782448 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

良さんの読書日記

良さんの読書日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

2017.12.18
XML
テーマ:本日の1冊(3685)
カテゴリ:ミステリー小説

『何者』江戸川乱歩『D坂の殺人事件 』角川文庫に収録 、初出:1929(昭和4)年『時事新報』に掲載。

 時代背景は昭和初期。大学を卒業したばかりの結城弘一、甲田伸太郎、そして松村の3人は夏、鎌倉にある結城の邸宅に逗留した。毎日、結城の従妹の志摩子と4人で遊んだ。
 ある夜、結城の父の誕生パーティが自宅で開かれた。パーティが終わってしばらくして、書斎から銃声がした。中では弘一が足を撃たれ倒れていた。窓ガラスが割れ、窓の下には犯人のものと思われる足跡が塀まで続いていた。書斎にあった金の置時計、金の万年ペン、金の煙草セットなど金製品が無くなっていた。
 直ちに警察がやって来て、捜査が始まった。しかし、犯人の遺留物は足跡以外に何もなかった。指紋は拭き取られていた。
 本書の特徴は、この事件の解決に挑戦する人物が多い。松村、赤井という結城の父の碁仲間、結城弘一、警部の波多野である。明智小五郎は、最後の最後に登場する。基本的には、銃でけがを負った弘一が病室で推理を展開する。
 松村は弘一の足になり、彼の指示で動いた。また、彼が行くところどころで赤井に出くわした。
 本書でいちばんすごいのは、弘一が謎解きをして警察も完全に納得し、容疑者を逮捕する。しかし、それ以上の推理をして事件の本質を暴き出したのが赤井だった。
 本書は、乱歩の作品の中では、そんなに有名ではないが、現代でもこれだけのものは、なかなか書けないのではないと思う。

ホーム・ぺージ『これがミステリーの名作だ』も御覧ください。

http://bestbook.ife.coocan.jp



 






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2017.12.18 16:53:49
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.