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血液の鉄人のささやき

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2025.08.01
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テーマ:食中毒><(18)

2.

皆さん、こんにちは!

 

今年も、うだるような猛暑の日々が続いていますね。

テレビやニュースで「食中毒警報」という言葉を耳にすることも多くなったのではないでしょうか。

 

この食中毒警報、ただの注意喚起ではありません。

私たちの命に関わる深刻な危険が迫っていることを教えてくれる、重要なサインなのです。

 

今回は、この「猛暑日の食中毒警報」がなぜ発令されるのか、そして私たちがどうすれば食中毒から身を守れるのか、医学的な視点から詳しく解説していきます。

 

◎そもそも「食中毒警報」って何?なぜ猛暑日に出るの?

「食中毒警報」は、気温や湿度が高い日が続くなど、食中毒が発生しやすい気象条件になった際に、各自治体から発令されるもので特に猛暑日は、まさに食中毒菌にとって「天国」のような環境になってしまうため、警報が発令されることが多くなります。

 

◎なぜ、猛暑日だと食中毒のリスクが跳ね上がるのでしょうか?

 

医学的に見ると、主な理由は以下の3つです。

 

1.細菌の増殖スピードが桁違いに速くなる

食中毒を引き起こす細菌の多くは、**20℃~40℃の温度帯で活発に増殖します。特に30℃~40℃**は、彼らにとって最も居心地の良い「至適温度」であり、わずか20分~30分で数が2倍になるものもいます。

猛暑日で室温が上昇すれば、食品はあっという間に危険な状態になってしまうのです。

 

2.私たちの免疫力が低下しやすい

暑い日が続くと、私たちの体は熱中症対策のために多くのエネルギーを消費し、睡眠不足や食欲不振に陥りがちです。

これにより、体の抵抗力(免疫力)が低下し、普段なら少しくらい菌が入っても平気なところ、食中毒を発症しやすくなってしまいます。

 

3.食品の温度管理が難しくなる


購入した食品を常温で持ち運ぶ時間が長くなったり、冷蔵庫の開閉頻度が増えたりすることで、食品が危険な温度帯にさらされる機会が増えままた、冷蔵庫内も設定温度通りに冷えにくくなることがあります。

 

猛暑日に特に注意すべき食中毒菌とは

猛暑日に警戒すべき代表的な食中毒菌としては、以下のようなものがあります。

 

●カンピロバクター:鶏肉に多く、少量でも発症し、下痢、腹痛、発熱などを引き起こし重症化すると、ギラン・バレー症候群という神経の病気を引き起こすこともあります。

 

●サルモネラ菌:鶏卵や食肉に多く、激しい腹痛、下痢、発熱、嘔吐などが特徴です。

 

●腸管出血性大腸菌O157など:牛レバーなどから感染することが多く、激しい腹痛や血便を伴う下痢を引き起こし、溶血性尿毒症症候群(HUS)という重篤な合併症を引き起こすこともあります。

 

黒黄色ブドウ球菌:おにぎりや弁当など、手で触れる機会の多い食品で、常温放置により菌が産生する毒素で発症します。

加熱しても毒素は分解されないため注意が必要です。

 

●セレウス菌:ご飯や麺類など穀類を使った食品で、加熱調理後も生き残った菌が作る毒素が原因で嘔吐や下痢を引き起こします。

 

※あなたと家族の命を守る!食中毒予防大原則※

食中毒を予防するために、私たちができることはたくさんあります。

厚生労働省が提唱する「食中毒予防の3原則(つけない・増やさない・やっつける)」に、さらに具体的な行動を加えたポイントを実践しましょう。

 

1.清潔!「つけない」

 

手洗い徹底:調理前、食事前、トイレの後、生肉・生魚を触った後など、石鹸を使って流水で30秒以上、丁寧に手洗いをしましょう。

指の間、爪の間も忘れずに。

 

2.調理器具の洗浄・消毒:まな板、包丁、ふきんなどは、使用後にすぐに洗い、熱湯消毒や漂白剤での消毒を行いましょう。

生肉・生魚用とそれ以外で使い分けるのも有効です。

 

3.迅速!「増やさない」

 

すぐに冷蔵・冷凍:食品は購入後、できるだけ早く冷蔵庫や冷凍庫に入れましょう。

特に生鮮食品は、常温に放置する時間を極力短くしてください。

 

冷蔵は10℃以下、冷凍は-15℃以下が目安です。

 

4.小分けにして保存:まとめて調理したものは、粗熱を取ってから小分けにし、すぐに冷蔵・冷凍することで、中心部まで素早く冷やすことができます。

 

5.作り置きは避ける:特に夏場は、作り置きを極力避け、食べる直前に調理するようにしましょう。

 

6.加熱!「やっつける」

 

中心部までしっかり加熱:肉や魚は、中心部の温度が75℃で1分間以上加熱されていることを目安に、十分に火を通しましょう。

特に鶏肉やひき肉料理は注意が必要です。

 

7.電子レンジ調理も注意:電子レンジは加熱ムラが生じやすいので、途中でかき混ぜたり、加熱時間を延長したりして、全体がしっかり温まるようにしましょう。

 

8.素早く!「菌を移さない」

 

生と加熱済み食品の分け方:冷蔵庫の中で、生肉や生魚は汁が他の食品にかからないよう、密閉容器に入れるか、一番下の段に置きましょう。

 

9.調理中の区別:生肉や生魚を扱ったまな板や包丁は、そのまま野菜や調理済みの食品に使わないでください。洗うか、別のものに替えましょう。

 

10.怪しい食品は食べない!

 

「ちょっと変な匂いがする」「色がいつもと違う」など、少しでも異変を感じたら、もったいないと思わずに廃棄しましょう。

見た目や匂いだけでは分からない菌もいるため、特に夏の時期は用心するに越したことはありません。

 

11.もし食中毒かな?と思ったら

下痢、腹痛、発熱、吐き気、嘔吐などの症状が出たら、自己判断せずに、すぐに医療機関を受診してください。

特に、乳幼児、高齢者、基礎疾患のある方は重症化しやすいので、迷わず受診しましょう。

 

まとめ


猛暑日の食中毒警報は、目には見えないけれど、私たちに忍び寄る危険を教えてくれる大切なサインです。

 

「手洗い・清潔」「迅速な冷却」「しっかり加熱」「菌を移さない」「怪しいものは食べない」という基本を徹底することで、食中毒のリスクを大幅に減らすことができます。

 

今年の夏も、正しい知識と行動で、あなたとご家族の健康を守りましょう!






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最終更新日  2025.08.01 13:23:41
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