和木綿生活(わもめんくらし)~宮田織物~

2018/02/21(水)10:32

綿入れ袢天はほつれます

綿入れ袢天(どてら)(127)

「綿入れ袢天はほつれます。」 こう書くと、ちょっと センセーショナルかもしれません。 (新品の状態でほつれているのは、  もちろんありえません。それは  品質不良です。) 綿入れ袢天の仕上げは手で行います。 綿(わた)の入り具合を見ながら、 ひと針ひと針、手で丁寧にとじます。 片方の裾から衿、そしてまた片方の 裾まで、ぐるりと。さらに両袖。 そして、裾と背中も中とじします。  綿がまんべんなく入って、  しかもふくらみをつぶさず、  さらに強度も考える。 どちらも生かすために、を、 ぎりぎり考えて、今のとじ方に しており、針目にしております。 このとじをミシンでやろうとすると 強度はあっても、中綿の入り具合や ふくらみをつぶしてしまうので、 今のところ、不可能なのです。 さて、手とじは、ミシン仕上げなどと 比べると、どうしても強度は劣ります。 通常の着用状況であれば、問題は まずありませんが、例えばどこかに ひっかかり、手とじの部分に過度に 力が入ると、ほどけてしまいます。 引っかかってほどけるという場面は スカートやスラックスの裾まつりを 想像していただければ、わかりやすい と思います。 さらに、スカートなどの裾まつりは、 ミシンでやることもあり、その場合は、 一箇所引っ掛けると、ずらずら~っと ほどけてしまいがちですが、 綿入れ袢天の手とじは、ほどけた としても、全部一度にほどけることは、 まずありません。(よほど強い力が かかったら、わかりませんが。) なぜなら、手とじは、一度に とじれる長さに限度がありますので、 途中途中で玉止めが入り、 そこでストップするのです。 ここまで書いて、手とじは、自然に 補強していることでもあるな、 と気づきました。 なにかまとまりなく、だらだら 書いてしまって、申し訳ありません。 綿入れ袢天の手とじは、ミシンでは 代用できない事、そしてほつれるという 当たり前のことを、書きました。 もしほつれた場合は、早めに修理 なさって下さいね。早ければ早いほど、 簡単に修理できます。 自分の手で修理したものは、 言ってみれば、自分だけの一枚。 これほど贅沢なことはないかもしれません。 綿入れ袢天をお客様のもとへ 送り出すとき、私達つくり手は、 娘を嫁にやる心境です。どうぞ、 末永く可愛がってやって下さいね。 ▼手作業について書いています。  こちらもお読みいただけたら嬉しいです。 ・なぜ手作業にこだわるのか? http://www.e-miyata.com/category/566.html ・AIにはない愛がある http://www.e-miyata.com/category/567.html ▼手でとじる綿入れ袢天 http://www.e-miyata.com/category/168.html  今日も感謝のものづくりを。  お客様の笑顔のために。  自分達の笑顔のために。 ものづくりのページ http://www.e-miyata.com/category/156.html 静かに熱い「もめんのこだわりブログ」 http://www.e-miyata.com/category/177.html ■博多リバレイン  地下2階「宮田織物」 〒812-0027 福岡市博多区下川端町3-1 B2F 電話:092-292-4033(直通) ■モラージュ佐賀  北館2階「宮田織物」 〒840-8551 佐賀県佐賀市巨勢町大字牛島730 電話:0952-97-7982(直通) ■ボンベルタ橘  4階「宮田織物」 〒880-8586 宮崎市橘通西3丁目10番32号 電話:0985-24-5450(直通) ----------------------------------- ご縁を大切にしたいと思います。 宮田織物を宜しくお願い申し上げます。 ----------------------------------- ■宮田織物株式会社 833-0003 福岡県筑後市羽犬塚375 (TEL) 0942-53-4550 (FAX) 0942-53-8150 メールアドレス:info@e-miyata.com ----------------------------------- 創業大正二年。糸を選び、織りから デザイン企画まで全てオリジナルの 和木綿のぬくもりをあなたに~ -----------------------------------

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