vivienのＨＰ

チャンと話し合っている内に、チャンは、だいぶ、精神的に参って
居る事に気が付いた。

チャン　もう、限界なんです。
　　　　いちいち連絡しない問題が、毎日のように発生していて、
　　　　あなたは、日本に居るからいい。
　　　　私、ひとりで、限界なんです。


これには、返す言葉も無い。


大家の言い値で家賃が２倍になっても、会社としては、問題無い事を
計算して、チャンに示した。

それから、ジャンさんの所を借りると、家賃は、南京の相場で、面積を
絞れば、決して高く無いが、設備移転の費用や、社員の管理などで
問題が出るであろう事は、容易に解る事だった。

ジャンさんに売る価格は、設備の簿価費用にプラスして決めた。


けれど、こうして、チャンと話し合いをしていると、問題はそこじゃない。



vivien　　会社を売れば、あなたの給料が無くなりますが。

チャン　　次の仕事まで、別にいらない。

vivien　　そしたら、糖尿病の治療もやめてしまうじゃないかな？

チャン　　そうかもしれません。


vivien　　それに、今入ってきた開発案件、成功するか、どうか、
　　　　　解らないけれど、それが決まるまで、工場が無いっていうのは。。。

チャン　　あなたは、やめたくないんですね？


一時話を中断して、外へ出て、ひとりで考えた。
胃がぎゅーっと痛んだ。

戻ると、チャンが又言う。


チャン　　では、売る価格はいくらまでなら下げてもいいですか？


これには、イラっとというより、パチンと切れた。


vivien　　いくらなら、どう、とか考える事ない。
　　　　　売ると決めれば、幾らだっていい。１００万円でもいい。
　　　　　私にとって、それは大きな問題じゃないんだ。

チャン　　そんな事は無い。

vivien　　そうやって決めなきゃ、決められないでしょう？
　　　　　あなたはもう出来ない、と言っているのだから、やめるしかない。

チャン　　また、私のせいにするんですか？

vivien　　出来ない人にやらせて、病気になったら困る。



携帯電話番号がなくなったのは、こんな前触れだったのかな、ふと思う。

終わりなのかな。。。。