ワインヲタ入門生のチラシの裏

2015/01/24(土)11:20

ジョルジュ・ヴェルネ ヴィオニエ・ル・ピエ・ド・サンソン2011

フランスワイン(188)

先日のローヌワインの会のワイン、続いては北ローヌの白です。 ヴィオニエ・ル・ピエ・ド・サンソン2011。生産者ジョルジュ・ヴェルネはローヌ北部、コンドリューのワイナリーです。初代がコンドリューでヴィオニエを作り始めたのが1940年とワイナリーとしては新しい方になります。もっとも、その頃はまだワイン作りが本業ではなかったそうで、ドメーヌ名にもなっているジョルジュ・ヴェルネ氏は1953年に父の後をついだそうです。その後、ジョルジュ氏はコンドリューの原産地呼称委員会の委員長を30年にわたって務め、コンドリューの品質向上に貢献しました。現在は、3代目が後を継ぎ、コンドリューでの白の他、コート・ロティやサン・ジョセフでもワイン作りを行っています。 セパージュは勿論ヴィオニエ100%。元々はコンドリューだったそうですが、AOCの規格変更でヴァン・ド・ペイになったそうです。価格は4000円程度ですが、楽天内には2011ヴィンテージはおろか2012ももうありません。 色はこの品種らしいツヤのある黄色です。青みは感じますが濃いですね。 香りは実に華やか。スウィーティやオレンジといった柑橘、それにリンゴやカリン、少々の南国フルーツなどフルーティさしっかりで、加えて、白コショウ的なスパイスっぽさや白い花、蜜、ベッコウアメ、ハーブといった要素も。その他、微かなバター感やアルコールっぽさも感じられました。 味わいは、香りの印象とは全く違ったもの。果実味は極めて穏やかで、ほんのりと感じられるといった感じ。酸も、その果実味と同じような控え目なもので、全体的に極めて繊細な味わいとなっています。アルコールのアタックは少々ありますが、質感に関しても基本的に柔らかで穏やか、丸みがありつつもクリアーでハリがあるといった印象で、全体的に端麗辛口の日本酒のような世界観でした。 会ではスープのところから魚のメインのところまで飲んでいました。 スープとは、マリアージュという感じではありませんでしたが、ワインの華やかな香りとハリのある質感の後を塩気と旨みで優しく癒してくれるといった関係でした。 一方、魚との相性は良好で、鯛の質感や旨みとの相性もいいですが、白子のコクにワインの華やかな香りと質感がよく嵌っていました。柚子を使ったソースとも、香りの面での引き合いが感じられ中々です。 香りの華やかさのとは裏腹に、味わいに突出した要素は無いので、他に合わせるならやはり白身魚や白い肉辺りがよさそう。ハーブや柑橘を用いていれば相性はなおよくなりそうです。あと、時期的に牡蠣なんかもいいかも。 面白いワインでした。ヴィオニエといいますと、香りの華やかさに似合った、果実味の強いワインというイメージでしたが、このワインは香りこそ派手なものの味わいはある種のわびさびさえ感じるような世界観でした。 流石にコンドリューを代表する作り手とあって、上のレンジのコンドリューは高価なものですが、一度試してみたいものです。 にほんブログ村 「ワインモア」でこの記事をチェック!

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