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血液の鉄人のささやき

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最近、中国の南部、特に広東省でチクングニア熱の感染者が急増しているというニュースが報じられています。
日本ではまだあまり知られていない病気かもしれませんが、海外渡航を検討されている方にとっては、ぜひ知っておくべき感染症です。
今回は、このチクングニア熱について、医学的・疫学的な視点からわかりやすく解説します。
1. チクングニア熱とは?
チクングニア熱は、蚊が媒介するウイルス感染症でチクングニアウイルスを保有する蚊(主にヒトスジシマカやネッタイシマカ)に刺されることで感染します。
デング熱やジカ熱と同じく、熱帯・亜熱帯地域で流行することが多い病気です。
2. 流行の現状(2025年8月時点)
現在、中国広東省の佛山市を中心に感染が拡大しており、感染者数は数千人規模に上ると報告されています。
この急速な感染拡大は、WHO(世界保健機関)が2004年から2005年にかけてインド洋の島々で発生し、世界中に拡大した大流行と似ていると警告しているほどです。
これを受けて、アメリカの疾病対策予防センター(CDC)は、中国への渡航に関する注意喚起を検討しています。
中国当局も、感染拡大を防ぐために蚊の駆除作業を強化するなど、対策を急いでいます。
3. 医学的・疫学的な特徴
主な症状は、以下の3つです。
発熱:突然の高熱が出ます。
関節痛:特に手足の関節に強い痛みが現れるのが特徴です。
発疹:発熱と同時、あるいはその後に出ることがあります。
これらの症状は、数日から1週間ほどで回復することが多いですが、中には数ヶ月から数年にわたって関節痛が続くケースも報告されています。
治療法
残念ながら、現在、チクングニア熱に対する特異的な治療薬やワクチンが存在しないため、治療は症状を和らげるための対症療法が中心となります。
死亡リスク
致死率は低いとされていますが、高齢者や乳幼児、基礎疾患のある方は重症化するリスクがあるため注意が必要です。
4. 感染予防のために
感染を防ぐには、媒介となる蚊に刺されないことが最も重要です。
長袖・長ズボンを着用する。
虫よけスプレーをこまめに使う。
もし、流行地域に渡航後、発熱や関節痛などの症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診し、渡航歴を伝えるようにしてください。
日本への輸入例も年間数件報告されており、決して他人事ではありません。
正しい知識を身につけて、ご自身の身を守りましょう。





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最終更新日  2025.08.05 06:33:32
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