2008/09/18(木)05:46
カナダツガ造作材の供給、大丈夫です。しかし、ピーラーは問題あり。
日本では、カナダツガ造作材の先行きについて不安視する声が
時々聞こえてきますが、先週カナダへ行っていて、
カナダツガ造作材の原料になるショップアンドベター(色物、役物)
に関しては、当面の間生産量、蓄積量とも問題はなく、安定的に
供給できることを確信しました。
カナダBC州森林伐採最大手のWFP社が伐採する量の
60%はカナダツガです。ショップアンドベターの原料になる
ハイグレードの丸太は伐採量の中のごく一部ですが、
安定的に供給することは問題ありません。
下の写真はフレーザー川に浮かぶ、カナダツガのハイグレードの丸太です。
ただし、カナダツガ以外の樹種には供給に不安を感じました。
特に先行きの供給に不安を感じたのはピーラーです。
ピーラーは米松の中でも木目の詰んだものをピーラーと呼びますが
ピーラーのハイグレードの丸太は本当に少なくなりました。
WFP社の場合、米松は伐採量の約10%ですが
ハイグレードの丸太を確保するのはかなり難しくなってきています。
近い将来、ピーラーは持続可能ではなくなることが予想されますので
ピーラーの造作材を使っている方は、他の樹種に変更することを
おすすめします。
なお、中国木材さんの「ドライ・ビーム」など、構造材に使う米松に
ついては、ハイグレードの丸太ではなく、スタンダードの丸太を
使いますので、蓄積、供給とも問題ないことを付け加えておきます。