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クラシック音楽は素敵だ!!

クラシック音楽は素敵だ!!

華麗なるピアノ協奏曲ベストテン

<華麗なるピアノ協奏曲ベストテン >



あらゆる協奏曲の中で最も作品数が多いのは間違いなくピアノ協奏曲でしょう。優美な音色、華麗なるテクニック・・・古今東西のピアノ協奏曲の名曲10曲を、私の独断で順番にご紹介します!




第一位


L.V.ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 イッセルシュテット指揮/WPO/バックハウス(59年録音)




ベートーヴェン / ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4&5番 ヴィルヘルム・バックハウス 【CD】


あらゆるピアノ協奏曲中の王者の中の王者、輝く第一位はやはり「皇帝」でした。初演は1811年。出だしからオケの全ての楽器が鳴り響き、この偉大な曲の幕開けを告げる。独奏ピアノが流麗なメロディを紡ぎだし、一瞬にして聴くものを驚嘆の世界に引きずり込む。初夏の大空がどこまでも青いように、威風堂々、どの部分を聴いてもまばゆい光に包まれている。まさに偉容としか例えようがない、全ての人に聴いて欲しい傑作である。
演奏は「鍵盤の獅子王」と謳われたバックハウス晩年の名盤。もう40年以上も前の録音なのに、信じられない程美しい音だ。





第二位


J.ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 アバド指揮/BPO/ブレンデル (91年録音)

Brahms



「ピアノをもつ交響曲」と謳われ、四楽章で構成される比類なき堂々としたスケールは「皇帝」に勝るとも劣らない威容を誇る。
第一楽章冒頭、ホルンとピアノが互いに第一主題をゆっくり奏で、全管弦楽が一斉に鳴り響く。この出だしのホルンのソロが演奏全体の良し悪しを決めると言っても過言ではない。そして忘れてならないのが夢見るようなチェロ独奏が美しく有名な第三楽章。この部分だけでも聴く価値が十分ある。
アバドとブレンデルは、互いが協力し合って堂々として美しい演奏を繰り広げている。






このポリーニとの競演も素晴らしい演奏です!

ブラームス / ピアノ協奏曲第2番 ポリーニ(p)アバド&ベルリン・フィル 【CD】







第三位


チャイコフスキー ピアノ協奏曲第一番 カラヤン指揮/VSO/リヒテル(62年録音)



チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番/ラフマニノフ:前奏曲集


誰もが知っている冒頭のホルン4本による主題呈示。どれだけ通俗名曲だとけなされても、やっぱりこの曲は外せない。冒頭の主題呈示がこの曲の全て、という気がしないでもないが、のどかで牧歌的な第二楽章、ピアノとオーケストラがかけ合いながら次第に盛り上がる第三楽章、と名曲の条件を満たしていると言える。
星の数ほどある録音の中で、演奏はカラヤンとリヒテルただ一度の競演(両者はその後この曲で二度と競演することがなかった)で、両雄が一歩もひかず激突した、火花散る名演で聴いてみたい。




こちらも火花散る、素晴らしい演奏です!

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番、他 / アルゲリッチ






第四位


S.ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番 ハイティンク指揮/ACO/アシュケナージ (84年録音)



ヴラディーミル・アシュケナージ/ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番・4番(CD)



1901年初演。サロン音楽と言う中傷があるにせよ、ラフマニノフの放つほの暗い熱情と懐かしさを含んだメロディーは、ベートーヴェンやブラームスとは全く異なった妖しい魅力を持っている。前者二人がまばゆすぎる人には、ラフマニノフの人間くさい音楽のほうが理解しやすいのではないか。何かを問いかけるかのように始まる冒頭部分、甘く囁かれるかのような第二楽章、華麗なピアニズムが疾走する第三楽章。どれをとっても名曲たるにふさわしい、不朽の名作。
演奏は、祖国の作曲家への深い愛情が感じられるアシュケナージと、抜群のサポート力を誇るハイティンクの素晴らしいディスクで。







第五位


M.ラヴェル 左手のためのピアノ協奏曲 ブーレーズ指揮/LSO/ツイマーマン (96年録音)



ラヴェル / ピアノ協奏曲、左手のためのピアノ協奏曲、他 ツィマーマン、ブーレーズ&クリーヴ...


年初演。第一次大戦で右手を失ったピアニストのために作曲。高貴さと流麗さ、時代の不安、ジャズの要素等をタペストリーのごとく織り込み、美しいシャンデリアのごとききらめきを放つ傑作。
どう聴いても左手一本で弾いているとは思えない、ラヴェルのマジックにはまってしまう。ラヴェルにはもう一曲のピアノ協奏曲があるが、私はこちらの方が持つ高雅な雰囲気の方が好きだ。
ツイマーマンの毅然とした美音と、ブーレーズの細部まで行き届いた指揮が光るこのアルバムで聴いてみたい。

DG POCG10138






第六位


J.マルクス 「ロマンティックピアノ協奏曲」 ヴァンスカ指揮/BBC SSO/アムラン (97年録音)



【送料無料】Marx / Korngold / (ロマンティック・ピアノ協奏曲集 第18巻)



殆ど完全に忘れ去られたオーストリアの作曲家、ヨーゼフ・マルクス。非常に優秀なピアニストであり、教育者であった彼は生涯に数多くの作品を残しているが、今では殆ど忘れ去られてしまった。しかしこのピアノ協奏曲は凄い。輝く堂々とした開始、誰もが理解できる主題、全編を彩る雄大で絢爛豪華なオーケストレーション。同時にピアニストには驚異的なテクニックが要求される。(解説には、それこそが演奏されなくなった最大の理由だと書いてある)春爛漫にふさわしいこの曲は、今のところこのアムランの超人的な演奏でしか聴けないようだが、是非是非聴いてみて欲しい!

Hyperion CDA66990





第七位


M.モシュコフスキ ピアノ協奏曲 ヴィト指揮/PNRSO/パヴリク (96年録音)



モシュコフスキ / ピアノ協奏曲Op.59 / 組曲「異国より」Op.23 ヴィト / ポーランドSRSO / パ...



1898年完成。なんと幸福感に満ちてなごやかな始まり方なのだろう!こんな始まり方を持つ曲はかつて聴いたことがなかった。芸術とは深刻に物事を憂うことだ、という方には不向きかもしれないが、これは万人に愛されてしかるべき、埋もれた傑作である。
自身も卓越したピアニストであったモシュコフスキのこの作品は、華麗な第一楽章、けだるい午後を想わせる第二楽章、明るくダイナミックなピアノの音色が愉しめる第三楽章・第四楽章で構成される。特徴はこの時代にしては底抜けの明るさだ。でもこんな爽快な名曲があってもいいではないか。






第八位


E.ドホナーニ ピアノ協奏曲第1番 グルシェンコ指揮/BBC SSO/ロスコー (93年録音)



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1898年完成。なんと今をときめく指揮者ドホナーニの父親の作品。モシュコフスキとは打って変わった暗く劇的な開始。立ち込めた雲の合間から光を差し込むかのようにソロピアノが始まり、華麗なオーケストラの旋律が聴くものを包む。この曲の白眉、第二楽章は憂いを秘めた旋律が美しい。
ドホナーニはピアノ協奏曲をもう一曲(これもいい!)、交響曲を二曲残しており、いずれもなかなかの水準にあると思うが、現在は忘れられている。せめてこの第1番を聴いてみて欲しい。

Hyperion CDA66684





第九位


E.ダルベール ピアノ協奏曲第1番   ヤブロンスキー指揮




ダルベール / ピアノ協奏曲1番 / 同2番 / 序曲「エステル」 バノウェツ(p) / ヤブロンスキー



ダルベールはリストの弟子であり、この作品もリストに献呈されている。このアルバムが世界初レコーディングだった。
第一楽章冒頭と終楽章には明らかに師の影響が見て取れる、剛直なピアノのリズムが展開される。第二楽章は黄昏時を彷彿とさせる美しく叙情的な旋律が溢れ、まさにこれを夢心地というのだろう。終楽章の劇的な盛り上がりはピアノテクニックの贅を尽くした素晴らしさ。惜しむらくは四楽章形式が冗長に感じられることだが、そうした欠点を補って余りある、華麗で美しい旋律に満ちた名曲である。

Hyperion CDA66747





第十位


N.メトネル ピアノ協奏曲第1番 スヴェトラーノフ指揮/USSR SO/ニコライエワ (80年録音)


Medtner


1921年完成。スクリャービンの友人であったメトネルのこの作品は決してポピュラーではないが、不思議な旋律とロシアの伝統的な響き、さらに高度なピアノテクニックが見事に融合した傑作。一楽章形式ではあるが、明確に三つの部分に分けられる。マニエリズムの極致のようなピアノのリズムが展開されると思えば、雄大なオケの旋律が全てを押し包む。華麗で麗しい、知られざるピアノ協奏曲の傑作である。

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