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2005/03/24(木)01:21

「オニババ化する女達」 ~自分の女性性を認める・自らの『理念』を構築する中で~

映画・テレビ・本(29)

 「理念」 ― といえば、会社の理念、がまず出てくるが、自らが人生を 生きる「理念」があれば指針というか中心に軸が立つ。選択や判断・決断の指針となる。 宇宙と地球に軸が立つように中心に存在するのがこの「理念」だと認識している。 けれども今までの経験や知識で考えで頭で考えても答えが出てこない。 ここ2日で三砂ちづるさんの「オニババ化する女たち」を読んでいて、 自分の身体(命)の感覚と、理念を築いていくプロセスで欠くことの 出来ない、とても大切なあることに気づいた。 三砂さんの認識によるとオニババとは『社会の中で適切な役割を与えられない独身の 更年期女性が山に篭るしかなくなり、オニババとなりときおりエネルギーの行き場を 求めて、若い男を襲うしかなかった』と捉えているという。 エネルギーとは、「性」と「生殖」にに関わるエネルギー。  女性のからだは次の世代を準備する仕組みがあるという。 それを抑えつけてつかわないようにしているとその弊害が身体に出る。 女性として生まれてきたからには、自分の月経・性経験・出産といった女性性に向き合うことが大切にされないとある時期にとても大変になる。これはオニババ化への道で 反対に自分のからだの声を聴き、女性としてからだをいとおしんで暮らすことが出来れば いろいろな変革を遂げることができるという。でも残念ながら日本ではあまりそれは 大切にされていない。  こんなことを先人の身体の智恵や、月経について、出産、現代社会の「女性性」の位置、社会体制の中での女性性、世代をつなぐ楽しみを生きる、そして女性性が男性性を導くということまで、パラグラフにわけてとても面白く興味深く書いてある本。 若い女性が読んだら、素敵に美しく年齢を重ねられると感じたし、 嫌だろうけれども、男性も読んだら、モテることにつながるのではないかと思う (あまり具体的に女性に話すのではなくて、知識として身につけているということですが)。  「理念」。 ~  人間も自然界のあらゆる命ある存在は次の命ある存在に働いている               子供達の未来を創る     ~ これは、「本音で生きてください」という本を書いた高麗恵子さん(経営者でもある)の理念。 私自身、今新たな仕事を探していたりするが、自分の軸になるものが 分からなくて困っていた。 この本を読んで『子供を産む準備をする』この考えを中心にもっていくと、 凄く身体が定まる感覚がして同時に自然に身体が和らぐ感じがして、自然に笑顔にもなれた。  月経も、出産もどこか汚くて、面倒くさいものだという認識が実はあった。 しかも、男性化した社会で、その半端ない仕事量と時間のゆとりのない多忙さに 追われ、すっかり自分というか女性性を見失っていた自分。 毎月の生理痛は激しく、肌があれてオニババ化が進行していた(笑・いや笑えない)。 オニババ化すると、自分のことが嫌になると人も認められなくなる。嫉妬の温床になる。 そのエネルギーの矛先が一番大切な彼にいく。愛するひとのもとへ・・・。 これではまるで子供への虐待と同じだ。 そんなことが別れに繋がっていったように思える。  身体の内は悲鳴をあげていながらも、我慢をしながら仕事をしているのが多くの女性の現状だと思う。それで、婦人病に多くの人がなったり・・・。 これを読んだ、会社の管理職や経営者の男性の方にはぜひ、 この女性性を考える機会を奥様や職場の女性達と考えることで、 仕事のあり方や、この社会での出産・月経のあり方を考えて欲しい、なんてことも望みます。  一方で。体の声を聞き、女性性を認めると感性が細やかになる。 気持ちが穏やかにもなる。 食事も自分で創ってみたり、ものを大切にしたり、お金を大事につかったり。 それらを大切にすることは自分を大切にすることに繋がることに気づいた。 生活習慣が豊かになる。人に優しくなれる。  本を読んだ後、とても身体が柔らかく、頭も柔らかい感覚になっていた。 女性が笑顔でいれば、男性も仕事を元気ですることが出来る。家庭でも職場でも。 日本経済の発展につながり、世界に循環していって世の中がプラスのエネルギーに溢れる。 それほどに「男女」のあり方は大切なのですね。 女性が女性の身体の特徴というか、メリットをいかすつかい方をすれば。 男女の関係が豊かな国は、景気・経済もうまくいっているとも言われています。 お金と男女についても何か関係がありそうですが。 身体は資本ですから、まずは女性が「女性性」を認め、美しく生きること、大切ですね。 そのためにも、この「オニババ化する女たち」はとてもお薦めの1冊です。

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