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ジュゼッペ・マルトゥッチ:ピアノ協奏曲

知られざる名協奏曲・6


<マルトゥッチ:ピアノ協奏曲第2番>



MartucciPC
マルトゥッチ:追憶の歌/ピアノ協奏曲第2番@ムーティ/ミラノ・スカラ座po.
ムーティ指揮:ミラノ・スカラ座フィル/ブルーノ(ピアノ)  1995年録音
SONY  SRCR1679   2300円



ジュセッペ・マルトゥッチ(1856-1909)は近代イタリア音楽史における一大巨星。交響曲を2曲、ピアノ協奏曲2曲の他に多くの室内楽や歌曲を残したが、日本では殆ど無名だ。僅かに「追憶の歌」が知られている程度だろう。

 「知られざる交響曲ベストテン」コーナーでも彼の交響曲を取り上げているが、その雄大さ、美しさは特筆に値する。彼の生きた時代はイタリアのオペラ全盛期にあたるが、実はそこにイタリア音楽界の隠された苦悩があった。

 ヴェルディに代表されるイタリア・オペラの作品群は、その誕生から21世紀の現在まで比類無い存在となっている。オペライコールイタリア音楽、と思ってらっしゃる方も多いだろう。

 このオペラの隆盛が仇となり1800年代の後半、イタリアではオペラ以外の音楽の流入が極端に阻害され、ワーグナーやマーラー、ブルックナーなどの大作曲家達が推し進めた様々な音楽技法の技術革新から著しい遅れをとることになってしまった。なにせ猫も杓子もオペラの時代(今のイタリアもそんなに変わらないが)、難解なドイツ音楽など演奏せずともオペラをやっていれば聴衆は集まったのである。

 そんな時代の流れに抵抗し、一人イタリア音楽のレベルアップに貢献したのがマルトゥッチだった。リストやアントン・ルービンシュタインに匹敵すると謳われた程の腕前であったピアニストの腕を封印し、作曲と指揮、後進指導に邁進し、多くの作品を残してくれた。

 彼の交響曲・協奏曲に共通するのはワーグナーとブラームスからの様々な影響と、イタリア人らしいノスタルジックで甘いロマンティックさ。いずれの曲にもワーグナーばりの壮大さがあるが、このピアノ協奏曲第2番はやりすぎじゃない、と言いたくなるほどブラームスの影響が強い。まるで彼のピアノ協奏曲第2番のコピーではないか、と思えるほど曲調が似ているのだ。

 ただ、似ているからといって決して駄作ではない。長大な第一楽章は堂々として格調高く、第二楽章ラルゲットは安息に満ちて静かな、これぞ「マルトゥッチ節」というべき美しさに満ちている。そして第三楽章はピアノとオケの華麗な競演。ピアノ協奏曲の醍醐味を存分に味あわせてくれる。個人的には、終楽章をもっと派手に、彼の交響曲ばりにやってくれればもっと好きになれたのだが・・・

 1911年2月21日、カーネギーホールでマーラーが生涯最後に指揮したのがこのマルトゥッチのピアノ協奏曲だった。もちろんトスカニーニも指揮し、世界的に大ヒットした名曲である。現在は忘れられているが、機会が有れば是非聴いてみていただきたい、近代イタリア音楽の精華である。


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マルトゥッチ、ジュゼッペ(1856-1909) / ピアノ協奏曲第2番、小品集 コッギ、ラ・ヴェッキア...



もちろん、第1番も名曲です


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