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良さんの読書日記

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2018.04.27
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テーマ:お勧めの本(7211)
カテゴリ:カテゴリ未分類
『科学者は戦争で何をしたか』益川敏英 、集英社新書、初版2015年8月17日

 本書の著者は、2008年にノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんである。科学者が大量に動員された戦争を振り返り、本来は平和に使われるべき科学が軍事利用されないよう、自らの体験を踏まえ、その道を探っている。
 「勉強だけでなく、社会的な問題も考えられるようにならないと、一人前の科学者ではない」――これは益川さんの師匠・坂田昌一さんの持論だった。彼の影響で、学生の頃から平和運動にとりくんできた。
 安倍政権になって、どんどん危険な方向に進んでいるなか、大学などの研究の場はどうなっているのか。
防衛省が、大学や民間研究所に資金援助というエサで科学者を釣り、兵器開発をやらせている。直接、軍事にかかわらなくても、軍事に転用できるものはどんどん吸い上げてゆく。
 そして、「資本主義国においては、科学者はもはや自由職業ではなく、政府か、独占資本の使用人でしかない。科学の成果が何に用いられるかは、科学者の意図とは無関係に、政府と独占資本の意思によって決定される」と、イギリスの物理学者バナールの言葉を紹介している。
 最後に、「物理の研究と平和運動は二つとも同じ価値がある」と坂田昌一さんの言葉を紹介し、「戦争兵器を使える国にするという野望だけは、科学者として、そして生活者として、絶対に阻止しなければなりません」と平和を守るためにたたかうことを呼びかけている。

ホーム・ぺージ『これがミステリーの名作だ』も御覧ください。

http://bestbook.ife.coocan.jp








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Last updated  2018.04.27 12:35:20
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