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2007/01/29(月)10:31

今後のビジネスの視点 ~芸術とビジネス・右脳と左脳の融合 ~

ビジネス・経営・企業(88)

先日、ある講習会でコンサルタントの方がこんな話をおっしゃっていました。これからのビジネスに必要なもの、トフラー氏の第3の波の次をゆく「第4の波」をゆくものは何であろうか、とのお話。 ただものをつくって売るだけではなく、いろんなビジネス形態がITの次にこれから出てゆくものと思われますが、今日偶然、あるファンドマネージャーの方のコラムを見て、お、これは、というものに出会いました。昨日お話のありました、これまでの左脳型ビジネスにこれからは右脳の要素がとても必要になるとのこと。右脳を使い、左脳でアウトプットする。芸術的な要素と、論理的な要素を融合させた、そんなビジネスがこれから必要になってくるようです。 ご参考になりましたら幸いです。 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 ファンド・マネージャーからのメッセージ 「美と遊びの空間」 昨年末に新型ゲーム機が発売され、この年末年始にゲーム機(ハード)やソフトの購入に走り回った方も多かったのではないかと思います。ご他聞にもれず我が家にも、新ハードやソフトが家族の楽しい思い出作りのためにやってきました。 2006年のゲーム市場規模は、長期下落傾向が続いていた日本で約6,260億円(前年比+32.5%)、米国で約125億ドル(前年比+19%)と、いずれも過去最高の実績を残しました。この拡大には、ニンテンドーDSのヒットが大きく影響を及ぼしているようです。12月には、これを象徴するような出来事として、シリーズの総販売本数が3,000万本を超える国民的RPG「ドラゴンクエスト」の続編がDS向けに発売されることとなりました。ファミコンからスーパーファミコンへ、PSからPS2へと、据え置き型の中で移り変わってきたハード機のメインストリームが、いよいよ携帯型に移行し始めます。PS2は、スクウェアやコナミなどのサードパーティを囲い込んだ上にDVDという強力な付加価値を持ったことで世界累計出荷数量を前人未到の1億台に乗せました。では、今回なぜDSが主力ハードに認められようとしているのか、ゲーム機市場最速で1,000万台の普及を達成したのか、少し考えてみたいと思います。 それは、「nintendogs」から始まりました。そこでは、新機能として付け加えられたタッチペンを使い愛犬と触れ合うことで若い女性の心を掴みました。次に、Wi-Fi機能を使い自分の村と友達の村とを行き来する「おいでよどうぶつの森」や世界中の人達と腕を競い合える「マリオカートDS」などにより、子供やお母さん達にオンラインゲームを身近なものとしました。そして、短時間で遊べるカジュアルゲーム「脳を鍛える大人のDSトレーニング」でおじさん達まで巻き込んだブームを作りました。「使いやすさ」をキーワードに、テレビの前で長時間遊ぶというゲームスタイルを崩しマニアと初心者の壁を取り去ることで、新しい遊びのスタイルとユーザーを獲得したようです。 偉大な芸術家であり実務家でもある北大路魯山人は、陶器を「器は料理の着物である」と表現し、自ら陶器を焼き料理を創作し高級料理店を経営することで、食と美の空間を創造しました。かつて任天堂は、上村雅之氏が「ゲームはいろんな衣を着て遊ばせてくれる」、宮本茂氏が「ソフト制作の完成度は“艶の出し方”である」と語ったように、匠と芸術の匂いを濃厚に持った会社でした。そして今、実務家としての岩田社長が加わったことで、新しい遊びの空間を創造し、ゲーム市場を急拡大させることになったのかもしれません。 任天堂は、既にDSの今年度販売計画を2,300万台に修正しています。欧米での好調さを加えると、これまでのハード機の累計販売台数を越えることはそんなに難しくなく、その普及台数はテレビや電話と同様に一人一台に迫るのかもしれません。この新たに創造された魅力的な空間で力を存分に発揮できる企業はどこでしょうか。そして、未来のライバルは・・・・アップルのiPhoneやマイクロソフトのZune、でしょうか。 BY シニア・ファンド・マネージャー 奥戸 義久 ファンネックス・アセット・マネジメント株式会社 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

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