テーマ:写文俳句ブログ(528)
カテゴリ:写文俳句
空蝉も聴いているかや明日の分 うつせみもきいているかやあすのぶん 蝉の声というものは もうかれこれ半世紀以上も 毎年 同じように耳にしてきているのに その年の蝉の鳴き声は その年に初めて聞くような感覚がある 去年の蝉と今年の蝉は同じではないから それは当たり前のことだけれど 土中で暮らしてきた蝉の幼虫に比べ 地上に現れた成虫の生存期間は まことに短い そいうことを知らなければ また別の響きで耳に聞こえたかもしれない 木の枝で もう明日はないというような勢いで 一生懸命に腹を震わせている蝉がいる 限られた時間で 子孫を残さねばならない その本能のような必死さは どこから来るのだろう 生命の神秘の不思議さに哀れみを覚えるのは 自分が単に 年をとったせいだけかもしれないけれど お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.08.01 21:00:18
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