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クラシック音楽は素敵だ!!

クラシック音楽は素敵だ!!

8月のお勧め盤

8月の注目盤!


小澤、発進!

小澤征爾/サイトウ・キネン・オーケストラ/ブルックナー:交響曲第7番この商品は、8月21日発売予...
ブルックナー:交響曲第7番
小澤征爾指揮:サイトウ・キネン・オーケストラ

2003年9月10日、長野県松本文化会館でのライヴ録音

PHILIPS UCCP-1093 2548円


ようやくというべきか、満を持してというべきか、小澤征爾初のブルックナーが登場した。来年は70歳を迎える巨匠にとって初のアルバムというのだから驚く。
 私は小澤征爾という指揮者の特質は後期ロマン派演奏にあると思っている。特にマーラーやドビュッシー、ラヴェル、プロコイエフ、武満など近代に近ければ近いほど、膨大複雑な楽譜の処理が抜群に上手く、安心して聴けるのだ。それに対してベートーヴェンは今ひとつ。あれほどの人が、ベートーヴェンの演奏にはなにかためらいがあるような気がしてならない。
 ブルックナーは時代的には後期ロマン派だが、中身は決してそうではなく、神に音楽を捧げるような、静謐な祈りを表すような音楽だ。オケを果敢にドライブするのではなく、自然な歩みの如く滔々と鳴らしていかなければならない。今回の演奏は両端楽章にやや急ぎすぎの印象があるものの、特に第二楽章でゆったりとした、格別に美しくまろやかな歌を聴かせてくれる。この楽章だけでも聴く価値は十分にあると感じた。小澤のマーラーシリーズ、これからどんな展開を見せていくのか楽しみだ。






最強のエロイカ!
Urania
:ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」
フルトヴェングラー指揮:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

1944年12月19日、ウイーン、ムジークフェラインザールでのライヴ録音

GRAND SLAM GS-2005 2520円


「通俗交響曲ベストテン」コーナーでも書いているが、「エロイカ」こそは、ロマン派の誕生を高らかに告げた交響曲だ。そしてその最高の演奏とは、このフルトヴェングラーの1944年録音以外はあり得ない、と思っている。
 この録音は、戦後フルトヴェングラーの許可が無いままに米ウラニア社が戦利品の中から勝手に発売し、フルヴェン自身の訴えで発売が中止になったもの。しかし、連合軍の爆撃下という極限状況の中での録音は異常な精神の集中をもたらし、音楽は気宇壮大で一糸乱れず、奇跡としかいいようのないロマンティックな演奏を繰り広げる。
 このCDは、評論家として名高い平林直哉氏が、最初期のウラニア社LPから精魂傾けて復刻したもの。私はこれまで仏TAHRA社の復刻CDを聴いてきたが、それよりも素晴らしい音が再現されている!モノラルではあるがそんな些細なことは全く感じさせない、「エロイカ」の本質を表現し尽くした稀有の名演を是非聴いてみて欲しい。






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