「冷え」は「未病」
自分を知ることが健康の第一歩「冷え」というのは、病気ではありませんが、中医学で言う所の「未病」、つまり何となく調子が悪い、病気の一歩手前の状態、と言うことが出来ます。現代はストレス社会ですから、冷えだけでなくいろいろな未病をかかえた人が多くいます。これが、「病気」になってしまう前に、どうしてそういう状態になってしまったのか、そしてどうすればそれが改善するのか、しっかりと知ることが大切だと思います。ですから、冷えを改善するために、入浴さえしっかり行っていれば良いというわけではありません。自分が何故冷えているのか、体質なのか、生活習慣なのか、原因を知ることが「冷え取り」の第一歩になるのです。最近の、特に若い女性は、とにかく食べない、という誤ったダイエットをしている方が多く、エネルギー、いわゆる「ガソリン」の足りない人が多いようです。エネルギーが足りないと「気」が流れず、栄養も手足まで届きません。だからいくら入浴で体を温めても、温まるのは一瞬だけで、根本的な冷えの解消にならないのです。ここでいう「エネルギー」は、カロリーのことではありません。カロリーとは、いわゆる糖分のことで、これをたくさん摂取しても、一時的に血糖値が高くなり、活動的になりますが、カロリーは「貯金」できません。やはり、肉、魚、などのたんぱく質、お米などの炭水化物というエネルギーを摂取して、栄養を体の隅々まで送らなければ、根本的な冷えを解消することはできないのです。また、便利になった分だけ、私達は運動して筋肉を鍛える機会が少なくなってしまったような気がします。筋肉は、熱を作り出す大事な部位です。代謝にも大きく関係しますから、ほどよい運動を心がけ、筋肉をつけておくようにしましょう。人間の体に「体質」があるように、食べ物にも体を冷やすもの、温めるものなどの「質」があります。