ワインヲタ入門生のチラシの裏

2009/12/07(月)23:26

ダルヴィオ・ペラン ムルソー・クロ・デ・ラ・ヴィエーレ02

フランスワイン(188)

先日のお鮨とワイン会のワイン、続いてはブルゴーニュです。 ムルソー・クロ・デ・ラ・ヴィエーレ02。生産者ダルヴィオ・ペランはディディエ・ダルヴィオとジュヌヴィエーヴ・ペランの夫婦によって営まれている、1989年設立という若いドメーヌです。ディディエは、ジュヌヴィエーヴの父であり、ムルソーの優れた生産者であるピエール・ペランよりワイン造りを学んだそうです。そのため、やはりムルソーの白の畑を多く持っているようですが、シャサーニュ・モンラッシェの赤などでも高い評価を得ているようです。 価格は、写真のお店で5670円。ラシーヌ扱いなので、置いてあるお店もそういった感じのお店ばかりですね。 色は青みがかった黄金とでも言いましょうか、ツヤはあるものの底まで黄色くはありません。 香りは、結構変化を見せてくれます。最初は、ハーブっぽさや蜜、アカシアの花、ミネラル、オイリーさ少々、それにグレープフルーツやかすかなリンゴっぽさといったものを感じます。一瞬、リースリングのような印象も。それが、時間とともに蜂蜜や黄色いフルーツ、ナッツ、モカ、栗、白い花、クリームっぽさといったものが感じられるようになりました。また、ミネラルも、石灰的な柔らかいものになりますし、柑橘もオレンジのようなもう少し濃く柔らかいものに変わったように思います。 味わいは、非常に柔らかで繊細な口当たりが印象的です。ぶわーっと派手に広がるというような感じではなく、また、ミネラルも柔らかで、大人しさや涼しさを感じるミディアムボディですね。果実味も、そんな口当たりに似合った繊細なもので、「こなれている」という表現がぴったり。酸はやはりムルソーらしく裏方で、いいバランスです。旨みも豊かでした。 会では、一品料理の煮蛤のタイミングくらいから飲み始めましたが、どの料理とあわせても喧嘩する事も無く、むしろいいマリアージュを見せてくれるものが結構あって嬉しい誤算でした。 ハマグリとは、基本的に悪くないですし、ツメをつけてやると相性がさらに向上しました。また、このワインの抜栓を受けてお出しいただいたカニと柑橘のジュレとの相性は流石。カニの旨みとはまっています。 さらに、最も素晴らしいマリアージュを見せてくれたのはウナギとでした。5月のときと違い、今回はツメ付きでお出しいただきましたが、先ず、ハマグリの時もそうですが、ツメのコクや甘みと蜜っぽさや果実味の相性が抜群。さらに、ウナギのコクや脂とワインのコクやオイリーさが合いますし、加えて、香ばしく焼かれた部分とナッツっぽさといった香りの要素がこれまたいい相性と、個人的には今回のベストマリアージュ候補です。 ナッツっぽさやバターっぽさでコッテコテのムルソーですと、こうは行かないのでしょうが、いわゆる「新ブルゴーニュ」的な柔らかいスタイルだった事と、02ヴィンテージと7年たっていたこともあってか、見事な食中酒っぷりでした。 それでももちろん、一品目のフグ辺りですと、ワインが塗りつぶしてしまうのでしょうが、和食との相性の幅も、かなり広そうです。

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