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人類は高度文明にものを言わせ、数々の無理難題を切り抜けた。
環境でさえ次第に支配し、全てが予定未来の基に成り立った。 予定調和の謀られた未来と絶えない人類の繁殖。 人は滅びても地球は滅びない、そんな言葉は過去のものになった。 人なしでは、地球は保てない。 そう、豪語し傲慢たる履き違えた力で大地を捩伏せた。 そこまで発展した文明の水面下は変わらず、未だ異文化理解に苦しんでいた。 絶対的な正論を醸し、独善的な政策で多くの言葉が滅びた。 未知未来から予定未来に変わった時。 世界は統一を必要とした。 より多角的な情報を迅速に回収するのに複数の言語は足枷となったからだ。 結果言語の統一の強行が成され、複数の反乱と抑圧が起こった。 地球の未来は予定に記せた。 だが唯一、人類の意思は依然として未知の中だった。 言語が公に十を割る段階まで政策が進んだ時、異変は生じた。 大地の砂漠化も抑止された様に思われていたが現実は然別。 世界最大の砂漠の中央から、大地の腐食が始まった。 あらゆる事に干渉された地球に、限界がきたのだ。 未だ見た事のない異常事態。 焦りを感じる。 が尚も開発は停まらない。 瞬く間に腐食は広がる。 気付けば一月で地球の半分の大地を腐食させた。 真っ黒で脆い大地。 まるで灰の様に砕ける。 長時間触れれば、それさえ腐食させる土。 街も道路も乗り物も、文明は腐食した。 ただ、プラスチックのみ腐食出来なかった。 数少ない腐食大地の手掛かり。 世界の対策はプラスチック性の靴を販促する事しか出来なかった。 およそ半年で、地球は真っ黒になった。 しばらくはその状態で地球は硬直した。 ようやく腐食大地に生活を得るようになった時。 異変は腐食化の創始場所から再び起きた。 脆い大地が、マントルに熔解され地表に半径数キロに及ぶ穴を空けた。 熔けた大地に含まれた無数の岩石が噴火の如く宙に舞い、隕石の如く落下した。 数億人、それで死んだ。 大地内噴火に伴い大量の灰が光を奪った。 噴火は世界各地で頻繁に起こり、地球は穴だらけになった。 空は灰で埋まり、大地は粉塵で塗られた。 人は定住する事さえままならなくなり、世界が移民で溢れ返った。 度重なる大地内噴火と腐敗に遂に文明は崩壊した。 地球に残された街も僅かになった。 その街を求めて、失くなった故郷から移動する人が大地を覆った。 溢れた国境なき移民に言葉も伝わらない。 少ない持ち合わせの食料の剥奪の繰り返し。 誰も信用出来ない。 生きる為に、一人で何処にあるかも分からない街に向かう。 人の理性の限界、理性の焦燥。 生きた人間からの強奪の不利益と理性から、死体を漁る。 そうでもなければ生きていけない。 世界は既に、腐敗した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.10.01 10:54:59
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