小説家わかつきひかるのブログ

2016/03/01(火)10:16

作家はひとり親方です。

カドカワ 富士見と独占契約したけど本が出ないハートフル物語《ストーリー》 みなさんは驚きを持って受け止めてらっしゃるようですが、こういうことはよくあります。 私も、電子書籍の契約書送って、一年以上経っても電子書籍にしてもらってないものがいくつかあります。そろそろ問い合わせしないとなー。 電子書籍は正直たいしたお金にならないので、あまり気にしてないんですよね。 企画書書いて営業したり、売れてる小説を読んだりゲームしたり漫画を読んだりして研究することのほうが大事ですから。 新刊書き下ろしで放置されるとキツイですけどね。 今も一年以上出版されていない小説がひとつあります。 編集者に問い合わせすれば? と思うでしょうが、問い合わせしても無駄なんですよ。 逆ギレして怒鳴りまくる編集者もいるし、調べますで終わったりします。 デビュー前、私がまだ若かった頃、「ザ・ス○ー○ー」というライトノベルの雑誌の小説コンテストに投稿してて、金賞銀賞銅賞佳作とあって、金賞で掲載と図書券、銀賞銅賞で図書券、佳作でテレカだったんです。 私は銀賞が二回、佳作が八回だったかな。でも、賞品は送られたり送られなかったり。 銀賞の図書券欲しかったです。(テレカは5枚ほどもらいました)。 私はもちろん問い合わせしました。電話を掛けたのです。ですが「調べます」で終わりました。手紙を書き、返信用封筒を同封して、送ってください、と頼みました。でも、無視。三回問い合わせしてあきらめました。当時は京都に住んでいたから、問い合わせるのが大変だったんです。 雑誌に名前が載り喜んだのに賞品がもらえないあの苦いせつなさ、20年以上経った今でも覚えています。当時は学生だったんですよ。 その社とは、その後仕事したんですが、その話をすると「あはは、そんなことがあったんですか」で終わりましたよ。 未払いや間違い振り込みもあるんですよ。普通に社会人経験がある人が文筆業者をはじめたらあまりの適当さに驚きますよ。 編集者って足を向けて寝られないと思うほどのすばらしい方もたくさんいらっしゃるのですが、なんというかすごい人もいます。 人材がピンキリなのはどこの世界も一緒ですが、ライトノベルは他のジャンルに比べて編集者の練度が低く、未熟な方が多いです(私の印象にすぎませんが)。 だったらどうする? どうやったら生き残っていける? 編集運の悪さを嘆くよりも、どうやって自衛するか、どう立ち回るか?  私は意識を変えました。 名前を間違う編集者とは仕事をしない(打ち合わせの間中、私をみ○づき先生と呼ぶ人がいました。だったらみか○き先生にご依頼されたらいいのにね。いい方だから断ったりしないのに)。 振り込みは確認し、支払われないときはすぐに問い合わせて、今日中、ないし翌日中に振り込んでもらう。 振り込まれないときは請求書をファックスと郵送で送る。 契約書は読む。おかしな契約書にはサインしない。 おかしいなと思ったら、被害を被る前に撤退する。 そして何より、小説のグレードを上げること。 今よりも次、次よりもその次が最高になるように努力する。 作家は自営業者です。ひとり親方です。メーカーの担当者(編集者)と交渉し、納期までに確実に納品し、支払いの回収まできちんとやって、漏れのないように税金を支払い、法律(著作権)を守る。 (私は法律の知識は多少あるので、少額訴訟ぐらいなら自分でやってしまうのですが、税金のほうは頼りないので税理士さんにお願いしています) 作家経営術みたいなの、本にしたいんですが、なかなか企画が通らないので、なろうで書いてやろうかな……と思っていたけど、カクヨムで書くのもおもしろいかもしれませんね。ジャンルはもちろんホラーでね。 【楽天ブックスならいつでも送料無料】あきんど姫様 [ 若月ヒカル ]価格:669円(税込、送料込)公家のお姫様が借金返済のために商人になってお金を儲けるお話です。

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