2015/08/19(水)13:14
山口ワイナリー シャトーヤマグチ・ヴィニュロン・シャルドネ2006
先日山口ワイナリーさんを訪問させて頂いた際に購入したワインです。
シャトーヤマグチ・ヴィニュロン・シャルドネ2006。生産者の山口ワイナリーは、山口県西部、山陽小野田市厚狭にあるワイナリーです。1995年創業ですが、開業1年前に自社畑のシャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨンは栽培を始めていたため、樹齢は今年で21年になります。日本酒の酒蔵である永山酒造が母体となっており、出来たワインを一升瓶で貯蔵して熟成させてからリリースするのが特徴的です。本ヴィニュロンシリーズは、ワイナリー開業20周年を記念して造られた、特別キュヴェになります。
セパージュは、シャルドネ100%。シャトーヤマグチ・シャルドネと同じ畑のワインですが、ヴィニュロンシリーズの方が少しヴィンテージが新しく、価格も3240円とお手頃です。
色はツヤのある黄金。よりヴィンテージの古いものほどではありませんが、やはり独特の深みのある色あいです。
香りは、開けて直ぐはカスタードっぽさや樽、それにウイスキーのようなニュアンスが強く、そこに蜜やリンゴ、カリン、洋ナシ、オレンジ、少々のグレープフルーツといったフルーツ、白い花や乾燥ハーブっぽさといった要素が加わる感じ。抜栓二日目になりますとちょっと変化が見え、パイナップルやドライマンゴーといった南国系の雰囲気や、微かなモカといったものも感じられたでしょうか。また、マリーゴールド的な黄色い花の要素も。
味わいは酸しっかり。フレッシュかつ強さのある酸で、温度が低いとガッツリ前に出ます。一升瓶で長熟させる理由がよくわかりますね。果実味はかなり繊細でドライな印象。二日目に、温度が上がると少し出てくるといった感じでした。ボディはミディアム。ミネラル感やエキス分は感じます。ただ、後口にかけては存外さらっとしていますね。
今回、岩牡蠣を合わせたのですが、相性はバッチリでした。
先ず、シンプルに生食を合わせましたが、生臭み等全く出ず、強い酸が牡蠣の濃厚な味わいに行けますし、何より、ワインの強い香りが牡蠣の濃厚さに負けずよく馴染みました。
また、岩牡蠣を軽くレンジで温め半生くらいにしますと、牡蠣の甘みがより強調されたのですが、その甘味がまたワインの香りともいいですし、ワインの奥底にある果実味をより引き出してくれる感じでもありました。
その他、お寿司もつまんでみましたが、サーモンや中トロの脂に対しても、香りの相性がいいですし、逆に海老のように脂は無いものの味の強さ・甘さがあるものに対しても、酸を中心にしなやかなマリアージュを見せてくれました。あと、イクラの軍艦も全く生臭みなど出ないですし、海苔の香りとの相性はちょっと色々試したくなる感じでした。
以前、通常キュヴェのシャルドネを刺身に合わせたときもいい相性でしたが、ここのワインは樽がしっかりかかっているにもかかわらず、生の魚貝との相性が本当にいいのが驚きです。
熟成の影響などもあるのでしょうが、やはり秋吉台由来のアルカリ性土壌が大きな影響を及ぼしているのでしょうね。本当に、他にない存在感があるワインです。
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