出て、自分ブランドで　　ワイン造りをするメーカーもあるが、イナーマ社としては　　それをどう考えるか？」というのがあって、非常に明快な答えが返ってきました。　「私はDOCから脱退することが本当の意味での解決にはなら　　ないと考えていますし、むしろ脱退することは”敗北”　　にほかならないと思います。　　私は、ソアヴェ・クラッシコの素晴らしさを世界中に　　知ってもらうことが自分の使命だと考えていますから　　脱退することなど本末転倒なのです。」また、「ペルゴラ（ヴェネト地方他周辺の棚仕立ての名前）の古い葡萄の木は今後グイヨなどのフランス仕立てに変えていくのか？」という質問にも、　　「ここ１０年様々な実験をして、私自身も非常に悩んで　　　いた時期もありましたが、今はペルゴラで仕立てるべき　　　であると考えています。　　　ガルガーネガの持ち味やソアヴェの味わいの伝統の　　　素晴らしさを考えるとこれを変更することは　　　今ある良質のものを変えてしまうことになると　　　思います。　　　しかし、大切なのは剪定法ではなく、樹齢だと考えます。　　　ですから、今の古い木が新しい木とうまく世代交代する　　　ことが最も大切なことだと感じています。」「伝統的なソアーヴェを作るといいながらセメントタンクを　使わないのは何故か？」という質問には　　「最先端のボルドーなどでは、セメントタンクへの　　　回帰現象が見られるが、正直、私はセメントタンクの　　　愛好者ではない。　　　なぜなら、ガラスコーティングしない限り、その　　　メンテナンスが非常に困難で、洗浄しにくいために　　　雑菌が入って、ワインに影響を及ぼす可能性を　　　排除できないので。」「フランス葡萄が導入された１８００年代以前はどういう　葡萄が栽培されていたのか？」という質問には　　　「はっきりした答えは分かりません。　　　　「コルヴィーナ」ではなく「コルビーナ」という　　　　黒葡萄が植えられていたことだけは確かなので　　　　　すが・・・味わい的には、カルメネーレと近い　　　　ものであったようです。」散会してから、いつものように個人的に挨拶しに行きました。そこでももう一つ質問を（＾＾；）　「古代ローマの足跡のお話をされましたけど、ヴェローナ　　といえばヴェネツィア共和国の統治時代も長かったはず　　で、かの共和国のなんらかの痕跡はないのですか？」と聞いてみました。でも、、、、　「残念ながら、それは分かっていないんです。もちろん　　政治の中心はヴェネツィアにあったわけですから、貴族は　　もちろん統治者への献上のためのワインがアディジェ川　　からアドリア海を抜けて、ヴェネツィアに船で運ばれたと　　いう史料はあるんですが、ヴェネツィア共和国の文化と　　しての足跡は分かっていません。」ということでした。また　「１８００年代にカルメネーレなどがフランスからもたらされたと言われましたけど、それはいったい誰がもたらしたんでしょうか？」という質問にも、少々苦笑いを浮かべながら、　　「これも定かではありません。　　　おそらく現地の貴族がボルドーの知り合いの貴族から　　　持ち帰ったのが最初かもしれませんし、１９世紀には　　　ヴェネトからフランスへの移民も多かったので、その　　　行き来の中でカルメネーレがコッリ・ベリチにもたら　　　された可能性は大きいと思います。　　　あの時代のボルドーはカルメネーレが主要な品種でした　　　から。　　　ともあれ、カルメネーレという葡萄は極最近まで　　　”カベルネ・フラン”と間違えて認識されていた品種　　　なんですよねえ。」　　　などなど、とても熱心にお答えいただいたのでした。これで２０１３年のヴェネトツアーの訪問ワイナリーは決まり！ですな（＾＾；）ということで、次回来日の際はきっとブラヴーラでテイスティングディナーをしに来て下さいね！もちろん喜んで！ということで、息子さんとの一緒に写真を撮ってお別れしました。ソアーヴェ・クラッシコの名手はいくつかいますが、イナーマのポジションは、最先端のものだと思います。そして彼らのほとんどがソアーヴェ・クラッシコ以外の赤ワインを、やはり同じヴェローナの西隣のヴァルポリチェッラで手がけようとするのに反して、イナーマ社は東隣のコッリ・ベーリチで挑戦しているのが面白いところですね。ヴァルポリチェッラゾーンにはアマローネがありますから、そのプレステージを踏襲するのは、同じヴェローナ人としては自然の行動だと思えますが、ステーファノ氏はヴィチェンツァ県のコッリ・ベーリチに敢えて動いた。この辺も彼の個性豊かでパイオニア精神があふれる部分でもあると思います。非常に歴史に敏感で、古文書などもこまめに目を通している印象でしたから、「温故知新」といいましょうか、過去にこだわるからこそできる新しいイナーマの世界は、これから目が離せないなと感じました。

  2012/01/22

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  ソアーヴェの偉大なる生産者イナマのテイスティングセミナー

  ヴェローナワイン３本柱、ガルダ湖から東に　　　バルドリーノ　　　ヴァルポリチェッラ　　　ソアーヴェの、唯一の白ワインゾーン、ソアーヴェ・クラッシコの代表的生産者　　　イナーマ社のテイスティングセミナー（インポーター、パシフィック洋行主催）に微熱の残る娘を義母に押し付けて（＾＾；）、かけつけました。イナーマといえば、おそらく１０年近く、特に上のラインのソアヴェは飲んだ記憶がありません。当時の記憶は、かなりネガティブなもので、当時お会いした当主のステファノ・イナーマさんですら、自らの樽熟成タイプのソアーヴェを　　「こんなんソアヴェとちゃうよ！」と口を滑らせてしまうほどに、一方には先進的でアヴァンギャルドな哲学でインターナショナルなマーケットにも十二分に訴えうるソアーヴェをすでに手がけてらっしゃったのですが、もう一方には、その樽の香味があまりにも強すぎ、安っぽい「大工のワイン」では決してないけど生産者みずから「こんなんソアヴェちゃう」と（関西弁で言ったわけではないが、そういうニュアンスで、つまり結構あっけらかんに本音っぽく）語られたように、イタリアワインの伝統からは逸脱してしまった印象を持ってしまったのでした。今回はそのイメージがどういう風に変わるかも楽しみでした。結論から申し上げますと、かなり感銘を受けたテイスティングでずっと持ち続けていたネガティブな感情を一瞬にして消し去ってしまった、、、そんな印象さえ残るワインたちでした。セミナー中で、メモったことを含めてご紹介しますね。まずは、ソアヴェに関する基礎知識をいくつか挙げてみます。　　１．ガルガーネガという、古代ローマ人がもたらした　　　　ブドウ品種が、ヴェローナ北西の火山灰質の丘陵地　　　　＝ソアヴェ・クラッシコ地区で２０００年以上耕作　　　　されている。　　２．ソアヴェとソアヴェ・クラッシコの二つのゾーンは　　　　全く関係なく、７０年代のアメリカでのブームで需要を　　　　応えるために作られた平地の沖積層の肥沃な土壌で　　　　特徴のない平坦なワインが生まれる。　　　※肥沃な土壌は葡萄を活発にさせ、葉や枝までを必要　　　　以上に伸ばし、房を「量産」して、水っぽい葡萄を　　　　つくってしまいます。　　　　　　３．ワインの特徴は、フルーティーさよりも、植物系の香り　　　　ニワトコや花の香りとミネラルの香りが顕著で、料理との　　　　相性と飲み飽きしないエレガントさが特徴。レオニルド・ピエロパン氏も「アルト・アディジェのワインのように、香りが強いワインじゃないのがソアヴェの特徴で料理にスペースを与えるワインこそがソアヴェの長所」と力説されていたのを思い出しました。テイスティングは、もちろん、イナーマ社の生産量の５０％を占めるスタンダードソアーヴェから始まりました。ステファノさんがおっしゃるとおりに、花とミネラルの香りがやさしく、そしてはっきりと伝わってきます。もちろん果実も甘いりんご系の香りがあって、後口に軽くナッツの香り、そして舌の上に「塩気」が少し残るのも印象的でした。ステファノさん曰く　　「このワインが２～３００年前のソアヴェの味わいを　　　再現したものです」つまり、方法論はもちろん更新されているのですが、ステンレスタンクのない時代に木樽のみで発酵熟成させていた醸造プロセスは同じ、という理屈です。僕は以前、もうこのフォスカリーノでも樽香が鼻について敬遠していたのですが、その黄金色に輝くグラスを鼻に近づけハッとしました。確かに、蜂蜜やバニラ系の香りもあるのですが、ソアヴェの特徴と言われるニワトコや花、ミネラルの香りがまずアタックで入ってくるのです。この葡萄由来の香りと樽由来の香りのバランスは絶妙であり圧巻であり、ちょっと背筋がゾクゾクっと来るほどに素晴らしい味わいでした。　ミネラリタ　　　ミネラル感　コンプレッシタ　複雑味　インテンシタ　　強さ　フィネッツァ　　洗練性すべてを兼ね備えたワインである、、、、ステファノさんの言葉にも力が入っていました。三本目のワインは、ソアヴェの最高キュヴェとも言えるヴィニェート・デゥ・ロトです。このワインだけ、新樽を３０％だけ使用した超インターナショナルラインのソアヴェなのですが、いやあ、素晴らしかった！果実味の凝縮感が尋常ではないのに、前述のソアーヴェの特徴がここにもしっかりあると感じました。デザートワインかと思うほどの強く甘い香りは、ソアヴェたる花とミネラル、そして果実がデンと存在していて、そこに畑の仕事の象徴でもある「粘性」が爆発的な力で口蓋を支配していました。このあとでステファノさんが参加者に、３本のソアヴェのうちどれが気に入ったかを挙手させたのですが、僕は迷わずこのワインに手を挙げました。次なるワインは、イナマ社が８０年代後半から、ソアーヴェ地区でいち早く植樹したソーヴィニョン・ブランであるこのワインでした。ソーヴィニョンといえば、グリーンのノートが特徴的で青っぽさこそがソーヴィニョンと言われたりもしますがステファノさんがこのワインで表現されたのは　　「ブドウ品種の特徴が強く出るのではなく　　　テロワールの特徴が前面に出るワイン」　　「普通の他のソーヴィニョンの青さ、酸味の　　　強さがないので食事にも合わせやすい」ということでした。確かに、ハーブ的な香りよりも、僕はパイナップルキャンディーのようなクリーンで美味しい果実の香りを最初に感じましたし花やミネラルも顕著で、ステファノさんの言われたとおり「品種よりもテロワール」がよくわかりました。酸はそれでも決して弱いわけではなく、後味をさっと洗い流すような感じで、後味に唾液の分泌もないようなある意味「引き際の良い」ワインに仕上がっていました。これだけ「引かない」ワインも珍しいな、と（＾＾；）もちろん、この美味しさは大きいものですが、それが酸とアルコールの独特の関係性でもって、後味を無化してしまうワインの味わいの不思議さも感じました。こういうワインは珍しいのではないかと思います。通常フレッシュ＆フルーティーなワインでも、特に白ワインでは「酸の伸び」とかその時の「洗練された酸の質」を診るわけですが、それがアルコールと共にすっとなくなって口の中が完璧に何もなくなっている状態がありました。調和あるワインのひとつの「完成形」でしょう。最後の赤ワインと質疑応答に関するコメントは明日触れます。制限字数越えてしまいました（＾＾；）

  2012/01/21

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• サレッタを延期します。

  お申し込みいただいていた方々には本当に申し訳ありませんが明日スタートのサレッタの開始日を延期いたします。告示の遅さもあってか、最低催行人数に達しませんでした。とても残念ですが、アナウンスの遅さ、足りなさを反省して出直します。何卒、ご容赦の程、よろしくお願いいたします。

  2012/01/20

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• 今週末より、「サレッタ」開催します！プログラム発表！

  チルコロが、イタリアワインファンクラブのカジュアルバージョンだとすると、サレッタは、ワインの世界に足を強く踏み出すような感じの会になります。チルコロでは、ワインをテイスティングしながらも、仲間たちとワイワイとイタリア話などのおしゃべりも含めて楽しみますが、サレッタでは、ワインの「官能検査」にもこだわって、より色や香り、そして味わいの「評価」を大切にして行きます。ベースは同じですよ、イタリアへの愛着、ワインへの情熱、そして両者への好奇心。当然、ワインの質もチルコロよりグンとアップしますよ！おそらく、レストランなどで飲めば、ボトル10000円前後のワインを紹介して行きますので、そのワインとしての質、個性、そして美味しさはかなりレベルの高いものになるでしょう！。テーマとなるワインは、常にチルコロと連動しています。今月のチルコロのテーマは「ヴェネト州」でしたので、サレッタでもレベルの超高いヴェネトワインたちが、錚々たるメンバーでお目見えしますよ！ワインのこと、イタリアのことをもっと知りたい！ワインの特徴がもっと知りたい、もっと美味しいワインが飲みたい！そんなあなたに絶対オススメのワインセミナーです。◎プログラムを発表します。 1月21日(土) 16:00~ 約2時間 ヴェネト州 2月18日(土) 16:00~ 約2時間 フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州 3月17日(土) 16:00~ 約2時間 トレンティーノ・アルト・アディジェ州 4月21日(土) 16:00~ 約2時間 アオスタ州＆ピエモンテ州 場所は勿論ブラヴーラ！ 参加費用 4回シリーズ ２４０００円(当日現金でお釣りなきようお支払い下さい) 1回ごとの参加 各回 ￥7000 ※ 最低催行人数は6名様とします。集まり次第参加表明者の方々に通知します。 参加表明は、以下のメルアド、または携帯電話でヴィーテ・イタリア高岡まで！ viteitalia@maia.eonet.ne.jp 自宅パソコン viteitalia@gmail.com iPad vitetakaoka@k.vodafone.ne.jp 携帯メール ０９０－３９７３ー６６８８ 携帯電話 あなたの積極的ご参加をお待ちしております！！！

  2012/01/16

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  ブラヴーラでの第３４回「チルコロ」

  ヴェネト州（州都ヴェネツィア）のワインと料理を楽しんでいただきました。白は２本セレクトしました。ミラノとヴェネツィアのちょうど真ん中にヴェローナという街がありますが、その北方にヴェネトの３大ワインともいえる　　バルドリーノ　　ヴァルポリチェッラ　　ソアーヴェのゾーンが、ヴェネト州の西に隣接する「ガルダ湖」の東側に広がっています。そのソアーヴェゾーンから僕が選んだのは以下の２アイテム。まずこのゾーンでの第一人者的存在であるアンセルミの「サン・ヴィンチェンツォ」２０１０「うちのワインは”ソアヴェ”の規格外」と９０年代後半にDOCから脱退して以来、「我が道を行く」ワイナリーですが、その果実味の洗練と強い表現は、まったくもって「ソアーヴェ」ではありません（＾＾；）もちろんガルガーネガを主体としながら３０％シャルドネを加えていますから、やはりこのワインをソアーヴェだと思って飲むのは間違いでしょうし、味わいも、マスカットやマンゴ、黄桃、あるいはトロピカルフルーツのニュアンスまで出ていてもはやソアーヴェではありません（＾＾；）でも、その「美味しさ」、ワインとしての「質の高さ」は素晴らしいの一言で、参加者の皆さんからも絶賛の声が聞かれました。これに対して「ある種の伝統」という意味合いで、テイスティングしていただいたワインがコレです。近年、成長著しいカ・ルガーテ社のソアヴェ・クラッシコです。イタリアでも最高級評価のソアーヴェですね。ここには、ガルガーネガの典型的な香りであるニワトコなどの植物系の香りとミネラル、そして洋なしやナッツなどのニュアンスが一歩下がったところに感じられて、その空いたスペースには「お料理をどうぞ」と言わんばかりの「おしとやかさ」「謙虚さ」を感じます。坂下シェフが作ってくれたのは、「サゴシ・イン・サオール」ヴェネツィア料理として典型的な「サルデ・イン・サオール」のブラヴーラヴァージョンです。つまりは「松の実、レーズンを使った南蛮漬け」で、ヴェネツィア共和国の漁師たちの保存食だったものです。これ、料理としてもめっちゃ美味しかったです（写真なしでごめんなさい）。それで相性なんですが、どちらもそこそこに素晴らしく合う！という印象でした。サン・ヴィンチェンツォは果実味の「強さ」としてはサオールとのバランスは抜群なのですが、いかんせんこのワインの果実味が綺麗すぎて、「青魚系」のこのサオールには少々このフレーヴァーの方向性的に合いにくいという感じがしました。一方、ソアーヴェ・クラッシコの方は、グリーンのノートとの相性は良く、最初から料理に譲られいるスペースに料理が落ち着くことができるのですが、このスペースがサオールには少しばかり「狭い」印象がありました。何事も完璧を求めるべきではありませんが、次にテイスティングしたヴァルポリチェッラとの相性を試してみたかったです（＾＾；）赤い果実と青魚の甘酢のフレーヴァの相性など、おそらくはこの２本の白より、近づいて重なったのでは、という気がしました。そのヴァルポリチェッラですが・・・。良質のヴァルポリチェッラですね。会でも解説しましたが、イタリアの３大産地といえば「ピエモンテ」「トスカーナ」と来て、次に来るのはおそらくは「ヴェローナ」なんですね。そして、この３つの産地のうち、酸、タンニンがそもそものそれほどパワフルでなく、優しい味わいのワインは、バルドリーノ、ヴァルポリチェッラの「ヴェローナワイン」しかないんです。ピエモンテもトスカーナもそのポテンシャルはやはり「厳格」で「強靭」なものですから。ならば、その「優しさ」「柔らかさ」、あるいは反対方向から見れば「弱さ」ともいえる部分をヴァルポリチェッラでは積極的に評価すべきだと僕は思います。そういう意味でも、このサンタントニオ社のヴァルポリチェッラは非常に高い評価を上げられるワインだと思います。ワインは何も強烈で濃いものだけが良いワインじゃないんです。果実味良し、酸とタンニンの柔らかさ良し、複雑味は皆無ですがある種の凝縮感もありますし、クリーンさもあって、僕は非常に好感が持てました。料理は、パスタ・エ・ファジョーリでした。濃厚に味付けられ、キレイに裏ごしされたインゲンマメの味わいは、軽いタッチのコノヴァルポリチェッラには最適の料理でした。改めて、このワインの相性の幅の広さが気に入りましたしコウちゃん（坂下シェフ）料理上手いなあ！と感心した次第です（＾＾；）次なるワインは「リパッソ」のヴァルポリチェッラであるモンティ・ガルビでした。クリュ（単一畑）であり、アマローネの絞り粕でアマローネの深みをわずかに抽出しているこのワインには、すでにしっかりとした良質の酸と、粒子の一つ一つが口蓋の粘膜にしっかりと刻印を押すようなタンニンが感じられて風格が滲み出ていました。ここで、出てきた料理が、大山地鶏のペヴェラーダソースがけ。このペヴェラーダソースって、僕初めて食したのですが、べらぼうに美味かったですわ（＾＾；）「ペーペ」＝胡椒が語源をなしているそうなんですが、アラブ起源の胡椒の通商で稼ぎまくったヴェネツィア共和国ならでは、という気がします。鶏肝と大量の胡椒を使ったソースで、ヴェネト料理の典型でもあるのですが、肝のある種の粗野な味わいと胡椒のフレーヴァーがめちゃくちゃ良い相性ですし、あらゆる赤ワインのフレーヴァに近づいて重なり合います。おそらく革新的な、サン・ヴィンチェンツォのような果実の「洗練」をもった味わいの赤ワインには少し合いにくいかもしれませんが胡椒がしっかりと感じられますので、それだけでも近づくことはできると思います。最後のワインは、やはり、という感じで、 アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラでした。ご存知、イタリアワインの至宝、イタリアワインの 巨人です。アルコール度は、15度。このアルコールからくる壮麗で雄大な味わいが、アマローネの真骨頂。陰干し葡萄から作るこのワインの面目躍如たる風格です。地鶏の繊細な味わいには、白を選択したくなりますが、ペヴェラーダには圧倒的にしっかりとした赤ワイン、しかも肝のソースですから、余韻もしっかりと持続するアマローネは非常に良い相性となりました。会は、恒例のクイズ大会で〆。初めてご参加の方も、久しぶりにご参加の方も、いつも来られる人も和気あいあいと楽しめたチルコロでした。次回は、2月14日、火曜日。ヴァレンタインですね。チョコレートもお楽しみに！！

  2012/01/10

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• ヴィーテ・イタリアの２０１２年　その２「サレッタ」

  イタリアワインファンクラブ＝チルコロについては、昨日の日記で触れました。今日は、もう一つの定期的イタリアワインイベントについてお知らせします。今までも度々開催してきた「中級編」ともいえる　　　「サレッタ」 salettaです。サレッタというのは、サーラ　sala（＝ホール、広間）にイタリア語の縮小辞であるエッタ　etta　を加えた言葉で「小さな広場、ささやかな会合」というようなニュアンスのある言葉です。イタリアはピエモンテで２年に一度開催されるスローフード協会最大のお祭りの名前、ご存知でしょうか？　　　「サローネ・デル・グスト」 salone del gustoこのサローネは、サーラにオーネという増大辞が付け足されて「大きな」というニュアンスが加わります。英語で「サロン」と呼ばれるのが、このサローネに匹敵します。で、サレッタ＝小さなサロン、ですが、これは昨日お知らせしたチルコロと連動する形で、皆さんと共に楽しみたいと思っています。すなわち、　　チルコロ　→　テーマになる地方の歴史や文化、そして料理と　　　　　　　　　共にその地方のベースの味わいの　　　　　　　　「カジュアルワイン」を楽しむ　　サレッタ　→　その地方の、質的に高く、個性に富んだ　　　　　　　　　秀でたワイナリーの「ファインワイン」を楽しむそんなスタイルの違いで、それぞれを楽しんでいただいたらと考えています。それでチルコロとの「連動」についてなのですが、各月のテーマを統一していきますので、チルコロでベースのワインをワイワイ愉しみその同じ地方のファインワインを同じ月のサレッタでじっくりとテイスティングしていただきたいと思っています。ちなみに、一月のテーマは、「ヴェネト州」ですから、来週のチルコロは、白、赤ともにヴェネト地方のベースのワインを味わい、さらにセレクトした質的に高いワインを月末のサレッタで楽しめますので、その生産州の輪郭をつかみやすくしよう、という試みになります。サレッタの予定は、以下のとおり。昨日お伝えしたチルコロのプログラムと完全に連動しています。　サレッタ　２０１２　冬～春　アルプスの麓のイタリアワイン　　　１月２１日（土）　１６：００～１８：００　　　　　　　ヴェネト州のファインワインたち　　　２月１８日（土）　１６：００～１８：００　　　　　　　フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の　　　　　　　　　　　　　　ファインワインたち　　　３月１７日（土）　１６：００～１８：００　　　　　　　トレンティーノ・アルト・アディジェ州の　　　　　　　　　　　　　　ファインワインたち　　　４月２１日（土）　１６：００～１８：００　　　　　　　ヴァッレ・ダオスタ＆ピエモンテ州の　　　　　　　　　　　　　　ファインワインたち　　４回シリーズ　通しでの参加費　￥２４０００　ワイン、パン＆チーズ　　　各回のご参加は　　　　　　　　￥７０００　　　　となります（当日現金で、お釣りなきよう、お支払い下さい）。　　※お食事のつく会ではありません。パンとチーズはお付けしますが　　　あくまでもワインが中心となるイベントです。　　　お申し込みは、viteitalia@maia.eonet.ne.jp （自宅PC）　　　　　　　　　　viteitalia@gmail.com 　（iPad）　　　　　　　　　　vitetakaoka@k.vodafone.ne.jp （携帯）　　　　　　　　　　０９０－３９７３－６６８８　（携帯電話）　　　まで、ご連絡ください。メールでのお申し込みは必ず返信を　　　ご確認ください！！　チルコロの楽しみ方、サレッタの楽しみ方、僕の考える　「正しい飲み方」でもあります（＾＾）　２０１２年、イタリア中の良いワインをじっくりとテイスティング　していきましょう（＾＾）　　　　　　　　　

  2012/01/06

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  来週火曜日より、新しいチルコロ！

  2012年、イタリアワインファンクラブ「チルコロ」は、新しい境地を開いて行きます！勿論、ベースとしての 「イタリアワインを知り、楽しみ、それを共有、共感し合う」というコンセプトは何ら変わるものではありません。さらに充実するのは 「イタリアの地方性の豊かさ」を料理とワイン、そして歴史やアートなどと共に、深めて行く楽しみが一段と増えていくことです！！ 具体的に触れましょう！ １． 会場がブラヴーラに完全引っ越しして、料理が「創作和食＆　　　　創作イタリアン」から、「正真正銘のイタリアン」に変わります。 イタリア好きなあなたにとってはたまらんでしょう！？ ブラヴーラ坂下シェフはヤル気十分！僕のリクエスト以上の 「イタリアの地方性」を表現してくれることでしょう！！ ２．会場がブラヴーラに完全移動したことで、プロジェクターを駆使した レクチャーが楽しめます。 「イタリア人は視覚的動物」と呼ばれますね(^_^;)つまり彼らを 理解したり、彼らの芸術性を愛するには、やはりインマージネ＝ 具体的なイメージ、があると、より一層楽しめるというものです！ ３．会場がブラヴーラに替わったことで、ワインを飲む雰囲気　　　　（完全禁煙）、グラスの質、そしてワインの質も向上します。　　　　　ワインの香りを著しく傷つけるタバコの煙を気にする必要が　　　　　皆無。そしてワインのボディや味わいに合ったグラスを　　　　　使うので、ワインの味わいをより深く楽しむことができるでしょう。　　　４．会場がブラヴーラに替わって、イタリア好きの仲間がさらに　　　　　増えていくことでしょう。　　　　　店長のタク、ソムリエールのミコも大のイタリア好き！　　　　　だからそこに来る人たちは当然ながら「同類」なのです（＾＾）　　　　　ワインが好き、そしてイタリアが好きなメンバーが集まれば　　　　　そこには豊かさと深みのある世界が待つのみ！！　あなたも、チルコロに参加して、自らの感性を磨いたり、他者との　触れ合いにメンタリティーを開いてみませんか？（＾＾）　以下、２０１２年冬、春ヴァージョンのチルコロのプログラムです！　　　※基本は、毎月第二火曜日、１９：３０～ブラヴーラ開催です。　　　　１月１０日（火）　テーマ　ヴェネト州　　　　２月１４日（火）　テーマ　フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州　　　　３月１３日（火）　テーマ　トレンティーノ・アルト・アディジェ州　　　　４月１０日（火）　テーマ　ヴァッレ・ダオスタ＆ピエモンテ州　　　４回シリーズ　通しでの参加費　￥２００００　ワイン＆料理込み　　　各回のご参加は　　　　　　　　￥６０００　　　　となります（当日現金で、お釣りなきよう、お支払い下さい）。　　　お申し込みは、viteitalia@maia.eonet.ne.jp （自宅PC）　　　　　　　　　　viteitalia@gmail.com 　（iPad） vitetakaoka@k.vodafone.ne.jp （携帯）　　　　　　　　　　０９０－３９７３－６６８８　（携帯電話）　　　まで、ご連絡ください。メールでのお申し込みは必ず返信を　　　ご確認ください！！　　　ブラヴーラへのアクセスはコチラでご確認ください！　　　　　あなたのお越しを心よりお待ち申し上げます！！　　　　　　　　　　

  2012/01/05

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• 本日、ブラヴーラ２０１１、最終日です（＾＾）

  早いもので、もう年越しですね。ブラヴーラのある、御堂筋近辺は、サラリーマンたちの喧騒もぼちぼちとなくなってきて、やや　　「御堂筋イルミネーション」も浮いているような・・・・、クリスマスを終えて、なんでまだあんねん？という雰囲気すら感じますが（＾＾；）本日を持ちましてブラヴーラの２０１１年は終わり、新しい２０１２年は　　　　１月４日（水）からの通常営業となります。イタリア性を出せば出すほどに、周りの空気とは隔絶した感じになるようなゾーンにあるブラヴーラですが、２０１２年はひるむことなく、突っ走る所存であります。もちろん、イタリアらしさ、本質である「アペルト」＝開放感のある雰囲気を大切にしながらです。来年もブラヴーラを何卒よろしくお願い申し上げます。それで、今日は、ちょうど木曜日ということで、ブラヴーラにおります（＾＾）２０１１年、ブラヴーラでの最後の一杯、気持ちが晴れ渡るようなグラスワインたちとお待ちしておりますので是非おいで下さいね！

  2011/12/29

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• 本日夜、ブラヴーラに居ります！

  ブラヴーラは、29日、木曜日までの営業で、僕ももちろん29日にはスタンバイしているのですが、今夜もブラヴーラにおりますので、万が一このブログを読まれた人で、今夜お越しになれる方がいらっしゃいましたら、是非いらして下さいね！！

  2011/12/27

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  １２月２４日（土）クリスマスイヴに開催するサレッタで極上のひとときを！

  今年最後のサレッタは、北イタリアと南イタリアのそれぞれ代表的葡萄品種にスポットライトを当てます。北イタリアは、 ドルチェット種です。イタリアでのアンケート調査で　「最も友達になりたいブドウ品種NO１」に輝いたのがドルチェット種、という事実はありませんが（＾＾；）おそらく、毎日会っても心地よい、それでいて深みと軽快さを兼ね備えた地味あふれる葡萄、しかも伝統に根ざし、様々な地域の農民たちによって長年愛され続けている葡萄、という定義なら、ドルチェットがNO１であることは、その味わいを知る人なら想像に難くないはずです。今回は、ドルチェット・ダルバ(ペリッセロ社、因みに未輸入)、とドルチェットのイタリアワイン法の頂点にある「ドリアーニ」docgのリーディングワイナリー「クイント・キオネッティ」のドルチェット、双方の銘柄は畑違いで２アイテムずつ計４本あり、その差異をじっくり感じていただき、ドルチェットの魅力を探っていただければと思います。それにしても・・・ちょっとすごいラインナップでしょ？マニアックすぎる？フフフこれに加わる、いえ、対抗するのが、我らが南イタリアの土着ブドウワインたちです。ドルチェットの二つの生産者も小規模ワイナリーですので、南も家族的に、あるいは一匹狼的に？作られているワインをご紹介します！どんなアイテムが飛び出すかはお楽しみ（＾＾；）計6アイテムで、8名様限定の超マニアック、超イタリアワイン好き向けの決定版テイスティング会です。昼過ぎのブラヴーラで、美味しいパンとチーズと共に舌鼓を打ちます( ´ ▽ ` )ﾉしっかりとテイスティングはしますが、決して難しくて、堅苦しい会と考えないで下さいね。分からなかったり、難しいと感じる時もあるかもしれませんが、それも含めて楽しむのがワインです。ましてやイタリアワインですから、味わいのヴァリエーションに度肝を抜かれること請け合い(^_^;)ピエモンテや南イタリアの文化的、歴史的レクチャーもお楽しみに！！ワインだけで終わらせないのが「ヴィーテ流」ですから！ 日時：　12月24日(土) 13:30 ~ 15:30 ごろ 場所: ブラヴーラ　　　　　　　　　http://l-v-bravura.jugem.jp/ 参加費: 6000円（お釣りなきようお願いします） お申し込み: ヴィーテ・イタリア 高岡まで　　　　　　　　　　　　　viteitalia@maia.eonet.ne.jp 自宅PC　　　　　　　　　　　　　viteitalia@gmail.com iPad　　　　　　　　　　　　　vitetakaoka@k.vodafone.ne.jp 携帯　　　　　　　　　　　　　０９０－３９７３－６６８８　　　　　　※８名様限定ですので、お早めのお申し込みをお願いします。　　　　　　※お食事会ではありませんので、ストイックな方以外は、軽い　　　　　　　食事をされてからお越し下さることをおすすめします。

  2011/12/15

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  今年最後のチルコロ、ピエモンテ北部ワイン後編

  最悪なのが、昨日の日記で触れたガッティナーラ地区のネッビオーロのワインがパスタとともに写真に写っていない点です・・・。非常に良いワインでしたので、ちょっと心の片隅にでもとどめておいて頂けたらと思ったのですが・・・。コステ・デッラ・セシア　ネッビオーロ[2007]　アントニオーロ価格：2,205円（税込、送料別）せめて、売り切れてますが、画像だけでも・・・。次なるワインが、この日のメインワインと言ってもよいワインでした。僕が長年贔屓にしていながら、長年ご紹介する機会を逃して来たワインです。ゲンメDOCG　コッリス・カレッラエ　２００４ネッビオーロの特徴がバランス良く、しかもシャープに出ているような気がします。確かに、ランゲ地区のネッビオーロよりはしなやかで、やや控えめな印象ですが、色の美しさ、タンニンと酸の鋭角具合は典型的にして、あっぱれな味わいだと思います。スパンナと現地では呼ばれているネッビオーロだけに、いわゆる本場のネッビオーロとはニュアンスが変わるかもしれませんが、このレベルだとブラインドしたら分からないかもしれませんね。ヴァルテッリーナのキャヴェンナスカもネッビオーロですがアルプスに近づけば近づくほど、しなやかでほっそりしてくる辺りが面白いですよね。このワイナリーも含めてピエモンテの北部には来年のヴィーテツアーで訪れたいと思っています。ああ、面白そう！というあなた。チェックしておいてくださいね。最後に僕の差し入れワインのバルバレスコをゲンメと比べて飲んでいただきました。やはり、バルバレスコはフルーツが際立った感じですね。エレガントの極みとでもいうような素敵さでした。料理との相性でも、ストラコットのソースがゲンメとですと深みを増す感覚なのですが、バルバレスコですと、肉の旨みが引き出される印象でした。同じピエモンテでも、全然違うネッビオーロですね、この２本は。バローロが王で、バルバレスコが女王という表現ならゲンメは何になるでしょうね。ネッビオーロ・ダルバはプリンスなんですけど、ゲンメはワインのレベル的にはもっと上なんですよね。でも、ランゲの系統から外れるという意味では、貴族の最上級「公爵」でも良いかもしれませんね。あるいは、法王の下の格という意味で「枢機卿」・・・・気品とか神性という意味ではこちらが良いかもしれません。それほどにそういう思いを抱かせる迫力を持つワインでした（＾＾）さて、来年のチルコロですが、新たな年のスタートをブラヴーラで切ります。毎月第二火曜日を覚えていてください！！ですので、新年第一回のチルコロは、１月１０日（火）です。詳細は、追ってお知らせしますね！！これからも、ブラヴーラでパワーアップして続くチルコロをよろしく！！

  2011/12/08

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  今年ラストのチルコロは、ピエモンテワインでシメ！

  イタリアワインの各行政州のワイン地図は、20枚あるわけですがほとんどの州は、1枚の地図で事足りると言っても過言ではないです。そこに、もう1枚は足したいと思う複雑性を持つのが、トスカーナ州です。それでも海側の新興地区と内陸の古典地区の色分けなので豪華絢爛の絵巻が一枚と考えれば、一枚で済ませられるかもしれません。ところがピエモンテとなるとそうはいかない、ランゲあり、モンフェッラートあり、アスティジャーノあり、また北部のノヴァーラ、ヴェルチェッリの丘陵地帯あり、ということでピエモンテ州のワインのレントゲン写真は、3、4枚は欲しいと言うことになります。この中で、ランゲ、アスティ、モンフェッラートという複雑に交差し合う地域のワインは、すでににほんでも長年にわたって紹介し続けられています。いわゆる3大ブドウ、ネッビオーロ、バルベーラ、ドルチェットの世界。それに続く、フレイザ、グリニョリーノ、あるいはルケなどと言うマイナー品種も、マニアックな層に受けるほどですから、やはりこのゾーンの深遠さはイタリアワインのすべての生産ゾーンのなかでも出色の存在感があります。今回のチルコロ=イタリアワインファンクラブのワインはピエモンテ北部のワイン＆ランゲの隣のややマイナーなゾーン、ロエロゾーンからご紹介しました。先ずは、白からスタート！アルプスのモンテローザを源泉とする セシア川の左岸、ノヴァーラ丘陵のゲンメdocgゾーンの大御所ワイナリー カンタルーポ社の、グレコ・ディ・ゲンメ種、アルネイス種、シャルドネ種をブレンドしたワインです。これは、間違いなく美味しい、かつ趣味の良いワインだと思いました。グレコ・ディ・ゲンメと言うのは、現地の呼び方で、一般にはエルバルーチェ種なんだそうです。エルバルーチェと言うのは、トリノ近郊で作られるエルバルーチェ・ディ・カルーゾDOCで有名？ですが、何故かこの北部地区では、グレコ・ディ・ゲンメと呼ばれています。この土着性がいいですね。そして、グレコ種というイメージでこのワインを頂くと、その繊細な表情の奥にしっかりとした骨組みと肉付きを感じさせる要素が、グレコ、つまりはエルバルーチェ由来のものなのかと思ったりします。グレコは、あの中北部イタリア、ロマーニャ州の代表ブドウ、アルバーナ州ですから。繊細な果実と花の香りが混じっています。果実の香りは意外にもよく熟れたトロピカルや桃系のニュアンスも感じさせますが、決してですぎる事がなく、花の香りと共存して、落ち着き払っています。口のなかでは、酸がとにかく綺麗！ほのかな果実香の余韻と共に、唾液を分泌させながらも、甘みと寄り添い合う酸味が本当に素敵でした。料理は、ボイルした鶏むね肉のトンナートソース。ピエモンテの典型的な前菜のひとつで、ツナをマヨネーズで和えたソース。比較的ソースが強かったので、ワインの繊細がちょっと負けてしまう傾向があると思いましたが、ソースの量を控えめにするとバランス良く、料理とワインの香りの方向性も一致していました。次のワインは、一旦ピエモンテを南下して、それでもランゲ地方には寄らずに、ターナロ川の左岸の　　　ロエロ地方のリーディングワイナリー、　　　マッテーオ・コッレッジャの一風変わった赤ワインでした。甘口ワインとしてDOCGに昇格しているブラケット種を使用して辛口に仕上げたアントスです。上の写真左。さすがにアロマティックと申しましょうか、マスカット的な香りゲヴェルツトラミナーのようなライチ香、そして花、ラベンダーの香りが絢爛とでていて、この手の香りを感じた場合は甘口に仕上げられたワインが多いのですが、実際は辛口で、タンニンも比較的あっさりしたワインです。トンナートソースとの相性は？？？鶏むね肉全体のと相性は割と良かったです。説得力が今ひとつ欠けたのは、やはりワインの強い芳香性に相対する料理側の香りがなかった点でしょうか。ただ赤ワインのボディー感とは、マヨネーズやツナの強い味わいが十分に対抗していて、良かったです。ワイナリーの説明にもあるとおり、スモークの風味、バルサミコ酢の風味などがあるとより良かったと思います。次のワインは、また北部に戻って、今度はセシア川の右岸に広がるガッティナーラ地区のシンプルに作ったヴァージョンです。　　　コンテ・デッラ・セシア　DOC　　　　ユヴェニア　　ネッビオーロは、ネッビオーロ１００％でステンレスタンクでシンプルに使ったワインです。北部の気候的にはかなりの冷涼地で、しかも葡萄がネッビオーロ、しかもしかも、熟成がステンレスタンクのみということにあると非常に酸っぱくて苦みのしっかりと出たワインをイメージするのですが、このワインの素晴らしい点は、果実が凝縮してて、酸タンニンが決して突出していない点です。確かに勢いは十二分に感じられるのですが、甘味やフレーヴァーが、しっかりと酸やタンニンにくっついていて、心地よいレベルが守られています。料理は、ポルチーニをあしらったタレッジョチーズのクリームソースで、ビーツを練り込んだストラッチ、でした。これはcomplimenti al cuoco　という感じで、美味しかったですね。参加者皆さんがうっとりするくらいでした。やっぱタレッジョというチーズはいけてますね（＾＾）後編は明日！

  2011/12/07

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  イタリアツアー２０１１最終日「ラヴェンナ」

  詳しくは、覚え書の方を読んでくださいね。ここでは写真をご紹介します。フェッラーラ＆ラヴェンナ覚え書郊外の、アドリア海沿いの教会、　　サンタポッリナーレ・イン・クラッセからスタート！この緑色もモザイクと広々とした空間に包まれると、ここが「天国に一番近いところ」かと思ってしまいます（＾＾；）ラヴェンナの鐘楼が筒型なのは、強い潮風から塔を守るための技術だったんですね。「目からウロコ」が落ちました。ダンテの墓。「イタリア語の父」ですね。フィレンツェ出身なのにここに墓があるところが、イタリアの中世の混沌を物語っています。今度来るときは「神曲」ちゃんと読んで拝みにきます（＾＾；）ガッラ・プラキディア霊廟です。このひっそり感、この静寂感はイタリアでも屈指のものじゃないでしょうか。彼女の物語については、藤沢道郎著「物語イタリアの歴史」を是非読んでください。西ローマ帝国瓦解時の女帝ですが、込み入った歴史は別にしてとても感動する物語です。隣接するサン・ヴィターレ教会です。もともとはローマ神殿があったところらしくそのデザインもキリスト教教会としてはちょっと異質な感じがします。積み上げられたレンガも「ビザンチンスタイル」で、よりエレガントで緻密な印象を与えます。モザイクの出来栄えは、ラヴェンナの数あるものの中でも最高のものではないでしょうか。壮大なモザイクと教会内装の装飾性とが交じり合って、圧倒的な強さ、美しさでこちらに迫ってきます。使われている大理石は、コンスタンティノープルのものです。イタリア語で大理石のことをマルモ＝marmoといいますが語源は、イスタンブールの「マルマラ海」だったんですね。ヨーロッパ史の中でも重要なポジションを占めるラヴェンナですが、その歴史知らずとも、このモザイクの美しさに触れるためだけに訪れても、十分に価値がある場所だと思います。最後の夜を最後に飾ったワインはこれでした。カステッルッチョのマッシコーネ！！次の日の早朝、ボローニャの空港目指してバスで出発しました。ホテルは、朝食の時間ではありませんでしたが、気を利かせてお弁当を持参させてくれました。サービスの感じの良い、どチェントロの素敵なホテルでした。名前は「バイロン」と言います（イギリスの詩人の名前ですがラヴェンナに２年ほど滞在して頽廃的な生活を送っていたそうです（＾＾；）これで、２０１１年のヴィーテ・イタリアのエミリア・ロマーニャツアーの写真特集を終わります。お付き合いいただいて有難うございました！

  2011/12/04

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  イタリアツアー２０１１最終日その１「フェッラーラ」後編

  このルクレツィア・ボルジャのレジデンスから市庁舎の出入口を通して見えているのが、フェッラーラ大聖堂サン・ジョルジョです。非常に美しいファサードで、そのデザインの質はイタリアでも屈指と思いますが、教会内部に入る時間なく、遠足は続きます（＾＾；）「なんだ、具体的な観光は何一つしなかったのか？」と言われかねませんが、あらかじめ僕からタマーラさんにリクエストしておいたのです。「街全体の雰囲気を見ながら歩きたい」と。大聖堂のファサードを背に、市庁舎を見ると、フェッラーラの２大領主の銅像があります。　　右側が、ニコロ３世　デステ　　左側が、ボルソ・デステニコロ３世デステに関しては、モンタネッリの「ルネサンスの歴史」にこんな記述があります。　　１３９３年から１４４１年まで約５０年間フェッラーラ候　　として統治し、戦争と浪費と結婚を繰り返した。　　戦争で人口が減った分は、殿様があちこちの女に子を　　生ませる分で十分埋め合わされ、お釣りが来るくらいだと　　家臣は言っていた。　　フェッラーラは現在でも私生児の多い町だが、この伝統は　　多分ニッコロ三世の治下に創始されたものであろう。ガイドのタマーラさんも「９０回結婚した」とか言っていたのでイタリア史の中の彼のある種のポジションがあるんでしょうね。ともあれ、このニッコロ三世からエステ家の権力とフェッラーラの文芸の花も華麗に咲き誇り出します。大聖堂の横に広がる「トレント・エ・トリエステ広場」を歩きます。この日は、市場が出ていて　　「ひどい！ここはもっと素敵な場所なのに　　　　　露天で雰囲気が台無し！」とターマラ女史は憤慨していました。この広場を抜けると、かつてのユダヤ人ゲットー地域に入っていきます。とはいえ、なんという素晴らしい路地でしょう！色彩感覚と道のくねり具合・・・歩いているだけでワクワクします。気づかれた人もいるかもしれませんが、路の中央にある石畳が自転車専用の通路。ちょっとした工夫で歩行者と自転車が共存可能ですよね。どんどんと人の気配が薄れていくのですが、この界隈にはフェッラーラ大学もあって、ここは有名なアリオスト図書館。ぐんぐん進むと、もうほとんど人影を見ないようなゾーンに突入。　　「みなさんに是非ここをご紹介したかったんです。　　　ここは、以前、ポー川がフェッラーラまで伸びていた　　　時代に商人たちの商館になっていたところで、家屋と　　　事務所そして、船着場と倉庫を兼ねていた場所です。　　　この道路の左側までポー川が伸びていたんです。」この商館というのはイタリア語ではフォンダコというのですがヴェネツィアで良く耳にする言葉だったので、ハッとしました。フェッラーラ散策は、ひとまずここで終了し、昼食の後スキファノイア宮殿を見学して、急いでラヴェンナを目指しました。スキファノイアの写真はありませんが、ボルソ・デステ時代の栄華を最も良く伝える宮殿で、この時代のルネサンスとは「脱キリスト教」と申しましょうか、ギリシャ神話や占星術の世界が絢爛と表現されていて、そこに　　「ボルソは、実はホモセクシャルだったのよ！」と面白がりながら解説をしてくれるタマーラさんが言われた通り彼のホモ友達も克明に描かれていたりして、実に楽しかったです（＾＾；）さて、こののち急いでラヴェンナに戻りました。絢爛たるモザイク美術を堪能することになります（＾＾）

  2011/12/03

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• 今年最後のチルコロは、来週水曜日ブラヴーラにて！

  中部イタリアから北部イタリアにかけて楽しんで来た チルコロ=イタリアワインファンクラブですが、今年も残すところラスト一回となりました。そして最後を締めくくるのは、「やはり」という感じで ピエモンテワインです＼(^o^)／といっても、アルバを中心とした「ランゲ」など、ピエモンテワインのメッカ的なところは敢えて避けて、ぐっと北部地方に上がっていきますから、ピエモンテワインのある種の厳格さや骨太さともうしましょうか典型的なキャラクターとは一線を画すような新しい個性がまた浮かび上がってくるでしょう。是非楽しみに起こし頂きたいです。僕の愛する「ゲンメ」もラインナップ予定です＼(^o^)／そして、さらに貴方にオススメしたいのは、今回から会場が「じょうのや」さんから「ブラヴーラ」に移される点も、イタリア好きの人たちにとっては朗報じゃないでしょうか。ブラヴーラシェフ坂下=コウチャンの地方料理＆季節料理が僕のセレクトしたワインと共に楽しめますよ。もちろん店長兼バリスタの井口、ソムリエールの湯浅のサービスもお楽しみに！！あ、今回もう一つ是非起こし頂きたいのは、先日行って来たロンバルディア紀行の土産話もうんと聞かせることができますし、もちろんちょっぴりお土産もありますんで！！てなわけで、パワーアップして行くチルコロ、是非応援よろしくお願いします。 12月7日(水) 19:30~22:00ごろ テーマ ピエモンテワイン 北部地方を中心に 場所 ブラヴーラ 地下鉄御堂筋線 淀屋橋 11番出口を出て、御堂筋東側を 南下、淡路町3丁目交差点南東部のビルの階段を地下に 参加費用 ￥６０００ お料理、ワイン、すべて込み 参加申し込みは、viteitalia@gmail.com. iPad viteitalia@maia.eonet.ne.jp. Cellule. 090-3973-6688 ヴィーテ・イタリア高岡まで

  2011/12/02

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  イタリアツアー２０１１最終日その１「フェッラーラ」前編

  エミリア・ロマーニャの北東に位置するフェッラーラですが世界中から注目を集めるイタリアでも有数の都市ですね。もちろん、世界遺産でもありますが、どういうでその魅力を発信しているのか、簡単にまとめます。　１．１５世紀周辺のルネッサンス時代を代表する国家が　　　フェッラーラ公国で、ヴェネツィア、ミラノ、　　　ボローニャに囲まれたその地理的な不利を有効に利用　　　して、エステ家による統治時代に文芸の華を咲かせた。　２．世界遺産指定では、「ポー川デルタ地帯」も加えられて　　　いるとおり、文芸のみならず、ヨーロッパで最初の　　　「都市計画」がなされた街であると同時に、ポー川の　　　三角州地帯の治水、干拓工事による独特の風景をつくり　　　あげている。　３．ポー平原にある他の小都市同様に景観と環境保護の観点　　　から「自転車行政」がヨーロッパでも最先端であり　　　自動車ではなく自転車を利用させるための工夫が　　　見られる。人口１４万人程度の都市が、過去の歴史遺産と現代のユニークな行政で注目を浴びるのって、すごいですよね。さてさて、そんなフェッラーラを写真で見ていきましょう！！まず世界に冠たるルネッサンス建築を！　　　　ディアマンテ宮殿です。８０００以上あるといわれうダイヤモンド型のタイルが下の方は下向きに、上の方は上向きにその先端を向けているために独特のニュアンスを出すという、世界に二つとない二面のファサードを持つ宮殿です。設計者は、そのヨーロッパの歴史で初の「都市計画」を実現させたビアージョ・ロッセッティの設計。僕は、もうちょっとうっとりと眺めていたかったのですが、たった半日、いえいえ、数時間で町をみるためにはその余裕は皆無でした（＾＾；）これが現在は市が所有し美術館になっているこの宮殿の入口。その装飾が美しいです。大理石は薄くピンクがかってますかね。その先端の向きも注目です！幾何学模様がなんとも言えず厳しい美しさを出してます。バスに乗って、中心街に向かいます。まずフェッラーラ散策の最初の訪問地はやはりエステンセ城です。中世より高く積み上げられた城塞のため、上に行くほどルネッサンス的な優美な趣になってます。この像を見て、ピンとくる人は相当にイタリア史オタクでしょう（って、そんな奴いない！）。サヴォナローラです。フィレンツェのシニョリア広場で火刑にされたドメニコ会の修道士といえばピンとくる人もいるでしょうが、「宗教改革」のパイオニア的人物として歴史に名を残す人物ですが、フェッラーラ出身なんですね。エステンセ城の隣にサヴォナローラ像があり、その奥に連なる市庁舎とカテドラーレに向かうわけですが、その市庁舎とエステンセ城が連結している廊下がありましてそれが実はヴェネツィア・ルネッサンスの雄　　　ティツィアーノの設計と聞いてびっくり！！下は、その廊下から撮影したものですが、普通の観光客は入れません。ラヴェンナからフェッラーラのバスの中でずっとガイドさんと歴史の話をしていたものですから、ガイドさんが特別に市の職員さんに話を付けてくれたんですね（＾＾；）「時間がない！」と嘆きながらも、色んな例外的な場所を見せてくれるエネルギッシュなおばあさんガイドさんでした。たしかタマーラさんといって、スロヴァキア人でご主人がイタリア人だったっけ・・・。さて、市庁舎の一角のこの黄色の建物は、かのルクレツィア・ボルジャの邸宅です。ルクレツィア・ボルジャは、チェーザレ・ボルジャの妹でまさに「生きた女ルネッサンス」といえる女性で、もちろん漫画「チェーザレ」にも登場しますし、塩野七生さんは「ルネッサンスの女たち」で一章を捧げていますね。続く

  2011/12/01

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• マテオ・コッレッジャのワインを当主オルネッラさんと同時中継でテイスティング！

  朝から地元私立小学校にて給食作りの仕事で約200人分のクリームシチューを作ってから、娘の帰宅を待ち構えて宿題の手伝いをし、急いでブラヴーラへ。今夜は待ちに待ったオルネッラさんとのビデオ電話による同時中継のテイスティング会でした。そういう試みって、他ではないのでは？ともあれ、質の高い時間を築き上げることが大切です。オルネッラさんの伝えようとする部分を忠実に再現しながら、楽しく美味しくテイスティングできるかが、問題です。会は、あらかじめのリハーサルで万全の準備をしていたにもかかわらず、音声の不具合が出て、日本とイタリアで雑音を取り除く作業をするところから始まってしまいましたが、オルネッラさんの朗らかな表情とロエロゾーンのテロワールについて夫の遺志を受け継いで、真摯に伝えようという熱い言葉でその思いがビンビンと伝わってきました。彼女は、ワイナリーのテイスティングルームにポータブルのコンピューターを持って移動してくれて、そこに展示されている土壌のサンプルを見せてくださったり、詳細な地勢図や地質学的な図を用いて、ロエロゾーンが如何に出来上がったか、またバローロやバルバレスコに代表されるランゲ地区と如何に違った土質であるかなどについて、熱く語ってくださりました。テイスティングは、ロエロ・アルネイスに始まって、シンプルなバルベーラ・ダルバ、ロエロ、そしてロエロの最高傑作リセルヴァの4本を順に行い、各ヴィンテージや品種に関する詳細な情報を気持ちのこもった言葉で語ってくださいました。全体的に言えることは、クリーンな果実味が素直に綺麗に出ていることで、それは強く煮詰めたジャムでも、チョコやコーヒー、または様々なスパイスをあしらった少々アクの強い、ひたすら飲み手にある種の感覚を植え付けようとする意図の見えるワインではなく、ロエロという土壌や歴史や人間の総合体からにじみ出て来た様な厳格さ素朴さ、そして優しさや温かみが感じられるワインたちでした。特に後者の感覚は、やはりオルネッラさんと一緒にその場にいたことから感じたものかもしれません。でもそれこそがワインの醍醐味の一つと考えます(^O^)／参加者の方々には予告もなく、オルネッラさんへのご挨拶や感想を一人一人述べてもらって、心から感謝しております。またこういう機会をぜひ作りたいと思いました。来日されるでもなく、こちらから訪れるでもなく、同時間で繋がれると独特の感覚が生まれることも分かりました。面白い感覚であり、他にはない感覚でした。

  2011/11/28

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• トリオ・オミハチマネーゼの会、お土産話篇

  帰国して間もない日曜日。午前中は地区対抗ソフトボール大会に出場(^^;;人数不足で初めてついたショートのポジションはボールがたくさん飛んで来て楽しかった＼(^o^)／午後からは夜に予定していた「トリオ・オミハチマネーゼ」の準備。岡村シェフの料理は冴えに冴えて、参加者の皆さんがペロリと平らげていて、僕もすべてツマミ食いしましたが(^^;;すべて良い感じで仕上げられていました。イタリアから帰ってすぐでも違和感なく、それでいて、十二分にじっくりとしみじみと味わう喜びを感じられる秋の味付けでした。谷さんは、マントヴァで3時間半だけにしても研鑽を積んだパーネ マントヴァニーネを早速披露されていました。確かに一緒にマントヴァで体験したパーネとは若干違っていましたが、その違いが出るところが良いんですよね。そしてその違いを客観視して、しっっかりと評価し、また変貌を遂げることが大切です。僕は、秋の味覚にノヴェッロを披露しました。シチリア、アブルッツォ、マルケ、ヴェネト、そしてピエモンテ。葡萄の力強さは、ほどほどにしても、そのミニマムなポテンシャルの中で、ワインの、地方の、作り手のキャラクターを感じることってノヴェッロぐらいでしかできないものですからね。料理とワイン＆パンの第一部に続いては、今回の旅のスライドを見ていただく第二部がありました。皆さんが霧のマントヴァ、霧のサッビオネータ、霧のクレモーナ、霧のフランチャコルタにうっとりしていました。「霧ばっかかい！！」と突っ込みたくもなるのですが、季節の贈り物ですからね、良いものですよ。独特のロマンシチズムを感じられた方もいらっしゃったかもしれません。お客様が帰られてから、岡村シェフ、谷さん、そしてバルベッタのセカンドでもある、コロルノのリストランテで修行を積まれた中村さんとで片付けをしながら、色々と無駄話をしていました。とても心地良い時間でした。ブラヴーラ同様に着実に足を地につけながら発展していきたいと強く感じました。

  2011/11/27

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• マントヴァ＆その他のロンバルディア中小都市より帰国しました＼(^o^)／

  マントヴァではずっと霧に包まれていました。霧と共にマントヴァに入り、霧と共にマントヴァと過ごし、霧と共にマントヴァを去りました。「ルネッサンスの栄華」というとどこかしら華やかで、キラキラした、それでいて優美で壮麗な印象を持ちますし、また後期のヴェネツィア共和国の豊かさに至っては、陽性でエキゾチックな喜びすら感じてしまう「暖かさ」のようなものがありますが、ルネッサンス時代の指折りの文化を誇るマントヴァは、限りなくその対極に近く、陰性で、湿気すらじっとりと感じるような、重い空気をどんよりとその視界の晴れない現実に落としているような印象を持ちました。ならば、それは僕の中でネガティヴな感情なのかといえば否、全然否。イタリアが「陽気で明るい」と思っている陽気で明るい人たちにとってはそうかもしれませんが、マントヴァほどあの時代のイタリアにおける現実感を伝える街は他にはないのではなかろうかというほどに逆に興奮してしまったのが僕のマントヴァ滞在の概ねの感想です。2ヶ月ほど前に体験したバッソ・パルメンセ(パルマ北部のポー川に近い低地)のコロルノの風景も晴れ晴れとした前回とちがって霧に包まれていました。昼食のクラテッロの美味さはこの深い霧が生んだ重厚な味以外の何物でもないです。トッローネ祭りで賑わうクレモーナは祝祭気分に包まれて、僕には音楽とヴァイオリンの街というよりは、フェッリーニの「道」に登場した、サーカスで喧騒した「どこかの街」という気がしてしまいました。ブレーシャの街は訪れませんでしたが、郊外のイゼオ湖の南に広がるフランチャコルタのカ・デル・ボスコ社は、その葡萄畑の整備の行き届き、また醸造設備への投資への意識の高さは並外れていて、また新しい星を発見したような痛快さを伴った感動を覚えました。次に訪れたベルガモでは、この旅行中、初めて見る太陽の輝きに感動しました。それも夕暮れの旧市街の、中世の塔を旅とこげ茶色の屋根瓦に映えたオレンジ色の太陽の光で、ただただ見惚れるしかありませんでした。最も寒さと雪をも警戒していた極北の地ヴァルテッリーナでは、太陽の光に映える絶景の葡萄畑と、アルプスの麓の雪山の頂き、そして素朴さと趣味の良い郷土料理を深い感動とともに味わいました。しみじみと振り返りたい旅。また写真とともにご紹介して行きますね。ご参加くださった皆様、本当に有難うございました。疲れでません様に。

  2011/11/24

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  ロンバルディア紀行マントヴァ編　「グラナ・パダーノ」チーズ

  マントヴァは、DOPチーズ、「パルミジャーノ・レッジャーノ」「グラナ・パダーノ」の二つの生産ゾーンに入ります。９月のツアーでは、エミリア州パルマ県のパルミジャーノ・レッジャーノの生産者を訪れていたので、今回はロンバルディア州マントヴァ県のグラナ・パダーノの生産者を訪ねました。　　　ヴィルジリオ社イタリアでも指折りの大型生産者であり、チーズのネゴシアンでもあります。パルミジャーノとグラナ・パダーノは生産ゾーンも生産工程もほとんど同じです。違うのは、微細部分を除けば、熟成期間がパルミジャーノが最低２年、グラナ・パダーノが１年半という差ぐらいでしょうか。「だから、グラナ・パダーノの方がミルクの味わいが甘く　香り高く感じられるんです」と説明くださったのはヴィルジリオ社のマーケティング担当の女性。ヴィルジリオ社は双方を生産していますが、彼女は相当にグラナ贔屓（＾＾）少し遅れて到着しましたが、フル稼働中でチーズの凝固シーンがしっかりと見れましたよ！ひとつのカルダイア＝大釜に入る牛乳は１２００リットル、そこからできるチーズの塊はたったの二つです（＾＾；）最終的にできる塊が確か４０kgぐらいですから、どれだけ牛乳が凝縮されるかがわかりますよね。凝固作業を見学してからは、巨大と申しましょうか、広大なる熟成倉庫を見学しました。パルミジャーノの家庭的生産者では、限られた空間で空高くチーズを積み上げる印象の熟成庫ですが、ここでは、もう広々とした敷地内に、遥か彼方までチーズが熟成されていました。そこで見たパフォーマンスというのが、チーズまるまる一個をまっぷたつに割る作業！これを見せていただいた上に、その中心の一番美味しい部分を文字通り「食べ放題」状態で楽しむことができました。ちょっと、サービス過剰？（＾＾；）でも、グラナ・パダーノの割りたてをいただきながら、前日に割ったというパルミジャーノもいただいたんですが、二つの差は歴然としていたのが、印象的でした。日本にいるとパルミジャーノに比べてグラナというとちょっと斜め下に見下げられる存在だと思うのですが、全然違う存在だということに気づいて、僕は晴れ晴れとした気分になったのでした。「極上のプロセスチーズ」というのがグラナ・パダーノの印象で(^^;)やはりミルキーさがとても生き生きとチーズの味わいに出ています。一方グラナを一度味わってからパルミジャーノをいただくと、パルミジャーノが本当に熟成した、ある意味「強いクセのチーズ」という感じがしてくるのが不思議でした。悪く言えば、「ひねた」ような（＾＾；）それほどにグラナのミルキーさが素晴らしく、初めてグラナの味わいに感動できた瞬間でした。これだけでもここを訪れた甲斐があったというものです！

  2011/11/19

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  ロンバルディアツアーの一日目は、マントヴァ・食文化ツアー

  これ、出発前の関空と到着した時のヴェローナの空港です。関空ヴェローナ、ヴァレリオ・カトゥッロ空港霧、霧、霧・・・・今回のロンバルディアツアーの予兆のような強い寒気と霧の風景。さて、ヴィーテ・ツアー最強の強行軍は、朝３時半起というプログラムでした（＾＾；）といっても、対象は僕と壱製パン所の谷さんだけ。もちろん、谷さんに伝統的マントヴァパンのパン工房を探して（マントヴァ市の市長秘書チームの方にお手伝いいただきました！）そこで短時間の研修をさせていただくことになったんです。もちろんこれは谷さんの強いリクエスト！いざ、やる気満々でパニフィーチョ・トゥルッツィへ！そこでは、３人の職人が黙々と働いていました。オーナーの跡取り息子アンドレア（マントヴァはマンテーニャの街だからか、「アンドレア」が多いように思いました）、そしてジルベルトとルーカの二人のパン職人。ジルベルトアンドレアは、ボローニャ大学を出て別会社で働いていましたが今は実家を継ぐことになった男で、ジルベルトは一番気さくに谷さんに色んな作業を教えてくれたけど、履歴に関しては聞けませんでした。一番パンについて指導してくれたルーカは、元々はとあるリストランテのお菓子職人でしたが「日曜は休んで友だちと遊びたいやん！」というノリでパン職人になった気さくな男。バウレという、焼く直前にパンに縦の切り目を入れるマントヴァパン。これは、マントヴァニーナという小さなロールパンとリッチョリーナ。手前がリッチョリーナ。サクっとした表皮と砂のようにボロボロになる中身と・・・変わった食感なんですが、９月のエミリア地方もそうでしたがこのマントヴァでも必ずこの食感のパンが食卓に上がっていました。谷さんに「スキャッチャティーナ」を教えるルーカ君。６時半から７時ぐらいの店先です。お店は７時からということでしたが、７時前からお客さんがボチボチと現れては、焼きたてのパンを買って帰っていました。朝食のパンになるんでしょうね。日本のパン屋さんは、まるでお菓子屋さんのようで、一つ一つの作業が繊細で丁寧ですが、こちらは、そういう必要がなく日本人の「ご飯」としてのパンをひたすら作り続けるという感じで、そのスピーディーは仕事に谷さんは関心していました。「どうしてもイタリア人って、サボるとか、そんな偏見を　持っていましたけど、全然違いました。　皆、仕事がめちゃくちゃ早い！」空のディスプレイに徐々にパンが埋まっていきます。朝の霧のマントヴァです。パニフィーチョ・トルッツィは、運河そばの、かつては魚市場であった、ヴィア・ペスケリアとvia 20 settembreの交差点にあるのですが、そのペスケリア通りには、個性的なポルティコがあって、何気なく通っていたのですが、次の日の観光の日にガイドさんから　　ジュリオ・ロマーノが設計したポルティコと聞いて、びっくりしました。ラファエロの弟子、マニエリスム最高の芸術家の一人、そしてマントヴァでは、テ宮殿建築の総指揮にあたって人です。上の写真の左の方の建物がそれです。７時過ぎにトゥルッツィの皆さんにお礼を言って、ホテルに戻りました。パンひとつとっても、ヴァリエーションがあり、４万程度の小さな町ですが、彼らが日常的にこれらのパンをサラミやハムとともに食しているというのが信じがたい気がしていたのですが少し現実感を伴ってきました。日本人の味覚からすると、「別に」というような味わいでボロボロになってしまう食感は特に受け入れにくいのですがその食感とサラミやハム、料理とのつながりに、マントヴァの食文化の本質が隠されているように思いました。下の写真は前日の、到着してすぐに食事をした、ホテルに近くの「トラットリア・ダ・キャーラ」の前菜の一部。ハム類、モスタルダ、そしてパン。究極のシンプルさ、そして究極の快楽でしょう。

  2011/11/18

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• 無事マントヴァに着きました。

  深い霧に覆われたマントヴァに到着しました。壱製パン所の谷さんは最近流行りの軽いダウンジャケットで来た事を後悔するほど、底冷えする様な寒さです。到着後、Richigiホテル近くのda chiaraというトラットリア＆ピッツェリアで軽い夕食を頂きましたが、イタリアの洗礼ともうしましょうか、強烈な種類の大盛り前菜で度肝を抜かれ、パスタリゾットをキャンセルする羽目になりました(^^;;前菜の中で特に目を引いたのは、モスタルダという、甘くにつめたリンゴにマスダードを加えた独特の甘味料で、これがサラミなど強い塩気と脂肪分を持った食べ物にめちゃくちゃ合うんです。ワインは地元産のメルローを頂きました。優しい味わいの比較的軽い、それでいて果実味も、タンニンをコーティングする甘みもある良質のものでした。これから始まるマントヴァ滞在は、このワイン盛り沢山の前菜のように、静かなエモーションと刺激に満ちた時間になるでしょう。ホテルで出迎えて下さったマントヴァ市長の秘書であるディレッタさんのにこやかで優しい、知性あふれる振る舞いも、旅の疲労を失くしてくれるほどに、僕の気持ちを元気にしてくれました。

  2011/11/17

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• ノヴェッロ20種飲みまくり！大阪ブラヴーラ

  関西では唯一じゃないですか、こんな企画。では一本一本ザザッとコメントして行きます。1 マルケ州 ヴィ・ノーヴォ Vi Novo ガローフォリ社久しぶりの白のノヴェッロでした。青りんごに少し発酵香あって胸がキュンとしましたが、弱冠の亜硫酸塩も感じました。2 サルデーニャ州 カントス Cantos ドリア・ノーヴァ社プラム、ミント、少し雑味 ミネラル 時間とともに心地よい甘みバランス良 タンニン少なめ 余韻にフルーツ、ミント3 シチリア州 コルヴォ・ノヴェッロ ドゥーカ・ディ・サラパルータ社綺麗な果実香 プラム、チェリー、発酵香、明るい色のフルーツのイメージラストの苦味しっかり 酸味があとから追って来るも一体感は今ひとつ 余韻に生ナッツ4 シチリア州 ノヴェッロ・シチリア ラッロ社ミネラル、赤い果実系の甘いフルーツ、少しキャンディ的な甘み、酸味＆渋みともに綺麗に出ていて、素直に美味しい！5 シチリア州 ノヴェンブレ クスマーノ社ミネラル、フルーツ、チェリー、発酵香、酸タンニン少余韻余り引かない6 プーリア州 ノヴェッロ・サレント カステッロ・モナチ社少し黒フルーツのニュアンス、あまりクリーンでない塩気、トロピカルフルーツ、口の中ではバランス良く爽やかに感じる7 プーリア州 ノヴェッロ・サレント コンティ・ゼッカ社少々ビオ臭的、馬の汗、ミネラル、塩気、口の中でバランス良く、力強さも感じるやや暴れた印象、それもノヴェッロらしさ？8 プーリア州 ノヴェッロ・サレント・ロッソ フェッリーネ社八角的なスパイス香、スピリッツ的なアルコール香、酸タンニンそこそこ(ベルガモットという意見も) エチルアルコール的な香り個性的でしかも質が高い9 アブルッツォ州 ノヴェッロ・ニンニ スピネッリ社綺麗にフルーティー、期待していなかっただけにちょっとびっくりガム的な甘さがあるも、少々ストラクチャーは弱い10 アブルッツォ州 イル・ノヴェッロ ファルネーゼ社シンプルで綺麗な果実香、「美味しそうな果実」ではトップクラス発酵香もあり、ノヴェッロのお手本的なワインだと思う。Complimenti!11. マルケ州 ノヴェッロ・マルケ・ロッソ サラディーニ・ピラストリ社バランス良、果実香良し、だが少々ビオ的な「馬の汗」臭、発酵香味わいのバランス、まとまりは良いが、エモーションが不足するのはこの「馬」が原因だとおもいます(^^;;12 マルケ州 オッタヴィーノ モンカロ社フローラル、スミレは典型的、スパイス、プラムの香りはやや薄いエレガント、酸綺麗13 マルケ州 ティーニ マルケ・ロッソ ガロフォリ社香りにアピールなし 味わいはコンパクトにまとまり良好塩気あり14 マルケ州 ジェンマート マルケ・ロッソ ウマニ・ロンキ社よく熟れたプラム、塩、発酵香、余韻に少しコーヒー的な香り15 トスカーナ州 ノヴェッロ・トスカーノ カステッリ・デル・グレヴェペーザ社発酵香、ミネラル、赤い果実、酸味綺麗にストレートに出る16 トスカーナ州 サンタ・コスタンツァ バンフィ社まとまりありすぎ、巻きつけるような滑らかな舌触りを感じつつも、例年より少し凝縮感に欠ける17 エミリア・ロマーニャ州 ノヴェッロ・サンジョヴェーゼ ルビコーネ ドネリ社綺麗にスミレ香出てる。まとまり良しソーヴィニョン・ブラン的、という意見も。18 ヴェネト州 ドゥカーレ ノヴェッロ ドゥカーレ社キャンディ的な甘さと青さ、バナナ まとまり良い19 ピエモンテ州 ノヴェッロ塩気、ミネラル、スミレ香絢爛余韻に少し生ナッツ……個人的にはこの香り好きじゃないがそれ以外はピエモンテらしい良いノヴェッロ20 トレンティーノ州 テロルデゴ・ノヴェッロ 野菜(白菜の浅漬け)、ドライフルーツ、バランス良好、 バランス良好、タンニン良、だが酸がイマイチ 余韻、フルーツとナッツの香りが混じり合ってて 非常に心地良い。いや~~~、時間があっという間に過ぎた3時間でした。楽しかったです。

  2011/11/12

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• ノヴェッロ20種飲みまくり！大阪ブラヴーラ

  関西では唯一じゃないですか、こんな企画。では一本一本ザザッとコメントして行きます。1 マルケ州 ヴィ・ノーヴォ Vi Novo ガローフォリ社久しぶりの白のノヴェッロでした。青りんごに少し発酵香あって胸がキュンとしましたが、弱冠の亜硫酸塩も感じました。2 サルデーニャ州 カントス Cantos ドリア・ノーヴァ社プラム、ミント、少し雑味 ミネラル 時間とともに心地よい甘みバランス良 タンニン少なめ 余韻にフルーツ、ミント3 シチリア州 コルヴォ・ノヴェッロ ドゥーカ・ディ・サラパルータ社綺麗な果実香 プラム、チェリー、発酵香、明るい色のフルーツのイメージラストの苦味しっかり 酸味があとから追って来るも一体感は今ひとつ 余韻に生ナッツ4 シチリア州 ノヴェッロ・シチリア ラッロ社ミネラル、赤い果実系の甘いフルーツ、少しキャンディ的な甘み、酸味＆渋みともに綺麗に出ていて、素直に美味しい！5 シチリア州 ノヴェンブレ クスマーノ社ミネラル、フルーツ、チェリー、発酵香、酸タンニン少余韻余り引かない6 プーリア州 ノヴェッロ・サレント カステッロ・モナチ社少し黒フルーツのニュアンス、あまりクリーンでない塩気、トロピカルフルーツ、口の中ではバランス良く爽やかに感じる7 プーリア州 ノヴェッロ・サレント コンティ・ゼッカ社少々ビオ臭的、馬の汗、ミネラル、塩気、口の中でバランス良く、力強さも感じるやや暴れた印象、それもノヴェッロらしさ？8 プーリア州 ノヴェッロ・サレント・ロッソ フェッリーネ社八角的なスパイス香、スピリッツ的なアルコール香、酸タンニンそこそこ(ベルガモットという意見も) エチルアルコール的な香り個性的でしかも質が高い9 アブルッツォ州 ノヴェッロ・ニンニ スピネッリ社綺麗にフルーティー、期待していなかっただけにちょっとびっくりガム的な甘さがあるも、少々ストラクチャーは弱い10 アブルッツォ州 イル・ノヴェッロ ファルネーゼ社シンプルで綺麗な果実香、「美味しそうな果実」ではトップクラス発酵香もあり、ノヴェッロのお手本的なワインだと思う。Complimenti!11. マルケ州 ノヴェッロ・マルケ・ロッソ サラディーニ・ピラストリ社バランス良、果実香良し、だが少々ビオ的な「馬の汗」臭、発酵香味わいのバランス、まとまりは良いが、エモーションが不足するのはこの「馬」が原因だとおもいます(^^;;12 マルケ州 オッタヴィーノ モンカロ社フローラル、スミレは典型的、スパイス、プラムの香りはやや薄いエレガント、酸綺麗13 マルケ州 ティーニ マルケ・ロッソ ガロフォリ社香りにアピールなし 味わいはコンパクトにまとまり良好塩気あり14 マルケ州 ジェンマート マルケ・ロッソ ウマニ・ロンキ社よく熟れたプラム、塩、発酵香、余韻に少しコーヒー的な香り15 トスカーナ州 ノヴェッロ・トスカーノ カステッリ・デル・グレヴェペーザ社発酵香、ミネラル、赤い果実、酸味綺麗にストレートに出る16 トスカーナ州 サンタ・コスタンツァ バンフィ社まとまりありすぎ、巻きつけるような滑らかな舌触りを感じつつも、例年より少し凝縮感に欠ける17 エミリア・ロマーニャ州 ノヴェッロ・サンジョヴェーゼ ルビコーネ ドネリ社綺麗にスミレ香出てる。まとまり良しソーヴィニョン・ブラン的、という意見も。18 ヴェネト州 ドゥカーレ ノヴェッロ ドゥカーレ社キャンディ的な甘さと青さ、バナナ まとまり良い19 ピエモンテ州 ノヴェッロ塩気、ミネラル、スミレ香絢爛余韻に少し生ナッツ……個人的にはこの香り好きじゃないがそれ以外はピエモンテらしい良いノヴェッロ20 トレンティーノ州 テロルデゴ・ノヴェッロ 野菜(白菜の浅漬け)、ドライフルーツ、バランス良好、 バランス良好、タンニン良、だが酸がイマイチ 余韻、フルーツとナッツの香りが混じり合ってて 非常に心地良い。いや~~~、時間があっという間に過ぎた3時間でした。楽しかったです。

  2011/11/12

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• 醸造家アルベルト・アントニーニ氏とオルネッラ・コスタ・コッレッジャ氏

  なんの関連性のない、それでいてイタリア醸造界の重要人物二人と今日はブラヴーラで会って来ました。前者はイタリア人醸造家としてはトップクラスである事を示す「空飛ぶ醸造家」。文字通り全世界のワイナリーのコンサルタントを手がけている人で、イタリアにおいてもアンティノーリ、フレスコバルディなどの大御所以外にも、テスタマッタなどのガレージワイナリーも手がけて来た一流中の一流です。その アルベルト・アントニーニ氏はランチ時間にやって来られて、自らの醸造理論などについて非常に真摯に語ってくださって、好印象という以上に、畏怖の念さえ感じさせる素晴らしい方でした。世界中のワインを手がけてはいるものの、自らの故郷であるキャンティを売りたい、つまり、その思いと土地の表現であるワインを知らせたいというとても純粋な思いを感じました。僕はトスカーナ人となると多少なりとも警戒感を持ってしまうのですが（＾＾；）彼のインテリジェンスと強く真っ直ぐなお気持ちに感銘を受けました。一方、 オルネッラ・コスタ・コッレッジャさんは、ピエモンテはロエーロ地区のパイオニア的存在のワイナリーのオーナーで、実際にお会いしたわけではなく、Skypeのビデオ電話による通信でモニターを通してお会いで来たんです。「スカイプで結んでワイン試飲会を実現しませんか？」これは実はブラヴーラの店長井口のアイデアなんですが、2ヶ月ほど前の来日の際に来店下さって、その時のこちらの無理な願いに「それって、すごい良いアイデア！」とノリノリで受けて下さった経緯がありまして、今日はその技術面のリハーサルだったわけです。通信がうまく行ったあとは、ポータブルコンピュータを持ちながら「今度はテイスティングルームに行って見るわね！」「外はどこまでつながるか、遠くに行って見るわ！」と積極果敢にテストをして下さり、こちらが恐縮してしまうほど。この二人は必ず皆さんにご紹介せねば！と思いました。ワインはもちろんですが、やはりヴィーテ・イタリアやブラヴーラの楽しみって、イタリア人、しかも深くワイン作りやワインシーンにコミットした人と知り合って、ワインの楽しみを深める事だと思うんですが、まさにそれに値する人、っていうか、ある意味畏れ多くもある人なんですが、そう言う部分は抜きにして、フランクに付き合える方達なんですね。その人の人生の質って、どんな人と一緒にいるかでも大きく違ってくると思いますが、間違いなく彼らは他者を幸せに、その質感を豊かにしてくれる存在だと思います。そしてそういう人と接したとき、こちらもこのままではいけないという励みや元気、そして勇気になるのではと思います。

  2011/11/10

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• 本日より連続６日間　阪急百貨店で無料ワインセミナーですよ！！

  阪急百貨店のイタリアフェアでセミナーをするのは昨年に引き続き２回目です。時間は、１８：３０～１９：００　の３０分です。プログラムをお教えしますね。結構良いワイン飲めますよ。是非、遊びにいらしてくださいね！11月　9日　水 知ると断然奥深い！　　　　　　　　　イタリアスパークリングワインの世界！！11月10日 木 北イタリアの素敵な白ワイン飲み比べ 　　　　　　　　　クルテフランカVSソアーヴェ11月11日 金 北イタリア、ピエモンテの希少赤ワイン 飲み比べ　　ルケとドルチェット　　11月12日 土 イタリアワインのもうひとつの面白さ　　　　　　　　　　国際品種飲み比べ　　　　　　　　　　　ピノ・ノワールVSカベルネ・ソーヴィニョン　　　　　11月13日 日 ミラノお膝元の銘醸地　　　　　　　　　　オルトレポ・パヴェーゼVSクルテフランカ11月14日 月 "クリスマスのデザートタイムを盛り上げる！　　　　　　　　　　甘口スパークリング対決"　　　　　　　 　アスティとランブルスコ

  2011/11/09

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• あさってチルコロです。ロンバルディアのワイン特集します！

  中部イタリアから北部に向かってワインテイスティングしていくシリーズを展開していますが、今回のチルコロは ロンバルディアワイン特集でお届けします！今阪急百貨店のイタリアフェアはまさにミラノ特集と言うことでチルコロも「ミラノモード」または「大阪姉妹都市モード」に乗りたいと思います(^^;;話を「ミラノ」に限定すると、ちょっと僕話しづらいです。と言いますのも、多分イタリアの大都市の中でも一番所縁のない街なので…。とはいえ、話をミラノの州であるロンバルディアに広げると何とまあワクワク感が膨らむことでしょう！！そして、イタリアの州の中でも屈指のヴァラエティを持つこのワインの世界が、やはり、ミラノと言うヨーロッパに最も近い大都市と深い関係を持っていることに改めて気づかされます。 南西部のパヴィア県 南東部のマントヴァ県 東部ブレーシャ県 北部ソンドリオ県それぞれにはそれぞれの文化圏が存在していますが、やはりミラノとは切ってもきれない関係性があるように思います。そういう文化、歴史、などにも触れながらワインテイスティングを楽しみたいと思います！！イタリア好きが集まるチルコロ、あなたも初参加してみません？＼(^o^)／※ 今回は阪急百貨店のセミナーが終わり次第電光石火でじょうのやさんに 向かいます。受付、ちょっぴり遅れたらごめんなさい。※ じょうのや北浜店で開催するチルコロはこれが最終回となりますので ぜひいらして下さいね！！ 11月9日(水) １９：３０～２２：００ごろ 場所: じょうのや北浜店 テーマ: ロンバルディア州のワインたち 参加費用: ￥６０００ お食事、ワイン、すべて込み参加ご希望の方、またはご質問などは、お気軽に viteitalia@gmail.com. iPad viteitalia@maia.eonet.ne.jp. PC 090-3973-6688 高岡まで！まで！！びっくりするほどの早さで年末に向かっていますね！この一年を慈しむように、ゆっくりとした時間を楽しみましょう！！

  2011/11/07

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• １１月１２日（土）、ブラヴーラで「ノヴェッロ２０種類テイスティング！」

  　「ノヴェッロでベロベロ」という企画をしたことがありますが（＾＾；）、そう！秋の新酒の季節がやってきましたね。フランス語ではヌーヴォーというんですね。即「新酒」という意味なんですかね。伊語では、「ノヴェッロ」といいます。ワインに限らず、最近ですとオリーブオイルなんかにもノヴェッロを使いますよね。「生まれたての」という意味。まさに「ブランニュー！」イタリアのワイン法を覗いてみると、だいたいのDOCの銘柄に「ノヴェッロ」というカテゴリーがありますから、別段、特別なことでもないんでしょうが、どうしても日本では、　ボジョレー・ヌーヴォーが特別な感覚でもって受け入れられていますから、そのイタリアヴァージョンとなりますと、こちらもちょっと、文章に下線をひっぱるような感覚で、やっぱりPRしたくなります（＾＾；）フランスのボジョレーと圧倒的に違うのは、もうワイン好きの人からすると当たり前の話なんですが、ボジョレーはボジョレーというフランスの一地方のワインであり、イタリアのノヴェっロは、イタリア全国にノヴェッロがあるということ。ただ、注意していただきたいのは、フランスにはボジョレーしかヌーボーがないのか、といえば、やはりそうではないと思うんです。フランスにも色んな地方をヌーヴォーがあるはずですが、マーケティングの便宜上ボジョレーをイチオシしているという国家像があるのではないか。結果的に日本に輸入されるヌーヴォーはボジョレーになる。まあ、イタリアよりもよっぽど経済のグローバリズム、マーケティングが北欧、アメリカ的に進んでいるフランスにあっては、ヌーヴォーはボジョレーしか作ってないということもありえますけど、そのへんはどうなんでしょう。でも、フランスワインとイタリアワインの差異というのはノヴェッロ、ヌーヴォーの世界でとても典型的に表現されていると思いますね。隣同士の愛憎入まみれた関係性がありますが、「一元性と多様性」といっても良いぐらいの違いがあります。フランスに比べると、ワインマーケティングに関する国家像などひとかけらもなさそうなイタリアワインですから、方々の地方の生産者が方々の思いで、ノヴェっロを作っているというのが、イタリアワインの現状ではないか。しかも、ノヴェッロというのは、ワインのカテゴリーからいえば、そんな大した代物ではない、つまりは偉大なワインになるような葡萄はちゃっちゃと偉大なワインになるように醸造するので、それなりの質の葡萄を作っている、大中小の生産者がさっと作って、さっと売れる経済的効率の良さ狙います。これって悪口じゃなくて、そのスピード感についていけるフットワークのあるワイナリーだけが生産できるということですから、今回ブラヴーラで開催されるノヴェッロの会にエントリーされる２０の生産者は、やはりビジネスをわきまえつつ、自らの個性を発揮しようとする、いわば選りすぐりのワイナリー達ですよ。またその醸造のスピード感イコール葡萄の質が如実にストレートに出ますから、イタリアのノヴェっロを色々と飲み比べする魅力というのは今年のヴィンテージがその地方で、そのワイナリーでどうだったのかが想像できるんですね。酸とタンニン、そしてアルコールのトライアングルをいかにワイナリーのテクニックで制御し、ハーモニーを生み出すか。これこそ、最初から葡萄の究極の質を求めなくても良いワインだけに生産者の技量が味を左右する部分があって面白いんです。ロゼと感覚的に似ているところがあるかもしれませんが、だからこそ「あ！これはうまい！！」とうっとりするようなワインも存在します。イタリアのヌーヴォー＝ノヴェッロ、お宝探し！！そんな楽しみ方で、色々とテイスティングしてもらえると嬉しいです！！色々と言葉を並べましたが、フランスとは比べ物にならないほどにイタリアには色んな葡萄があって、色んなワインがある、という事実を同じヴィンテージで比べながら楽しめちゃうまたとない企画ですから、絶対に逃さないでください（＾＾；）　　　日時：　１１月１２日（土）　１２～１５時　　　場所：　ラ・ヴィネリア・ブラヴーラ　　　参加費用：　３０００円　　　　　　　　　プラス５００円でノヴェッロにあうおつまみを！（任意）　　　参加希望の方は、０６－６８４８－６７８９　ブラヴーラに電話か　　　lavineriabravura@gmail.com 井口までご連絡を！！こちらから、ブラヴーラのHPも覗いてみください！！http://l-v-bravura.jugem.jp/店頭に貼っているポスターです！http://l-v-bravura.img.jugem.jp/20110924_2191007.jpg※もちろん、この日は土曜日ですが、僕も参加していますので、気軽に会いに来てくださいね（＾＾）

  2011/11/03

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• 大阪マラソン　完走しました!

  昨日ブラヴーラ付近で応援してくださった皆さん、それと事前にメールなどで応援してくださった皆さん、そして沿道で声援を送ってくださったすべての人に感謝したいと思います。「完走できるかな・・・」ぐらいのコンディションだったんですが意外に最後まで、給水地点と足がつりかけた時以外は、根性ふり絞って走り続けられました。前回のマラソンでは、ラスト１０kmで、５００mおきぐらいに立ち止まって屈伸しないと走れない状態でしたが、今回は全く違って、立ち止まって屈伸しようものなら、そのまま筋肉がおかしくなってしまうような気がして、その恐怖感の分「最後まで走る！」という気持ちが持続できたんだと思います。まあ、結果を見てやってください（＾＾；）http://p.osaka-marathon.com/numberfile/21640.html前半２０kmまではペースを維持できてますよね。この辺までは走るのが楽しくて嬉しくてしょうがないウキウキ気分で走っていました。見える風景の面白さ。コンディション面の、走るほどに「悪くない」と感じられた喜び。なによりもビッグイベントを視界にあるすべてが盛り上げているという高揚感。おそらく後半を覗いては、７，８割ぐらいのランナーに僕は抜かされたと思うんですが、僕よりも前を走っている人や抜かしていく人への尊敬の念、というのもずっと感じていました。逆に、３０km以上になると、体力的には「まだまだ」という気力があっても、下半身が尋常じゃない重さになりますから、文字通り「歯を食いしばって」、「めちゃくちゃかっこ悪いなあ」と思いながらも、顎を突き出して走るわけです（＾＾；）そういう状況になると、「なんで俺走ってんの？」という寒々とした気分になったりもするんです（＾＾；）「あほか、二度と走るか！」とか（＾＾；）でも、ゴールするときの晴れ晴れとした気分と「もう走らなくていい」という究極の安堵感は、やはりたまらなかったです（＾＾）僕は天候悪化の前にゴールできたんですが、6時間以上かけている人は大雨に降られていました。帰路の途中にびしょぬれの彼らを見て、「すげ～」と感じました。考えてみれば遅くゴールした人ほど苦しいわけですから。次は、京都マラソンにエントリーしていますが、あまり期待せずに、またボチボチとトレーニングしたいと思います。あ、昨日、帰宅してから地元の風呂屋の水風呂で　「下半身アイシング」じっくりしましたから、多少の痛みはありますが、普段通りに動けます（＾＾；）今朝も犬の散歩行きました（＾＾）

  2011/10/31

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• 大阪マラソン　出場してきます（＾＾；）

  本日、大阪マラソンに出場します。今、午前４時３５分。スタートラインに立つために、こんなに早起きしないといけないなんて！今年２月の初マラソンでは、トレーニング過多で、膝を故障しての出場でした。タイムは５時間４０分。今回の二度目の挑戦は、トレーニング不足で、足首を故障しての出場です。まあ、故障の全くないランナーもなかなかいないでしょうから痛みも含めて全体を楽しむくらいで頑張ります。さて、どうなりますことやら。天気が心配です。雨降るな～。とにかく、ヴィーテ・イタリア＆ブラヴーラのお客様たちの応援を力に走り続けるのみです。

  2011/10/29

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• すいません・・・マントヴァクラブ延期です。

  明日、２６日を予定していました近江八幡市の姉妹都市　　マントヴァについて知り、イタリア文化などを通して交流する　　マントヴァクラブは、事情により、１１月１日（火）に延期されました。期日以外の情報はそのまま残ります。第４回　マントヴァクラブ　　　　日時：　１１月１日（火）　２０：３０　～　　　　場所：　３０００円　　　　※軽い食事は出ますが、あくまでも前菜＆パスタと　　　　　ワインを少々ですので、足りない人は別オーダー　　　　　してください（＾＾）　　　　　　　　　　参加希望の方は、viteitalia@maia.eonet.ne.jp PC用　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　viteitalia@gmail.com Ipad用　　　　　　　　　　　　090-3973-6688 ヴィーテ・イタリア高岡まで、ご連絡下さい！！

  2011/10/25

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  ヴィッラ・カルチナイア＝ニコロ・カッポーニの通訳を終えました！

  京都での二日目で、ニコロの出番は、夜のメーカーズディナーで（於：サルヴァトーレ・クオーモ　ザ・キッチン）で終わりました。それで、昨日、サルヴァトーレ・クオーモのお店への挨拶と打ち合わせで催事会場から歩いてすぐのレストランへ行ったところ　　「わぁ！高岡さん！！」と呼び止める女の子。コック服をまとった姿はすぐには分かりかねて名前を名乗ってもらって、すぐにピンときました。僕の京都での現役時代最後の同僚と申しましょうか、後輩と申しましょうか。当時からお菓子職人として活躍していたYさんでした。１０年以上ぶり、、、しかもすごい偶然に。催事会場でも、懐かしいお客様というかお友達というか、久しぶりの人に会えてとても嬉しかったです。さて、ニコロさんですが、まあ４日間、自分でもよく耐えたといいましょうか（＾＾；）、よく楽しんだと言いましょうか。歴史学者のフィレンツェ人、しかも生粋のフィレンツェ貴族＝伯爵さま・・・・これ以上クセのある人間はいないのではないか、というぐらいに、通訳において、タジタジになることが多かったです。ダンテ、ペトラルカ、ボッカッチョあるいはタッソなどの文学者や詩人の名前が何回も出てきて（お客さんの来ない間はこういう話ばかりしてました＾＾；）、古い伊語で長い長い文章を延々と暗唱したりもしました。フィレンツェでしか通用しない言い回しや、格言、あるいは発音や言語の違いなども、随所に散りばめられました。お買い上げいただいたワインのボトルには「サインを入れる」と言うのですが、彼の場合は、独自の詩のような、独特のジョークを織り交ぜたメッセージを、そのお客様の名前やお買い上げ頂くまでの雰囲気を盛り込みながら、これまた難しい表現で書く。何度も説明を受けてようやくお客様に訳せても、そのユーモアが通じずに、キョトンとしてらっしゃったお客様もいらして申し訳ない気持ちになったりもしましたが、彼は意に介さずボトルごとに心こめて書いていました。最後のメーカーズディナーも印象的でした。やはり彼は学者さんなんですね。お客様にまるで講義するかのように、威風堂々と話をしていました。ワイナリーの誇り、貴族の誇り、家族への愛が膨大な知識の中心にあるのが分かったような気がして、改めてニコロ・カッポーニという人に興味と親近感を持ちました。メルローを効果的にブレンドした良質でバランスの良い味わいのキアンティ。キアンティ・クラッ...価格：1,837円（税込、送料別）名門貴族の風格を感じさせる伝統的なスタイル。キアンティ・クラッシコ[2007]コンティ・カッポ...価格：2,278円（税込、送料別）濃密かつ優美なリゼルヴァ。サンジョヴェーゼの魅力が満載。キアンティ・クラッシコ・リゼルヴ...価格：3,307円（税込、送料別）これら三つのキャンティ・クラッシコは、　１．我々家族が好きなワインだけを作ろう　２．価格を抑えてお客様に提供しよう　３．流行は一切追わず、我々の伝統的な味わいを表現しよう　４．食べるワインではなく飲むワインを作ろうという、家族全員の取り決めに基づいて作られています。４つ目は「食べる」というのは、ロバート・パーカー好みの果実凝縮しまくりのワインを指します。その言葉通り、「厳格なキャンティ・クラッシコ」だと思います。その美味しさは、ゆったりした時間と、家族や友人との空間の中で少し大きめのグラスでいただくことによって、限りなく充実した気持ちにさせてくれる一級品だと思います。この価格・・・やはり貴族、太っ腹！と言いたくなる価格です！！ニコロとは、これからもメール等で会話を楽しみたいと思っています。そして次なるヴィーテ・イタリアツアーで、できれば「ハンニバル」の舞台になったという（彼自身もエキストラで出演しています）、そしてブルネッレスキの手が加えられたかもしれないという　　　　　　カッポーニ宮　　　Palazzo Capponi alle rovinateにお邪魔させてもらえないかと、密かに思っています（＾＾；）

  2011/10/20

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• 第４回マントヴァクラブ、２６日（水）開催します！

  　表記のとおり、ロンバルディアツアー出発前でバタバタ　しておりますが、「だからこそ」という感じで、　「マントヴァ・クラブ」　　開催したいと思います。　テーマは、僕と壱製パン所谷さんによる、　「マントヴァツアーの目論見発表」　という感じでしょうか。　谷さんはもちろんマントヴァパンの探求で。僕はマントヴァの　歴史遺産や近江八幡の歴史との接点、そしてマントヴァの　食文化、ワイン文化とという点でお話ができると思います。　ともあれ、お堅い会じゃないことは確か！　「バルベッタ」岡村シェフのお料理とワインに舌鼓を打ちながら　イタリア的な雰囲気を感じつつ、参加者同士の憩いの場になって　もらえたら、とシンプルに考えております。　　　　　　　　第４回　マントヴァクラブ　　　　日時：　１０月２６日（水）　２０：３０　～　　　　場所：　３０００円　　　　※軽い食事は出ますが、あくまでも前菜＆パスタと　　　　　ワインを少々ですので、足りない人は別オーダー　　　　　してください（＾＾）　　　　　　　　　　参加希望の方は、viteitalia@maia.eonet.ne.jp PC用　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　viteitalia@gmail.com Ipad用　　　　　　　　　　　　090-3973-6688 ヴィーテ・イタリア高岡まで、ご連絡下さい！！　　※１１月６日（日）　近江兄弟社のバザーに「マントヴァ会」で　　　　出店します（＾＾；）　　※１１月２７日（日）には、久しぶりのトリオ・オミハチマネーゼの会　　　　　　やります！マントヴァツアーの土産話などお楽しみに！詳細は後日！

  2011/10/18

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• 詳細決定　ヴィーテ・イタリアツアー　ロンバルディア編2011

  以下のプログラムで、詳細組んでます。未だにコンファーム取れない部分もありますが、公表します。急の変更の場合も質を保つように心がけます。絶対に損はさせません！！11月17日（木）　 関空発　　ルフトハンザ航空　　 　　　　　フランクフルト経由　ヴェローナ18：30着　　　　　　　　　　　　　　　　　　　マントヴァ泊 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　18日（金） 歴史、文化のマントヴァツアー星付きリストランテでディナー　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　マントヴァ泊　　 19日（土）　食とワインのマントヴァツアーオペラハウスでコンサート　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　マントヴァ泊 　　20日（日） サッビオネータ＆クレモーナ観光 ランチはエミリア地方に寄り道！クラテッロをいただこう！アル・ヴェデルフランチャコルタ泊　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 21日（月） フランチャコルタ生産者訪問＆ランチ　　　　　　　　　カ・デル・ボスコ社 　　　　　　　　　ベルガモ観光　　 ミラノ泊　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　22日（火） スイス国境　ソンドリオ　　　　　　　　　ワイナリー＆食文化探検　　　　　ミラノ泊　　　　　　　　　ニーノ・ネグリ社　 　　　23日（水） ミラノ　ルフトハンザ航空　11：50発 　　　　　フランクフルト経由　　　24日（木）　関空　09:20 着 旅行代金（航空チケット含まれません）　　　２５５．０００円　　◎飛行機での移動日以外は食事はすべて付きます。ヴィーテ・イタリア　　　高岡がセレクトしたワインを素晴らしいリストランテまたは　　　トラットリア、はたまたワインバーなどでお楽しみいただけます。　　◎ただし、お食事以外の休憩時間等での飲食はご負担下さい。　　◎移動費（ミニバス使用）、観光等に要する費用、バスや　　　レストランなどでのチップもすべて含まれます。　　◎ほかのツアーでは絶対に見ることのできない、イタリアの　　　文化、芸術、醸造、発酵食品などの一流の現場を堪能　　　することができます。　　◎ヴィーテ・イタリア高岡が通訳＆ガイドします。ただし　　　法規定上、イタリアの歴史ガイドに関しましては、現地の　　　イタリア人のガイドを高岡が通訳します。　　　各都市のガイドさんと会えるのもこのツアーの楽しみの　　　ひとつです。　　◎プログラムは、不足の事態にて急に変更されることも　　　ございますのでご了承下さい。ただし、質の高さは必ず　　　維持するよう努めます。　　◎現在最低人数６名に達して出発は決定しております。　　　あなたも是非（＾＾）ただし、航空チケットは独自でお取り　　　寄せ下さい。多分そのほうが割安？　　◎途中参加、途中一人行動なんでもあり。柔軟に応じます。　ご興味のある方は、viteitalia@maia.eonet.ne.jp PC専用 viteitalia@gmail.eonet.ne.jp　Ipad 090-3973-6688 私ヴィーテ・イタリアの高岡までご連絡下さい。　ご質問など、気軽におっしゃってくださいね（＾＾）　　　

  2011/10/17

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• 貴族にして歴史家の通訳をしてきました(^^;;

  その名を ニコロ・カッポーニと称します。16世紀からキャンティ・クラッシコ地区にヴィッラと農園を所有するコンテ=伯爵家です。映画「ハンニバル」の舞台になったカッポーネ宮の所有者その人ですね。それで名刺をもらって 「ああ、フィレンツェにお住まいなんですね？」と尋ねると、ちょっとイミシンな表情で 「だって、ヴィア・バルディ36番地だからね~」と言うので、帰りの電車で調べてみたら、とんでもないルネサンス建築ですよ！しかもあのブルネッレスキの手も加わっていた可能性もあると言う宮殿です。それで、彼は16世紀からキャンティ・クラッシコ地区にヴィッラと農園を持つ家系なわけですが、生産に関しては主に弟さんが手がけていてご本人はいわば作家、歴史家、詩人のような方で、すでに多くの著作があって、その中の数冊をワインと共に陳列されていて、英語で レパント海戦の勝利とか 君主論に関するエッセイとか、まあ超のつくインテリなんですね。だから表現にいちいち「ひねり」や意味不明のジョークを混ぜるんですね。ご本人は楽しそうなのでまあいいんですが、通訳はたまったもんじゃない！トスカーナにしかない言い回しをコテコテのトスカーナ訛りで、そして一度たりとも同じ表現をしない。お客様のお買い上げのボトルにサインするのも、一本たりとも同じ言い回しを使わず、僕には理解困難な、文法的にも複雑な表現をしてニコニコしてる。最初はちょっと嫌な感じだったんですけど、まあこの出会いを楽しもうと思ってます。典型的なトスカーナ人といえば、辛辣で皮肉屋、自信家で意地悪、他人を非難、批判して、全く憚らない人という感覚を僕は個人的に持っていますが、彼が一体どんな人間なのか、この生粋のフィレンツェ人とのやりとりを冷や汗流しながら楽しもうと思います。遊びにきてくださった皆さん、嬉しかったです！！明日は多分、店周りがあるので、夕刻辺りから大阪伊勢丹にいると思います。ワインの質に触れませんでしたが、質実剛健という言葉がピッタリくるような味わいのキャンティ・クラッシコです。僕が彼を嫌いにならないのは、最初にこのワイン達をテイスティングしたからかもしれません(^^;;

  2011/10/16

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• 明後日より大阪伊勢丹でイタリアワイン生産者の通訳します。

  明後日より、大阪伊勢丹のイタリアフェアーでイタリア人生産者の通訳で入ります。一応、現状での予定をお知らせしますね。　　１６日（日）　１３：００～１８：００　　※JR大阪伊勢丹イタリア展におります。　　１７日（月）　１１：００～１８：００　　※基本、JR大阪伊勢丹イタリア展ですが、外出の予定もあり。　　１９日（水）　１２：００～１９：００　　※JR京都伊勢丹イタリア展　　　２０日（木）　１３：００～　　※JR京都伊勢丹イタリア展　　　　　　　　　　１８：００～　　※サルヴァトーレ・クオモにてメーカーズディナー　僕が通訳する生産者のサイトです。ヴィッラ・カルチナイア　　 　一年ぶりの通訳です（＾＾；）ヴィーテ・イタリアツアーとは違う雰囲気　ですから楽しみです！！　　もしお時間合いましたら、是非会いに来てくださいね！　　

  2011/10/14

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• ブラヴーラにいます＼(^o^)／

  今、アイドルタイムで、イタリアワインのインポーターさん Monacaさんの試飲会がブラヴーラで開催中で、大阪のイタリアンの方々で賑わってます。僕はずっとおりますが、実は今日に限って、携帯電話を自宅に忘れて来てしまいました。なので、連絡はブラヴーラに直接おねがいします。 ０６－６４８４－６７８９まで。または、 viteitalia@gmail.com まで。ただ忙しくなってきたら見れないので、ごめんなさい。緊急の際はお店に連絡下さい。

  2011/10/13

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  １１月５日（土）　サレッタはエミリア・ロマーニャツアー総集編

  エミリア・ロマーニャツアーに参加された人も、そうでなかった人も、今回のツアーをじっくりと体験できる企画をご用意しました。映像を使って、そしてもちろん、ワインと軽食をご用意して、エミリア・ロマーニャツアーを振り返りつつ、もっとエミリア・ロマーニャについて知ってもらうための企画です（＾＾）エミリア的な前菜をつまみながら、旅行の話やイタリアの話で盛り上がりましょう。次回ロンバルディアツアーの予告や来年のツアーの構想なども発表します（＾＾）ワインと料理、映画や音楽、そして歴史文化で広げ、深めるイタリア。サレッタは、その足を一歩踏み出すきっかけとなる会です（＾＾）日時：　１１月　５日（土）　１６：３０～１８：３０ごろ　　テーマ：　映像とワインで綴るエミリア・ロマーニャ　　　場所：　ブラヴーラ　　　参加費：　５０００円（ワイン、前菜、すべて込） ※当日現金にてお釣りなきようお願いいたします。　　　お申し込み：　ヴィーテ・イタリア高岡へ　　　　　　　　　　viteitalia@maia.eonet.ne.jp vitetakaoka@k.vodafone.ne.jp 090-3973-6688　　イタリア大好き、ワイン大好きなあなた。他では味わえない、高岡の主催するイタリアツアーに興味のあるあなた、是非一度ご参加ください！！モデナの中心街。トラム電車ではなくトロリーバスが走ってる（＾＾；）

  2011/10/08

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  来週水曜日は「チルコロ」＝リグーリア→トスカーナ海岸線のワイン

  大変ながらくお待たせいたしました。月に一度のイタリアワインファンクラブ＝チルコロが来週水曜日に行われます！！今回のシリーズは、中部イタリアから北部イタリアへとテイスティングするワインを限定していますが、前回の９月は、トスカーナ州とマルケ州のワインをテイスティングしました。今回は、同じくトスカーナ州のワインとその北のリグーリア州のワインをお届けします。トスカーナワイン、前回は内陸の古典的な生産地からのワインをご紹介しましたので、今回はティレニア海沿岸の新しい生産地であり、今最も注目を浴びているゾーンのスタイル的にも新しいワインをご紹介したいと思っております。リグーリアのワインは、当然ながらそのティレニア海をそのまま北上した海沿いでできる白ワインが中心の生産ゾーンですので、土着の葡萄と国際葡萄のイタリア的魅力をたっぷりとお届けできると思います。乞うご期待！　　　日時：　１０月１２日（水）　１９：３０～２２：００ごろ　　テーマ：　リグーリアとトスカーナ、海岸線のワイン　　　場所：　じょうのや北浜店　　　参加費：　６０００円（ワイン６種、料理、すべて込） ※当日現金にてお釣りなきようお願いいたします。　　　お申し込み：　ヴィーテ・イタリア高岡へ　　　　　　　　　　viteitalia@maia.eonet.ne.jp vitetakaoka@k.vodafone.ne.jp 090-3973-6688以上、お待ちしておりますね（＾＾）※エミリア・ロマーニャツアーのお話＆クイズ大会もお楽しみに（＾＾）　写真は大修復中のモデナ大聖堂（世界遺産）

  2011/10/07

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• ブラヴーラにおりますが…………

  本日、大阪本町、ブラヴーラにおります(^O^)／でも夜阪急百貨店のイタリアフェアのプレイベントでワインセミナーするため9時過ぎまでおりません。すいませんm(_ _)m9時以降のブラヴーラに高岡おります！

  2011/10/06

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  エミリア・ロマーニャツアー「エミリアからロマーニャへ！」写真集

  ポー平原の大地で過ごした最初の濃密な４日間を終えて、旅は後半に移ります。上の写真からも分かりますように、場所はエミリア地方から東のロマーニャ地方にかわっています。こんな丘陵地帯が今までどこにあったでしょうか？ここはエミリア・トスカーナのアペニン山脈の始まりですからいわば「地中海のイタリア」の最初の地点ということができます。朝一番のアポは、ロマーニャ地方の典型的なチーズであるスクアックエローネの生産工場の視察だったのですが、ここは写真の許可がおりずで残念でした。散々に迷った挙句ようやく到着したワイナリーは、このロマーニャ地方の「雄」ともいえるワイナリー　　　トレ・モンティ社で、お相手をしてくださったのが、当主にして醸造家の　　　ヴィットーリオ・ナヴァッキア氏でした。９月２３日の日記にも書きましたが、そのロマーニャ地方とエミリア地方に関する笑い話はこのヴィットーリオさんが到着早々に話してくれたエピソードでした。非常にラッキーだったのは、もちろん収穫直後に訪れたこともあったのですが、アッパッシメント＝アルバーナ種の陰干し風景を見れたことでした。　一通りの説明をしてくださったあとに通していただいたテイスティングルームです。元弁護士の弟さんが今度は解説してくださったのですが、僕がテイスティングしているワインの香りの表現について聞いたときに　「あまり他人に自分のワイン評価を押し付けたくないのですが・・・」と謙虚な態度を示されたのが印象的でした。強い意志をもった中にも他者の存在へのスペースもある、素敵な方でした。アルバーナ・ディ・ロマーニャ・セッコ、サンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャ・リセルヴァ　ロシニョーネアルバーナ・ディ・ロマーニャ・パッシートの３種類をいただきましたが、すべてが狂おしいほどに美味しくてそれでいて生産者の哲学と美学を十二分に感じさせるワインで滅多にないことですが、とても感動しました。トレ・モンティのワインは、素晴らしいです、文句無く！テイスティング終盤にはお父様にも登場いただいて、たっぷりのシンパシーをいただきました。親子３人のイタリア男性の、それもワイン作りに情熱を注ぐ、男たちの振る舞い、仕草はワイン同様に力強さとエレンガントを兼ね備えていると感じました。残念ながら時間が押していたので、次なるランチのリストランテへ向かいました（＾＾；）場所はブリジゲッラです。僕の写真撮影の失敗で、リストランテ経営家族、店の雰囲気などの写真がありません・・・。本当に残念。ざっと、ランチのお料理見てください。僕個人としては、一番、日本人の感性に近い、繊細で美しい料理でした。それでいてイタリアの田舎料理らしい力強い滋味も感じさせるのですから、さすがです。ホテルと兼ねたリストランテ、ラ・ロッカです。　affettati misti con pizza fritta e squacqueronelasagna gratinate con verdure e pesto alla rucolarisotto con porcini e tartufo neromisto di dolci della casaお腹一杯になって、ブリジゲッラの街を散策しました（＾＾；）ここは、あの「イタリアで最も美しい街協会」に認定されている街でもありますから、小さいながら気品と素朴さのある街並みで心地よかったです。http://www.borghitalia.it/こういう、建物は当時のものとして、鉄かづの状態にしておかないといけないんでしょうけど、色のコーディネートとか誰がするんでしょうね・・・。これ、上の写真の建物群の二階にある「ロバの廊下」というかつてのロバたち家畜の通り道。おそらく、裏手の山道と連絡していたからだと思います。窓から見える建物もさりげなくエレガント。世界中からこのイタリアの小さな街々を訪れる外国人がどんどんと増えているようですが、そりゃそうだよね、と思います。静かで、街の喧騒をかんじずに、ひっそりと歴史を感じさせる綺麗な場所に溢れているんですから。街の向こうにブドウ畑が見えます。実は、このブリジゲッラのランチからご同行くださった現地在住の陶芸作家の女性がいらっしゃいました。岡井美穂さんとおっしゃるのですが、ブリジゲッラの街を見た後は、ブリジゲッラから車で１０分ほどだったでしょうか、彼女のショップがある、陶芸の街ファエンツァを訪れたんです。時間的にちょっと急いていたんですが、岡井さんが「是非！」とおっしゃるので、歩いて５分とない、ファエンツァの中心地、チェントロ・ストーリコを散歩しました。これは、お断りしなくて大正解でした。やはり、さすがイタリアです。こんな素敵なピアッツァが何気なく存在しているんですから。自転車の街、という風情で、ここも「平地で車の行き交いが少ない」ので、自転車の利用が理にかなっています。陶器祭りの時に、またゆっくりと訪れてみたい街だと思いました。岡井さん、ありがとう！！ミニバスに乗り込み、３時、４時にランチを終えているのに、７時半に予約をしている（＾＾；）、海辺の魚介料理のお店に、ひとまず急ぎました。ず～～っと、陸地の平地をさ迷い、今日これまでは丘陵地を走っていましたが、ファエンツァからまたエミリア街道の平地に戻ってようやく海が見えてきました（＾＾）パルミジャーノ・レッジャーノ、そしてパルマの生ハムにも使われるチェルヴィアの塩の塩田です。チェルヴィアは漁港街ですが、９月の後半、やはりここはまだヴァカンス気分が残っていて、観光客がいっぱいいましたね。沿道には出店の沢山あって、何かのお祭りでもあったようです。観光客、ヴァカンス客でごった返す「漁師たちのクラブ」というお店で、満腹感がまだ胃袋に厳然と残っているような状態でディナーに突入しましたが（＾＾；）、久々の魚介料理に舌と胃袋が喜んだんでしょう・・・・微発泡のサイダーのような白ワインと共に舌鼓を打ってしまいました（＾＾；）あ～、楽しかった！！

  2011/10/02

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  エミリア・ロマーニャツアー　食のパルマ写真集　後編

  広大なるエミリア・ロマーニャのポー平原が続きます。この辺は、まさにポー川周辺の「バッサ・パルメンセ」というクラテッロの生産地域に入ります。僕の脳裏では、エンリオ・モッリコーネ作曲の映画「１９００年」のテーマ曲が大音量で鳴っています（＾＾；）なんと美しい平野でしょう！日本と比べることは到底できないことです・・・。お目当ての、クラテッロ発祥のトラットリアと言われるラ・ブーカに到着しました。まずは、カンティーナでクラテッロの歴史、ラ・ブーカの歴史を解説いただきました。20世紀前半からの伝統なんですね。いわゆるクラテッロがマーケットという循環に入っていくのは。「カンティーナ」というとき、ワインでもチーズでもなくハム類が混在するのは、この地方だけではないでしょうか？食事はテラスでいただきます。まさに「天国のランチ」！前菜の一部（＾＾；）スパッラ・コッタ・ディ・サン・セコンド・・・これ日本では紹介されていませんね。コッタというだけに火入れした肩ロースハムですね。マスタードと共にいただきます。これは一本目の地ワイン。いわゆるハウスワインですね。フォルターナ・デル・ターロIGP、ランブルスコですけどいや～～、目が覚めるほどの田舎くささでした（＾＾；）極めつけがコレ！ロッソ・ヴァル・ディドーネIGPバルベーラとボナルダですけど、ひや～～、まずかった（＾＾；）確かに、料理との相性では、料理でワインのかび臭さが消えましたが、「これって、アリ？いや、絶対ナシ！！」という味でした（＾＾；）でも、でも、エミリア州における伝統的世界を知るには絶対に欠かせない体験だと思いました。お料理を前菜、パスタ中心でいただいて、次なるアポ先を目指しましたが・・・・この機械・・・・・思わずうっとりと眺めてしまいました。こういうのを日本で扱えるお店、いいですよねぇ～。ポー平原は続く・・・どこまでも続く・・・・。もうひとつのイタリア第二の平野であるプーリア州のサレント平野では、延々とオリーブ畑とか果樹園が続きますが、ここでは小麦、そしてとうもろこし畑が多かったですね。次なるアポ先が近づいてきました。これは直前になって決まったアポだったのですが、　コルテ・デッレ・ピアチェンティーネと言いまして、主にこのエミリア地方からロンバルディア地方の平地にある前世紀の第二次大戦ごろまでは存在し続けていた集合農村建築でしてこの建物はまさに映画「１９００年」の舞台になった農園なんです。あの５時間２０分の映画をご覧になられた人はほとんどいないと思いますが、僕にとっては、高２の時に京都の祇園会館で見た衝撃の余韻が今まで続いているようなもので、その個人的な思い入れを発端にして、エミリア地方の農村文化の一端を見ていただこうと企画したイベントでした。真ん中の少し高くなってエレガントな佇まいが、元領主の館でその周りをbraccianti＝肉体労働の農民たちが住んでいました。実は案内してくださったアレッサンドロさんは、おそらく僕と同じ世代かと思いますが、この集合住宅で生まれ、あの映画にもエキストラとして出演していた人でした。当時は、１００人以上の農民が住んでいたそうですが、今は農業の工業化とともに廃れ、住んでいるのは彼の家族のみということで、近い将来アグリトゥリズモ的な施設にしたいと彼は言っていました。このように、昔の農機具を陳列して、農村博物館的な施設に今はなっていますが、一般には公開されていません。これは、灌漑設備のない畑に水をやる機械ですね。これは映画では、バート・ランカスターガ首吊り自殺する所です（＾＾；）今は、このように農機具博物館になっています。ナチス・ドイツの置土産的なドラム缶なんかもあって、北イタリアにおける終戦時のパルチザン闘争の熾烈さの一端を見ることもできます。訪問の後、またポー平野をゆっくりとドライブして、次なるディナーの地、コロルノを目指しました。実は、少々時間を持て余したので、早めにクラテッロ講習が行われるリストランテに入らせてもらいたかったのですが、やはりアポ時間どおりにしてくれと言われ、コロルノのチェントロ・ストーリコ（歴史地区）を散策する時間が偶然できたのでした。これはパラッツォ・ドゥカーレで、かのパルマ公国のマリア・ルイージャの宮殿で、現在はイタリア料理の国立学校になっています。中を散歩しましたが、素晴らしい空間で、日本人は見かけませんでしたがコックの卵たちが、コック帽をかぶって行き交う姿が見られました。女伯の宮殿から広がった街だからか、この街には「気品」を感じました。オヤジたちが屯うバールにしても、どこかしら、おしゃれでした。建物の色使いや家々の独特の統一感がそう感じさせたのでしょうか。さて、６時半ごろに、お目当てのリストランテ・アル・ヴェエルに到着して、まずはクラテッロの作業を実演していただきました。一人前の職人になるためには、少なくとも３００～４００ぐらいのクラテッロを手がけなければならないとか。これは、比較的熟成期間の短いサラミたちの塩漬け後に移されるセラーです。パンチェッタが見事ですねえ～～！クラテッロに使用する最高の肉でつくるサラミ　　「ストロルギーノ」の第一熟成セラー。そして、極めつけがこれ。地下の非常に湿気の多い場所に作られたクラテッロの熟成セラーです。ここにはクラテッロの神様がいますね。間違いなく、ただならぬ雰囲気を感じましたもん・・・。このリストランテ・アル・ヴェデルですが、僕の地元、近江八幡のリストランテ、バルベタさんでセカンドのコックさん＆カメリエーラとして働いている中村さんのご紹介でお邪魔させていただいたんです。彼女がいなければ、ちょっと時期的にはまだ早いクラテッロの実演など見せてもらえなかったでしょう。中村さんに感謝！そして、じっくりと、誇り高く、クラテッロ文化を説明くださったアル・ヴェデルのエンリーコ・ベルゴンツィ氏にも大感謝です！！ディナーは、テラスでのスプマンテから始まりました。もう最高の気分でしたよ！！お腹いっぱい、最後のパルマ料理を満喫して、最後にワインセラーで、記念撮影！！幸せな一日でした。

  2011/10/01

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  エミリア・ロマーニャ紀行2011　食のパルマ写真集　前編

  　９月２０日（水）のプラグラムは、パルマの食ツアーでした。午前中、まず８時のアポイントで、その晩に行くリストランテ「アル・ヴェデル」で取り扱いのパルミジャーノ・レッジャーノ生産者　　　Gennaro　ジェンナーロ社にお邪魔しました。ちょうど、牛乳を凝固している場面に出くわしてじっくりと見学することができました。ジェナーロ社は、家族経営の生産者でお母様と長女、長男を中心にして、非常に和気藹々とチーズづくりに勤しんでいる雰囲気を感じました。大きなcaldaia、チーズ鍋が全部で１２～１４機ぐらいあったでしょうか。彼らは、時におしゃべりをしながら、ゆっくりと牛乳を温めミキサー的な機械で、凝固したそれを細かく粉砕していました。これは塩漬け作業ですね。飽和状態の塩水に約２０日ほど漬けられます。言わずと知れた（？）チーズ熟成庫。この壮大さといいましょうか圧巻さは、ヴィーテ・イタリアツアーならではの感動ですね（＾＾；）これは凝固したチーズを米粒大に粉砕させるスピーナ。機械化も進んでいるため、こういう器具もなくなっていくのかもしれません・・・。母と息子が肩を寄り添いながらチーズを作っています。こういう姿は如何にもイタリア的な感じがしますね。こじんまりとした素朴で心温まる姿から、全世界の美食家をうならせるものを作ってしまう。この凝固の瞬間を約半時間ほど待っていたでしょうか？いよいよ熟練の職人、それもいかつい大男が二人がかりでチーズを固めていきます。液体部分が「ホエイ」＝乳清、つまりここからリコッタができます。二つの巨大な玉が出来上がって、一時吊るされ・・・こうやって、型にはめ込まれます。この辺は、動画もしっかりと撮っているので１１月５日（土）のイベントでお見せできるようにしますね。第二回　サレッタ=イタリアワインファンクラブ　ちょっぴマニアックにリコッタ生産業者がホエイを引き取りに来ていました。チーズの凝固シーンをじっくりと見学させていただいてからは彼らのエノテーカでワインも含めた買い物をして、次なるアポ先に向かいました。生ハム生産者　　　Tanara Giancarlo ターナラ・ジャンカルロ社は、数ある生産者の中でも、「昔ながらの伝統的パルマの生ハム」を生産する会社です。その心は、大量生産業者よりも大きめの豚を使って、より長く熟成させる、ということです。これは最初の、整形をされて（余分な脂肪や熟成に不向きな部分を切り落とす作業が最初にあります）、塩漬けされて、一定期間寝かされる冷却セラーです。我々も他の作業員同様に、衛生的なコスチュームに着替えました（＾＾；）ここからは工場の敷地面積のほぼすべてを占めると言っても過言ではない生ハムの熟成庫の始まりです。骨が付いているのが、より美味しい生ハムになります。当然ですよね、この部分を取り除くだけでも、肉に傷をつけて、空気に触れさせてしまうわけですから。生ハムは当然豚の脂肪分で覆われていますが、切断部分のみ肉が露わになっていますので、この部分にラードと胡椒を混ぜたものを塗っていきます。最終的に、品質検査を行うときの「雌馬の骨」で僕も「鑑定」させて貰ったんですが、その時の写真はありません（＾＾；）ランギラーノの美しい城塞と記念撮影して、パルマの南の丘陵地からポー川のある、パルマの北の「バッソ・マルメンセ」＝パルマの低地に向かいました。この写真の内容に関する文章はコチラです。

  2011/09/29

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  エミリア・ロマーニャツアー2011　パルマ写真集

  　９月１９日（火）にモデナ→メディチ・エルメーテを訪問してパルマに入り、夕食はトラットリアとしての知名度ではトップクラスの　　corrieri　コッリエーリに行きました。如何にも庶民的な空間で、典型的な料理を頂いたんですが、やはり印象的だったのが、最初のハムの盛り合わせに付け合わされた、「トルタ・フリッタ」でした。別名「クレシェンティーノ」とも言うそうなのですが、これが素晴らしい！この揚げパンとともに、ハムやサラミを食べるとそれだけで満足しますな（＾＾；）それでもパスタやセコンドまでしっかりと食べましたが・・・（＾＾；）この日は早朝に散歩をしました。パラッツォ・ドゥカーレ。公爵家の宮殿。9月20日の日記にこの日の内容は詳しく書かれていますので覗いてみてください。文章と写真が別って、ややこしいね（＾＾；）今は一部ヨーロッパ食品安全局が入っています。確かにパルマはイタリアにおける食文化の中心部分を担っているとは思います。パルマの生ハム、パルミジャーノ・レッジャーノ・・・この質の高さと生産量の多さの関係は特筆に値するのではないか・・・。ただ「食品安全局」sicurezza alimentale　というのは、ある意味、現在、イタリアの保健所がワイナリーやチーズ工房の内部を塩酸系洗剤の臭いで満たしている動きを支えるものではないのか、という気がして、手放しで「さすがパルマ！」という風には思えないです。イタリアと北欧主体の「EU」の動きを混同、ましてや同調してはいけないと思います。って、日本人の僕が日本人のあなたに向かって言っても仕方ないのですが（＾＾；）パルマ川は夏干上がる川ですが、そこからパラッツォ・ピロッタを臨みます。時間があまりなかったのでジョギングを兼ねながらの散歩でした（＾＾；）旅行出発直前に実はベルナルド・ベルトルッチの「革命前夜」という映画を観ていましたが、この辺は何度も白黒画面に登場していました。暗い映画でしたが、その雰囲気がそのまんま残っていて、朝日の差し込む宮殿が、ちょっと怖かったです。その１９６０年代の小品の中では、この空間は車が自由に行き交いしていましたが、現在は完全に歩行者と自転車優先の空間になっています。パルマ市民憩いの広場ですが、実は第二次大戦までは貴族の館などがありましたが、空襲によって、焼け野原的になって今の公園になっているそうです。公園の端には、その終戦期のパルチザン闘争を賛辞する像が堂々とした風格で立っていました。パルマも自転車の街であり、バスではなく、トロリーバスの街でした。ここからが午前中のガイド付きツアーの写真です。鐘楼が修復中でしたが、これは数年前？一年前？の落雷が原因で鐘楼上部が焼け落ちてしまったからなのでした。そしてドゥオーモ。スタンダールの「パルムの僧院」のまさに舞台となった場所です。ファサードはゴシック・ロマネスクの実に質素な風貌。でも、そこに施された彫刻が良いです。これファサード＝正面の扉付近の彫刻なんですが、よく見て下さい。豚を解体してるんですね。パルマの生ハムの原型がここにあるんですよ。素晴らしいですね、この歴史の証人は。そして内装は、中世、ルネッサンス、マニエリスム・・・非常に成熟したルネッサンスという感じを持ちました。品があると言いましょうか、マニエリスムやバロックの時代の作品ということなんでしょうが、中世建築のファサードと一体化していることでどこかしら落ち着いた趣を感じさせてくれます。通訳で必死になっていたら、コレッジョの大傑作のクーポラの天井画を撮るのを忘れてしまいました。いや、写真撮影禁止だったのかな。その天井画の下にあったアンテーラミの彫刻も素晴らしかったですね。こんなすごいものが、教会内部にあるというだけで「タダで」見れてしまう・・・やはりバチカンは太っ腹ですよ！ガイドはボローニャでもご一緒したジュリアさん。モデネーゼ（モデナ人）の彼女は、一昨日は東のボローニャへ今日は西のパルマへ。ピロッタ宮殿の美術館も行きたかったのですが、時間の関係で割愛して、木造のオペラハウスとしては世界屈指の大きさを誇るファルネーゼ劇場を見学しました。ちょうど何らかのオペラの舞台を準備しているところでした。彼女とはここでお別れして、昼ご飯に向かいました。途中ジュリアさんが「私あんまりオペラは見ないんだわ。でも、オーケストラは　好き。テアトロ・レージョではヴェルディじゃない、　ベートーベンとかワーグナーとかを聴きに来たわ」と言っていた、イタリアオペラの殿堂の一つ、　　　　テアトロ・レージョ　　teatro regioへ。マリア・ルイージャが残したパルマの遺産の中でも最高の贈り物でしょう。もうすぐヴェルディ祭りということで、チケット売り場は人だかりがありました。なんとか、こっそりとでも中に入れないかと直接交渉、電話交渉して見ましたが、６年前のようにはいかず、諦めました（＾＾；）午後は買い物と観光です。僕は主に本屋さんを物色していました。それにしても中心街の歴史区域は、車の行き交いがほとんどなく、自転車利用者が多くて、静かでした。買い物の後に、観光の続きを。まずは、洗礼堂の内装の見学に向かいました。洗礼堂の内装です。アンテーラミの素晴らしい彫刻の数々を見ることができます。こじんまりとした独特の空間で、比較的ゆっくりと見ることができたのもあって、心安らぐ感じがしました。サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ教会のコッレッジョ作　　　洗礼者ヨハネの幻視ドゥオーモのそれに勝るとも劣らない大傑作だと思います。パルマでは、文字通り「スタンダール症候群」になりますね（＾＾；）つまり、芸術作品を見ようと、首を真上に上げたままで鑑賞しますから、途中でクラクラしてくるんですよね（＾＾；）コッレッジョの作品は、寝そべって、じっくり見たいと思いました。さらに買い物をしならがホテルに戻り、スーパーマーケットで買い物をして（＾＾；）、休憩してから、ディナーに向かいました。今回の旅の中でも指折りの食事とサービスと雰囲気を楽しめたのがリストランテ・コッキでした。ホールのいい雰囲気をちゃんと撮影できませんでした。悔やまれます。去り際にサービスマンから「ちょっとおいでよ」と地下に案内された時の写真です。ワインとハム、サラミが同時に保存されてあるカンティーナ。こういう感じ・・・日本でできないでしょうかね～。

  2011/09/28

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  エミリア・ロマーニャ写真集　メディチ・エルメーテ訪問

  　２０１１年９月１９日（月）モデナの大聖堂を見た後ランブルスコの代表的生産者である　　　メディチ・エルメーテ社を訪問しました。メディチ・エルメーテのアルベルト・メディチさんとは、７月の彼の大阪訪問をきっかけにブラヴーラにてメーカーズ・ディナーを開いていただいた時に、僕の方から訪問依頼をしていたのでした。ワイナリーは、ちょうどレッジョ・ネッレミリアとパルマの中間地点にあります。アルベルトさんのお話を聞いていると精神的にはパルマよりもレッジョの人間であるという自負の方が強いように思います。どこを走っても、ポー平原の風景は美しいです。いつからの法律かはわかりませんが、新しい建築物を立てることも、無断で古い農家を壊すことも禁じられていて、現在ある屋敷や納屋などは、使われている使われていないにかかわらず基本的に、自然に朽ち果てるまで放置されるそうです（＾＾；）ワイナリーに到着して、当主アルベルトさんが相変わらずの優しい笑顔で出迎えてくださいました。妹のアレッサンドラさんも子供たちと一緒におもてなししてくださいます。ワイナリーに入って、すぐに目に飛び込んできたのが、上の収穫機です。ドイツ製のスグレモノ。皆で物珍しそうに見ていたら、アルベルトさんが　「後で、収穫するところを見せてあげようか？」なんて、言って下さるもので、二つ返事でお願いしました（＾＾；）最初に、小さな「農家博物館」的な、昔ながらの農機などを陳列した場所をアルベルトさんの説明で見学しました。写真でご紹介でず残念ですが、とても印象的だったのは、ランブルスコの葡萄というのは、エトルスク人の葡萄であってギリシャ人の葡萄ではないということ。端的に言うと、ギリシャ人は畑を低く仕立て、エトルスク人は高く仕立てます。「量産」を考えると高く仕立てることの効率の良さは言うまでもなく、エトルスク人が非常にワイン文化の普及に甚大な貢献をしていることが再確認されます。そして前世紀初期のメディチ・エルメーテに残る写真を見ると現在よりも遥かに高く仕立てて、はしごに登って収穫している写真があるんですね。古い写真を見るのは大好きですが、こういう部分を垣間見れると身震いするほど嬉しくなります。ゲストルームでのランチタイムです（＾＾）最初は、日本未公開のウニック、つまり仏語「ユニーク」の伊語読みで「二つとない」「唯一の」という意味。ランブルスコ・マラーニで作られる瓶内二次発酵のロゼ・・・ハハハ（＾＾；）でも、これはなかなかに文字通りユニーク！確かな酵母香があって、赤い果実の香り、ランブルスコらしい、やや粗野な苦味もわずかにあり、これが料理との相性をより引き立てます。前菜は、「エルバッツォーネ」、ほうれん草を中心にボイルした緑の野菜をタルト状にしたもの。相性は素晴らしいの一言。エルバッツォーネは、エミリア地方、とりわけレッジョの料理だそうで、モデナでもパルマでも作られるがやはり様々なヴァリエーションがあるとのこと。ランチには、ラザーニャも付けてもらいました。緑のラザーニャ。ボローニャでのラグーでも思ったのですが、こちらのラグーは比較的ミンチがぶつ切りで、肉の味わいを全面に出してきますね。トマトの凝縮した感じよりも、野菜全体で肉の味を引き立てる趣があると思います。「軽い昼食」とのリクエストでしたので、メインの代わりとして登場したのが、生ハムとバルサミコ酢のコンビです。生ハムに垂らされているのは、もちろんトラディツィオナーレのバルサミコ。メディチ・エルメーテのバルサミコで、「アラゴスタ」というまさに「伊勢海老」色をしたラベルの、もっとも熟成の浅いそれでも１５年以上の熟成が義務付けられたトラディツィオナーレです。デザートのジェラートに垂らされるのは「オーロ」、つまり金ラベルのバルサミコ酢です。３０年以上の熟成が義務付けられる最高のバルサミコ・トラディツィオナーレ・ディ・レッジョ・エミリアです。このエミリア地方の「宝石」と言っても全く過言でない常軌を逸したような製法で作られる食品ですが、本当に宝石か香水を舌で嗜んでいるような感覚になります。食後にそのアチェタイア（バルサミコ酢熟成庫）に案内していただきました。ほのかな酢の酸味の効いた甘い香りが漂っています。これこそ神ががかった、神々しい、霊感の呼ぶような空間でした。見学を終えて、今度はバスに乗って、例の収穫機による収穫風景を見に行きました。僕は動画ばかりとっていたので、写真があまりありませんでした（＾＾；）はるかかなたまで広がるブドウ畑で、かつては収穫も大変だったろうと想像するわけですが、今はこの機械でたった一人で収穫できるわけです。昔なら何十人、何百人と要した作業であったことは容易に想像できる広さです。複雑な心境にさせる光景ではありましたが、そういう部分を何隠すことなく見せてくださったアルベルト・メディチさんの寛大さと我々の気持ちに対する素直な心というものに敬服します。農業事情はさておき、やはりワインは「飲まれてナンボ」「飲んでナンボ」の世界です。そして、作るためにはコストをかけなければならず、飲むためにも投資はしないといけません。「善と悪」という紋切り型の表現は相応しくないかもしれませんがある種のポジティブさとある種のネガティブさを混在させながらも現代のマーケットの中で闊歩している、しかも質的に高いレベルで堂々としたワインを提供しているメディチ・エルメーテの世界を堪能しました。エミリア地方のワインのエッセンスを垣間見たように思いました。この後、ショップに立ち寄らせていただき買い物をしたあとパルマに向かいました。

  2011/09/27

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  エミリア・ロマーニャツアー2011　モデナ写真集

  イタリアの田舎風景は、心を癒す牧歌的情景です。静寂として穏やか、ゴミゴミした、雑然とした近代性が排除されている分、逆に、その完全主義さに怖さも感じてしまうほどです。上も、何気ない、高速道路からの風景です。バスのガラスに反射してるの、何だろう・・・。モデナの街に近づくにつれ交通量が多くなり、渋滞が始まりました。ボローニャ同様に自転車で通勤する人たちも多かったように思います。ここにもトロリーバス（＾＾）これも北部イタリアの街の風景＝ポルティコ大型バス（リクエストしたのより大きかった＾＾；）だったので、チェントロまで入って行けず、散歩しながら世界遺産へ！でも、半径が歩いて５分ぐらいの小さなチェントロ・ストーリコ（＾＾）到着してびっくり。ほぼ全面修復中（＾＾；）これもイタリアでは典型的な風景とはいえ、白亜の殿堂が見られなかったのは残念でした。唯一の救いは、ファサードが見れたことでした。記念撮影をして、中に入ろうとしたのですが、ミサが始まるということで、３０分ほど後に来て欲しいと言われ、カフェでお茶をすることに。ここは、ガンベロロッソの「バール・ディターリア」でも表彰されているバールで、ピアッツァ・グランデに面した、とても洗練された気品のあるバールでした。客層は我々のような観光客以外にも現地のビジネスマンがカウンターを占め、奥の空間は、有閑の年金所得老人が占めるといった感じでした。カフェとトイレを済ませて、いざカテドラーレ内部へ。扉付近の装飾。もう少し近距離で撮るべきでしたが、考えてみると修復工事で近づけなかったんですよね。ズームで寄れたか・・・。名工ヴィリジェルモ作の彫刻の数々が点在したこのカテドラーレの外部のニュアンス付けが素敵です。建築家はランフランコ。このドゥオーモ以外の作歴はないそうですがギルランディーナと愛称がある鐘楼とともに、エミリア地方最高傑作のひとつです。内部は、白亜の外装とは究極的なコントラストで、こんなに黒い感じの教会は初めてでした。圧倒的な存在感。外観が見れなかったのが本当に残念でしたが、前日にモデナで開催されていた哲学に関するお祭りの最後のフェスタがあったそうで、その撤去作業など、「祭りのあと」の感じがピアッツァ・グランデに残っていたのが印象的でした。次は、レッジョとパルマの間にあるランブルスコの生産者　　メディチ・エルメーテ社とのアポイントに向かいました。太陽高速＝アウトストラーダ・デル・ソーレから遠くに見えるのはエミリア・トスカーナのアペニン山脈の出発地点ともいえる丘陵地です。つまりエミリアは、「地中海のイタリア」と「アルプス山脈麓のイタリア」のちょうど中間地点に位置してるんですね。

  2011/09/26

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