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カテゴリ:北九州で感じたこと
友達が家に飲みに来た日のこと。
その子はワインが好きなのだが、肴が刺身だったので 「この日本酒でいこうよ」と飲ませたところ、 うん、この日本酒なら飲みきる! といきなり宣言した。1本空ける気か!いいぞ!!と 盛り上がる私に怪訝な顔の友達。 そう、今回はこの「きる」が曲者なのである。 ずっと前に「 なおす」という方言を日記で 取り上げたことがあるが、その「なおす」と同様に 「きる」も、同じ発音で違う意味の言葉が標準語に あるからややこしくなる。 そこでまた登場、にわか言語学者の私は九州人に インタビューを試みた。 私 :「飲みきる」って「全部飲んでしまう」って意味じゃないの? 九州人:九州では「飲める」って意味で使うんよ。 私 :じゃあ「飲める」と「飲みきる」って全く同じ意味? 九州人:飲めるが100%だとすると、飲みきるは80%ってとこかねぇ。 私 :??? じゃあ、「飲めない」と「飲みきらん」は? 九州人:0%と20%の違いかなー。 私 :…すみません、例文がほしいです。 九州人:例えば、「外でメールが見られない」だと、回線が無いとか 物理的な理由で絶対見られないってことやけど、 「外でメールが見きらん」だと、やろうと思えば見られない こともないけどつなぐのが面倒だし外で会社のメールを わざわざ見るのはうっとうしいから見ない、って感じ。 私 :う。じゃあ「この日本酒なら飲みきる!」は? 九州人:この日本酒ならまあ飲めないことはない、って程度やな。 …というわけで、私の友人は私が勧めた日本酒を1本飲めちゃうと 思ったのではなく、仕方ないこれなら付き合うよ、と言っていた ことが分かった。今さらながらしょんぼりである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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