テーマ:☆動物愛護☆(3962)
カテゴリ:思い出
マツのことを書こうと思い立ったのは、 みきちー27さんの日記のサブロー君の写真を見たからです。 サブロー君の目の優しさに安心すると同時に、 最初に会ったときのマツの目を思い出したのでした。 上目使いに目を細め、白目を剥くようにして、 「絶対に信用できない、来ないで!」って言ってる目。 マツ、本当に人間が怖かったんだね。 それまで、どんな怖い思いをしてきたのか。 でも、犬って、どんな犬でも、人との触れ合いを求めているんですね。 マツも心を許してくれました。 サブロー君も、絶対に大丈夫と思います。 早く檻が取れると良いのですが。 マツは、ごく普通の柴犬の雑種という感じの犬でした。 マツと仲良くなってから次第にマツのお腹が膨らみ始めました。 お腹に赤ちゃんが出来ていたのでした。 出産間際になって、床下で子犬が産まれては困るという理由からでしょう、 ある日、私が出勤するとそれまで自由に暮らしていたマツは鎖で繋がれていました。 ボロボロの古びた大きな木箱をひっくり返して、それが急ごしらえの犬小屋となっていました。 もっとちゃんと雨風がしのげるようにして欲しいなあ。 もっと清潔なところに繋いでほしいなあ。 いろいろと私なりに思いましたが、本来世話をしているのは私ではありません。 せめても、と、機械の掃除に使ったりするウェス(ボロ布)を分けてもらって、小屋の中に敷いてやりました。 そして、マツは数匹の子犬を産みました。 出産のときはちょうど帰宅している日だったので、本当に何匹産んだのか定かではありません。 事務所に着いたら「産まれたよ」と聞きました。 でも、残されていた子犬は一匹だけ。 あとは全部山の中に捨ててきたという話でした。 私たちは、「・・・・・・・・・・」言葉もありませんでしたが、当時のことです。 不要な子犬は山に捨てるか、川に流すか、だったのでしょうね。 でも、子犬たちが何匹も育ったとして、そのすべての命に責任が取れたかどうか、、、。 犬小屋の周りを見てみたら、死んだ子犬が転がっていました。 出産時に亡くなった子犬のようでした。 ネズミの死骸も一緒に転がっていました。どうして? 一人で頑張ったんだなあ、壮絶な思いで産んだんだろうなあ、こんな所で。 子犬が一匹だけで、マツのオッパイはパンパンに腫れていました。 全くご飯も食べずに、一週間ほど小屋に篭もりっぱなしで、たいへん心配しました。 鎖はすでに解かれているにもかかわらず、呼んでも全く出てきません。 具合が悪いの? オッパイ痛いの? ずっと奥の方にいて、様子が分かりません。 不潔な場所でしたから、産後の感染症も心配でした。 でも、マツは復活しました。 ある日、私たちの目の前で、突然小屋から飛び出して・・・・・・そこらじゅうを走り回ったのです。 マツの嬉しそうな顔、走っているときの得意そうな顔、ニコニコしながら、体をくねらせて 尻尾をブンブン振り回して、私たちに挨拶しにきてくれました。 「きゃ~、マツ、久しぶり~ 元気になって嬉しいよ~」 私たちは仕事をほっぽり出して、外でマツと一緒に追いかけっこになりました。 遊んで遊んで、笑って笑って・・・・・・・マツと出会って一番楽しかったひと時。 でも、そのわずか二週間後、やっぱり別れはやってきました。 「マツ、元気でね。マツ、可愛がってもらうんだよ。マツ、さようなら」 子犬は飼ってくれる人が決まっていました。 真っ白な子犬でした。 子犬の飼い主さんも引き上げが決まって、 わずか生後二週間で一緒に連れて帰ることになりました。 マツ、ますます寂しいね。 子犬がいなくなっちゃって、オッパイは大丈夫かな マツに申し訳ない気持ちでいっぱいになりながらのお別れでした。 本来の会社に戻ってからも、ときどき様子を聞いたり、 ドッグフードを送ったりしていましたが、 そのうち現地の事務所の仕事も終了し解散したと聞きました。 マツはどうなったの? 誰か面倒みてくれてるの? 事務所が解散して、連絡が取れず、分かりません。 ・・・・・・・そして、間もなく 「マツは車に撥ねられて死んだらしい」と聞かされました。 事務所が解散して、見捨てられたのでしょうか。 食べるものがなくなって、放浪に出たのでしょうか。 ごめんね、マツ 幸せにしてやれなかったね 無責任な人間(私を含めて)に翻弄された一生だったよね でも一生懸命に生きたよね、マツ マツ、本当にさようなら この記事はこちらの続きです 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 おかーさん 早く遊ぼうよ~ ね、ね、何して遊ぶ~~ 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 緋佳の 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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