668010 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

aituに乾杯

aituに乾杯

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2017.04.24
XML
カテゴリ:写文俳句

                                                                                                                    
花散るに時を惜しむや砂時計


はなちるにときをおしむやすなどけい




家の玄関の
花器の隣に砂時計がある
ずいぶんと昔に旅の土産に求めしもの
ある と言ってもとうにそこにあることを忘れていた

花器に庭の花を生けし時
その砂時計をうっかり倒してしまった
ひっくり返されるのをただひたすらに
空家のように待っていた砂時計

おもむろに ひっくり返して立ててやる
白い砂がこの星の引力に導かれて落ちてゆく
待ち構えていた時間が音もなく動き始めた
その途端
自分の残り時間が
ものすごい速度で落ちていくようで
どことなく居心地が悪い

残り少ない時間の流失を
止めるかのように途中で砂時計を倒したけれど
自分の息の根を止めたような気がして
なおさら
息苦しさが残る

ああ  砂時計
 






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2017.04.25 23:37:35
[写文俳句] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.