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ルナは、1学期の成績表を終業式に別室で受け取ってきた。
欠席日数は24日、別室登校11日が無かったら、30日を超える所だった。 一部、成績表の記載ミスもあり、その日の夕方、先生が家に来られた。 その時の先生は、かなり、気合を(心の中に)入れて、熱心に話をされた。 別室登校の効果があって、24日欠席なら、まだやり直せる、2学期から教室へ登校した方がいい、もし、2学期も今までと同じようなら、高校受験は難しい、出来れば、夏休みから、部活へ参加したら、2学期もスムースに登校しやすいではないか、という内容を話された。 部活がいいか、悪いか、私も判断しかねていた。 朝練と放課後、土曜日、場合によっては日曜日も練習や試合などで、大変な事は、大変である。 これに、他の事が加わるので、尚更で、何か、いつも、焦ってしまう感じの生活だった。 だから、元々、部活はやらない方がいい、というのが、私の考えだった。 しかし、学校生活は、そもそも、楽しくないのが、本当のところで、下手をすると、不愉快な経験をする場所でもある。 だから、部活と言う違う環境を持って、それを、登校のモチベーションにする方がいいのかな、という考えもあった。 ほんの1週間前、部活の顧問の先生が待っていてくれる話を聞いて、泣いており、本当は、戻りたいだろうな、と察していた。 次の日、ルナは、私に聞いた。 『お母さんは、部活の何が楽しかったの?』 これには、参った。 そうそう、考えてみると、何が楽しいか、解らない。 仲間? どうだろう? 本当は、みんなの事、好きじゃなかったかも。 ワイワイやっていても、内心は孤独だったのではないかな、などと要らぬ考えが出てくる。 暫く間があって、『試合とか。。。』 言いながら、まずい、これじゃまずい、と冷や汗が出てくる。 即座にルナは、『あ、それなら、私、興味ないわ。私、運動神経いい訳じゃないし、試合で勝つとか、そういうの、無理。部活はもうやめる。早く家に帰れる方がいい。』 おろおろとする、私。 反論できない。 親の指導力の無さ、ってところか。 まぁ、確かに、ヲタク系のこの子は、元々体育会系の部活に向いていない、と思う。 それでもさ、ここで諦めないで、続ける事に意味がある、もしかして、試合で勝つかも知れないし、なんて淡い期待もある。 落ち着いて考えて、とにかく、私は、自分の思い通りにならないのだから、黙っていよう、と思った。 黙っているのが、一番。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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