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テーマ:熱中症(368)
カテゴリ:血液の鉄人のささやき
「熱中症だと思って病院に行ったら、まさかの新型コロナだった…」 こんな声が、この夏も聞かれるようになりました。 新型コロナウイルスの感染者数は7週連続で増加傾向にあり、今年も夏の流行が始まっています。 今回は、なぜ熱中症と新型コロナの区別がつきにくいのか、そして私たちがこの夏、どう注意すべきかを、医学的・疫学的な視点から解説します。 【新型コロナの「年2回流行」という新常識】 新型コロナウイルスは、これまでのパンデミックで夏と冬の年2回、流行のピークを迎える傾向があることが分かってきました。 これは、他の多くの呼吸器感染症が主に冬に流行するのとは異なる特徴です。 記事にもあるように、全国の医療機関では現在も感染者数の速報値が重要視されています。 なぜなら、感染者数が増えると発熱外来が混雑し、医療現場に大きな負担がかかるからです。 この状況は、新型コロナが5類感染症に移行した後も変わっていません。 公衆衛生学的に見ると、感染症の流行状況を把握することは、医療資源の適正な配分や、地域ごとの注意喚起を行う上で不可欠な情報です。 【熱中症と新型コロナ、見分けが難しい理由】 記録的な猛暑が続く中、熱中症で体調を崩す方が増えています。 しかし、「熱っぽい」という症状は、熱中症と新型コロナに共通するものです。 両者を見分けるのが難しいのは、体温の上昇が中心的な症状であるためです。 ◎熱中症:体温調節機能がうまく働かず、体温が異常に上昇することで、発熱、めまい、吐き気などの症状が現れます。 ◎新型コロナ:ウイルス感染に対する体の免疫反応として、発熱が起こります。 自己判断で見分けるのは難しく、「熱中症だと思っていたら、実は新型コロナだった」という誤診につながるリスクがあります。 しかし、のどの痛みや咳、鼻水などの呼吸器症状がある場合は、熱中症よりも感染症の可能性が高いと考えられます。 これらの症状がある場合は、安易に自己判断せず、かかりつけ医に相談することが重要です。 【私たちができること】 猛暑の中で常にマスクを着用することは、熱中症のリスクを高めるため現実的ではありませんが、感染対策を全くしなくていいわけではありません。 ◎場面に応じたマスクの使い分け:特に高齢者など、重症化リスクの高い人に会う際は、屋内でのマスク着用を検討しましょう。 ◎換気の徹底:大勢で集まる際は、エアコンをつけながらでも定期的に窓を開けて換気をすることが、ウイルスの拡散を防ぐ上で非常に効果的です。 この記事が、皆さんがこの夏を安全に過ごすためのヒントになれば幸いです。
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最終更新日
2025.08.14 07:47:00
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