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小説家は自営業者です。従業員なしの一人親方です。
そのため、仕事の幅を広げ、リスク分散を図る必要があります。 昔は囲い込みがありましたが(新人賞を取った作家に、別の社で書かないでくれと言われる)、出版不況の現在、今はもう囲い込みシステムもなくなっているように思えます。 たとえ囲い込みがあっても、売れなくて干されたとか担当者と相性が合わないとか不都合があるのなら、そんなもの守る必要はありません。 私はライトノベルは営業で進出しました。 本の巻末の電話番号に電話をし、「美少女文庫で書いているわかつきひかると申しますが、貴文庫で書きたいと思うのですが、企画書からはじめさせて頂くことは可能でしょうか」と持ちかけたのです。 「ポルノ作家は新人賞に出してください」と三社に言われて、四つ目に電話を掛けたのがHJ文庫。 ここは快諾頂き、企画書を見てもらったらあっさりOKが出て、本が出ました。 その本は売れて、無事にライトノベルに進出することができました。 小説家志望者、とくに女性の志望者には、作家が営業するというと眉をひそめる人がいます。 作家になれないのは運が悪いだけで、もしも賞を取って本がでたら、自分だけは依頼がたくさん来て、順調に作家生活を送れると思っている。 でも、私の体験だと、私のブログの窓口に依頼してくる編集者よりも、営業して仕事を取った社のほうが相性が良く、長いつきあいができるように思えます。 というのはですね。HJ文庫で出た本がぽんぽん増刷がかかったとき、数社からご依頼頂いたのですが、その中には「ポルノ作家は新人賞に出せ」と言った意識の高い社があったのです。 その社の若い編集者、打ち合わせの間中、私のペンネームをおまちがえでいらっしゃいました(泣)。 (ベテランの編集者だと作家の名前を度忘れたとき、先生と呼んでごまかすのですが、ライトノベルは若い編集者が多く、若い人は未熟な場合が多いです) では、営業するのにベストなタイミングというのはいつでしょうか。 編集者は朝が遅いので、午前中は駄目です。 盆休み、ゴールデンウィーク、シルバーウィーク、年末年始の前一カ月は避けましょう(長期休暇の前は締め切りが前倒しされるため)。 発売日の二週間前は、責了(出版前の最中チェック)で、編集者が忙しい思いをします。 ずばり、長期休暇にはまだ間がある発売日の午後二時です。 責了中はイライラしている編集者も、発売日にかかってきた電話には、天使のように愛想のいい応対をすることでしょう。 ということで、美少女文庫に営業するなら、今日明日明後日がチャンスです(一例ですよー。十八日発売のレーベルなら十八日がいいですよという意味です)。
最終更新日
2015.08.18 12:17:31
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