針供養殺人事件~針供養殺人事件~ 【ミス振袖殺人事件】所収キャサリンは、毎朝の日課となっているジョギングで訪れた、とある寺の杉の樹に藁人形が打ち付けられているのを発見する 藁人形には『秋子』と書かれていた 寺の住職の話だと、秋子と書かれた藁人形が打ち付けられたのはこれが二度目だという その日の昼、渡月橋近くで昼食をとっていた、キャサリンと浜口一郎はパトカーが走っていくのに気づく パトカーには、知り合いの京都府警の狩矢警部が乗っていた キャサリンは好奇心から、渋る浜口を説得し、パトカーのあとを尾けていった そこは、針供養で賑わっていた法輪寺である 本堂の脇にある展望台で死体が発見されたらしい 半ば強引に殺人現場を見せてもらうキャサリンと浜口だったが、その若い女性の死体の顔には、十数本もの針が突き刺さっていた 遺留品からすぐに身元は判明した 『藤原秋子』 その名を聞き、キャサリンは驚く 今朝見つけた藁人形と、この事件は関係があるのか? 程なくして、法輪寺での事件の犯人が逮捕されたことをキャサリンは浜口から聞かされる 犯人は秋子の姑の加津で、日ごろから嫁姑間で揉め事が多く、藁人形を打ち付けたことを認めたが、秋子殺害に関しては否認しているという 腑に落ちないキャサリンは、犯人は別にいると考え、独自に事件を調べる… ~感想~ 人間の心理を突いて導き出した事件解決への糸口 やはり悪いことはできないようです それにしても、京都にはいろいろな祭事があることを山村氏の小説を読んで勉強している 冒頭のわら人形から針供養になぞられた事件の謎めいた始まりに比べ、物語は山場を迎えることなくそのまま終幕へ 尻つぼみ感が否めなかった という事で、私的評価は星【★★☆☆☆】2つです ◆この原作のドラマ化作品◆ ありません |