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aituに乾杯

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2017.07.31
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カテゴリ:写文俳句

                                                                                                                     
空蝉も聴いているかや明日の分


うつせみもきいているかやあすのぶん





蝉の声というものは
もうかれこれ半世紀以上も
毎年 同じように耳にしてきているのに
その年の蝉の鳴き声は
その年に初めて聞くような感覚がある
去年の蝉と今年の蝉は同じではないから
それは当たり前のことだけれど


土中で暮らしてきた蝉の幼虫に比べ
地上に現れた成虫の生存期間は
まことに短い
そいうことを知らなければ
また別の響きで耳に聞こえたかもしれない

木の枝で
もう明日はないというような勢いで
一生懸命に腹を震わせている蝉がいる

限られた時間で
子孫を残さねばならない
その本能のような必死さは
どこから来るのだろう

生命の神秘の不思議さに哀れみを覚えるのは
自分が単に
年をとったせいだけかもしれないけれど
 






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最終更新日  2017.08.01 21:00:18
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