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2006/05/01(月)18:30

生命の農業 system ~日本の食料自給率からの考察~

子供の未来に関すること(38)

日本の食料自給率は40%。北朝鮮でさえ60%というから深刻な事態らしい。 実は私はこれがどうして深刻なのかわかっていなかった。輸入すればよいと。ところが。 と第二次世界大戦前と同じ状況になりつつあるといわれている。 先月、靖国の遊就館で知ったのは、自給率が下がり、経済制裁をされ、戦争をせざるを得ない状況に日本が陥ってしまったこと。エネルギー、資金不足両面で最初から敗戦をわかりながらそうせざるを得なくなってしまったシナリオ。日本が米に依存し、自立できずに新たなシステムを作り出したり、国内で自給していかないと、いずれ米が「日本はお荷物」となった場合に関係を絶たれたときにいろんなことが起こる。 沖縄の基地問題も同様で、米軍があることから生まれた産業とは別に今、日本人が日本の 現状を直視し、自らの力で国づくりをしていかなければならない現実があるとひしと感じる。先の対北朝鮮外交にしても、危機感を否めない。 最近、一部メディアでもまことしやかに表現され出しているのが「食」の問題。 10年前、50年後には明らかに日本は食糧危機になる、と一部の経営者や社会学者、多くの 方々がおっしゃっているのを聞いた。 先週の産経新聞にも連載されていた。 「食」を使い捨てする現代人の意識。食とは命の恵みを食すこと。その意識がない。 価格競争を生き残るための大量生産、大量消費にひた走る企業。便利になる一方で、口に 運ばれずに捨てられる食も大量に生み出された。食に感謝する心が失われてしまった。 「もの」を食べることで、「いのち」を食べているという自覚がない。 しかも。日本は本来、食についてはそれほど裕福な国ではないという。農水省によると、 食品の輸入がすべてストップした際、日本人が自給できる食事のメニューは以下のとおり。 朝食:茶碗1杯、粉ふきいも1皿、ぬかづけ1皿 昼食:やきいも2本、むし芋1個、りんご4分の1 夕食:茶碗1杯、焼き魚1切れ、焼き芋1本 『日本の食糧事情は戦後とほとんど変わらない。飽食はまやかし』と関係者。紛争や災害など不測の事態で輸入がストップした場合、頼れるのは自国の食材のみ。「捨てている場合」ではないからだ。 自給率の低下の要因にともなっている「作っても儲からない」状況を打破しようとさまざまな経営者などが試みをはじめている。熊本県の「もったいない食堂」。近くの漁港にあがる雑魚を料理に用いる。数がそろわない、食べ方が知られていないなどの理由で、捨てられたり、養殖のえさにされていた「食材」。『日本の食を守る、農家や漁港などが少しでも 儲かるシステムを作り上げたい。そしてわれわれは1人ひとりの意識を変えなければならない。それができなければ日本の「食」ではなくなってしまうだろう」。と食堂の社長が語っているという。(以上、29日付 亡食の時代より) そして。株式会社ガイストがはじめたのが「生命の農業」。青森や全国の農家の人たちと ともに、おいしいものをおいしいままに届けるシステムを作ると。農協ただ同然で売り出す従来の仕組みは、現在の日本の農家のモチベーションを落とし、農家をやめてしまう危機があるのが現実だ。大地の恵みに感謝し、ありがたくいただき、生命に感謝する、 大切なこころ。日本人ひとりひとりがこうしたこころで命の交流をしてゆく。 ちなみに稲作は日本では弥生時代に広まったが、その実は高句麗という国から伝わったものであったという。食に対する感謝を忘れ、ご飯をつくってくれるお母さんにも感謝を 忘れてしまう。当たり前のようにご飯がでてきて、あたりまえのように食べられる。 私も痛感したのが毎日、食は欠かせないものなのにあまりにもその知識がなさすぎる。 農薬をなぜ散布するのか。さえ、知らない。炊飯ジャーを使わないとごはんが炊けない。 今、日本人のこころと食について、命をいただいていることの原点に戻り、立ち返ることがよい世の中作りが広がっていくことになるのではないだろうか。

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