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別室で期末テストの後、出席日数を稼ぐための、担任訪問が始まった。
担任の授業の無い時間に合わせて、学校へ行き、担任からプリントなどを受け取って、帰ってくる、と言う方法。
これで、遅刻、早退だけれど、出席扱いとなる。

担任　　他の生徒は、１週間に１回来てますが、どうしますか？

viiven　３年間で３０日以内に欠席を抑えないといけないので、もう、後がありません。
　　　　毎日で、お願いします。でも、先生、大変ですよね？

担任　　いいえ、大丈夫です。

心に傷がある場合、無理に学校へ行くと、傷が治らず（原因が学校にあるから）、回復が遅れる、とも言われているが、私の観察の結果では、今回は少し違うような気がする。

本人は、この方法で、”行く気あり”である。

理由は、”高校に行きたい。”から、内申書のため、行くのだそうだ。

更に、ルナは、希望する高校の条件として、

１．軽音部と文芸部があり、掛け持ち可能である事。

２．体育祭が辛く無い事。

３．文化祭が面白い事。

４．不良が居ない事

５．自由な雰囲気である事。

と、明確な項目をあげた。　

こちらが、拍子抜けするような内容である。
こんなに、具体的に、希望が言える、っていうのは、珍しい事では無いか？

ここに挙げられた項目は、裏返せば、今の中学校で得られない事なんだな、とも解釈できる。

今、目標があるので、本人は至って元気である。
全く、闇に入っていない。

親としては、このような訪問の方法がいつまで続くのか、本当にそれでいいのか、とか、宿題を提出できないので、成績は、評価が低くなって、難しいじゃないか、とか、こんな形で、学力はどうやってつけるのか、とか、頭の中をかけめぐる。

vivien　じゃ、勉強はどういう方法にする？

ルナ　　・・・・

vivien　学校で授業を受ける、塾へ行く、家庭教師、お母さんが教える、自分でやる、この方法のどれ？

ルナ　　お母さんが教える、がいい。塾とか、行きたくないし、家庭教師もイヤ。


またまた、肉やの社長と立ち話した。


肉屋の社長　　蹴飛ばして、行かせるか？

vivien　　　　殴ったけど、逆効果だったよ。

肉屋の社長　　反抗期真っ最中だもんな。

vivien　　　　そういう事だよ。

肉屋の社長　　でもさ、俺達だって、そうだったじゃないか？
　　　　　　　そういうもんだろ。


そうだね、形は違うけれど、俺達だって、そうだった。
その言葉が、ずしんと、体の中に、入っていくのが解った。