|
カテゴリ:カテゴリ未分類
小学校の頃の話です。
学校の近くに木造の古い小屋が一つぽつんとあって、どこもそんな感じだと思うけど、男の間ではその小屋に行ってくるっていうのが「勇気のある奴」のステータスみたいな感じになってた。 俺は実はまだ行った事なかったんだけど、Oって奴とUって奴が二人で「行こう」って言いはじめて「俺はもう行ったからお前ら行ってこいよ」ってずっと断ってたんだ。 でも結局ビビりとか言われて、段々ごまかしきれなくなって、結局小屋の前まで付き合うことになった。 小屋の前まで来て中に入ろうとしない俺を説得しようと、OとUが粘ってるうちに時間もちょっと遅くなって、日も暮れようとしてた。 ようやく諦めた二人が小屋に入った途端、Oのすごい叫び声が聞こえたんだ。 「お母さん!!」って。 呆然としてる俺の前にUが「Oのおかんが死んでる!」って叫びながら駆け寄ってきた。 それからしばらくは、小さい街だったから凄い騒ぎになったんだけど、Oはその日から学校来なくなって、結局一度も顔出さないまま転校していった。 その事件から数年経って、俺も子供だったしその事を忘れかけてたある日、学校に行ってみたらまだ同じクラスだったSがなんか元気なかったのよ。 昨日までいつも通りで全然元気だったから理由が分からなくて「どうした?」って聞いたんだけどなかなか理由を教えてくれない。 その日一日しつこく聞き続けてたら、帰り道の途中でやっと「あの小屋にまた行ったんだ」って教えてくれたんだ。 一瞬何の事かわからなかったけど、やっと「Uと行ったあの小屋」のことだって思い出した。 それで恐る恐る「Oのおかんの幽霊でも出たのか?」って聞いた。でも「そんなのいねーよ」って。 Sが言ったのは一言だけです。 「扉開けたら中にすげー声で大阪市 求人って叫んでるOがいた」って。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.04.15 22:59:07
コメント(0) | コメントを書く |