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カテゴリ:プロ野球(メジャー)
交流戦でセとパの上位対決として注目された巨人とソフトバンクの3連戦(東京ドーム)は、強力打線を誇るソフトバンクがホームチームの巨人を3タテと一方的な展開に。今季からチームの指揮を執る工藤監督の投手目線での采配が光った。
6月5日の第1戦は細山田、6日の第2戦は高谷といずれも8番捕手の下位打者がバットで活躍。7日の第3戦も故障の本多に代わって二塁を守る7番の高田が四回、巨人の高木勇から右中間スタンドへ値千金の先制2ランを放った。 亜大から入団3年目の高田にとってはこれが記念すべきプロ第1号本塁打。しかし、このとき一塁走者の松田はスタートを切っており、サインはエンドランだった。通常、打者は打球を上げずに転がすのがセオリーとされるが、工藤監督は「転がすより、フライになってもかまわないから、とにかく強い打球を打ってくださいと選手に話してある」と明かす。 その心を「投手は(打者に)強く振られるのが嫌なもの。相手がダブルプレーをねらってきても、強い打球なら弾くこともあるし、間を抜けることもある」と説く。高田の一打には「結果的にホームランになったのは強く振ろうという気持ちが出ていたから」と拍手を送る。 エンドランでは転がせというセオリーについては「走者を進めるなら別にバントでもいいかなと思う」とバッサリ。「よりチャンスを広げたい、得点を取りたいときに使いたかった作戦。相手投手もよかったので、足をからめて何とかできたらなと思った」とこの時点でセのトップタイの6勝をマークしていた巨人・高木勇攻略の突破口を開く積極策が実った。 投手出身の指揮官としては当然、継投も腕の見せ所となる。「いま一番考えているのは(自軍の)投手がどういう点の取られ方をするか。それを防ぐにはどうしたらいいかということ」 指揮官は試合の流れを決めてしまうような失点をしないよう細心の注意を払い、いつでも投手交代の準備を怠らない。第1戦ではエースの摂津が本調子でないと判断すると、勝利投手の権利目前の五回2死できっぱりと交代させた。 一方、第2戦のスタンリッジ、第3戦の寺原の両先発は安定していると判断し、七回までのマウンドを託した。「ジャイアンツと東京ドームで戦えば相手のペースになりがちだが、そこ(雰囲気)を切ればこっちのペースになると思っていた」とうなずく工藤監督。「でもそれは投手ありきなので。(3連勝は)投手が頑張ってくれたおかげだと思う」と教え子たちへの感謝も忘れなかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.06.20 12:28:12
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