テーマ:言葉と物(6)
カテゴリ:言葉と物
伝統は、これを日に新たに救い出さなければ、ないものなのである。それは努力を要する仕事なのであり、従つて危険や失敗を常に伴つた。これからも常にさうだろう。少なくとも、伝統を、さういふものとして考へてゐる人が、伝統について、本当に考へてゐる人なのである。
小林秀雄 「伝統について」
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vox mundiさんが博識な方とはいえ、小林秀雄をとりあげていることに驚いてしまいました(もちろん読んでいいるとは思っていました)。好みのタイプではないだろうなと無意識に考えていたからです(勝手な妄想、お許しください(汗))。
温故知新という言葉を思い出す言葉ですね。 学生時代以来読んでいませんでしたが、自分の勝手なイメージだと、小林氏は、古の人の作品に無私の精神で「対峙」していたように感じました。読んでいてその切迫感が伝わってきた記憶があります。 無私の精神で対峙することを心がけたらこそ、「(伝統を救い出すのは)力を要する仕事なのであり、従つて危険や失敗を常に伴つた」という言葉があるのだろうと勝手に解釈しています。 いい言葉、ありがとうございます♪ (Aug 25, 2005 10:02:16 PM)
ある方とのメールのやり取りで「日本の伝統」が話題に上った際に思い出した文章です。
小林秀雄は私も卒業後は読んでいませんよ。でも少し前に小林秀雄に関する本を読んだので、もう一度読み返してみようかなと思っています。 (Aug 25, 2005 11:26:19 PM) |
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