本書の前作、『ほんとうの英語がわかる』 を少し前にご紹介しました。そちらもお薦めですが、続編の本書もなかなか興味深い一冊です。
筆者は英語の専門家でもありますが、同時に作家でもあります。本書では4人の登場人物の英会話を追い、その英語の解説と同時にあるストーリーができています。それを追いながら、英語の理解を深めようというねらいです。
実際の受験勉強や資格試験に役立つというような、勉強をするための本というより(もちろん勉強になりますが)、日本語と英語の奥深さを知る教養書と呼んだ方が良いかもしれません。
英語学習者の正しい考え方を豊富な例文で実に丁寧に示してくれています。不思議な魅力を持った本でした。生徒より先生向きと言えるかも知れません。日本人にはわかりにくいと思われる例を挙げ、なぜそういう意味になるのか、その背景、ニュアンスの違いなどの解説が親切です。
目次です。
1 短い単語
2 長い単語
3 皮肉、嫌味、冷笑
4 イントネーション、なまり、方言
5 擬音語・擬態語、頭韻、英語の音色
6 英語のていねい表現
7 微妙な表現とニュアンス
いくつか本書から拾ってみます。以下のような表現が、日本人にはわかりにくいだろうということで、その意味などを解説してくれています。
He is a great little actor. (彼はすばらしい俳優だ)
Well, one way or another. (まぁ、一応)
You ain't seen nothin' yet. (お楽しみはこれからだぜ)
Get a life. (しっかりしろ、いい加減にしろ)
いかがでしょう。確かに、あまり教科書には出てこないような表現だと思います。ニュアンスで分かるものもありますが、知りたい!という方にはお薦めします。ただし、上で書きましたように、参考書というより教養書のおもむきです。
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