ワインヲタ入門生のチラシの裏

2015/12/17(木)21:29

サントリー塩尻ワイナリー ジャパンプレミアム・岩垂原メルロー2012

日本ワイン(347)

先日のサントリー日本ワイン体験イベントのワインも今回で最後。前回に引き続きの長野産メルローになります。 ジャパンプレミアム・岩垂原メルロー2012。岩垂原は、長野のメルローと言えば名前の挙がる産地である桔梗が原の、川を挟んで反対の場所にあります。特徴としては、昔川だったところに火山灰が浅く堆積した、水はけのよい土壌という点でしょう。また、標高も600~700mと高く、日照時間の長さがあり、寒暖差もある一方で降雨量は少ないという恵まれた環境です。サントリーは、その岩垂原の山本さんという方を契約農家とし、そこのブドウを用いた特別キュヴェとしてこの岩垂原メルローを作っています。実は、山本さんは赤玉の原料となるブドウを栽培されていたそうですが、1980年ごろにこの地の力に注目したサントリーから高級ワイン用のブドウをやらないかという話があり、その後取り組んでこられているのだそうです。 セパージュは、勿論メルロー100%。フレンチオークでの熟成で、新樽比率は4割です。価格は、こちらでは8640円。 色はガーネット。やはり、塩尻メルローと比べますと黒さ、濃さがあります。 香りは、茶色いスパイスや腐葉土、ココアといったものが感じられるほか、フルーツでは赤系というよりもブラックベリーっぽさや干しブドウなどやはりもう少し色合いの濃いそれを感じます。赤いニュアンスもありますが、ダークチェリーやマラスキーノ、それに赤ベリーのジャム等こちらも濃密さのあるものですね。また、フルーツケーキっぽさも少々感じられました。 味わいバランス型です。最初のインパクトとして、強いていえば果実味が前に来ますが、それもほんのりと広がるといったもの。そこに、旨みや明るい酸、それに渋みが加わり、全体として調和の取れた雰囲気があります。ただ、後口にかけて渋みの印象はやや残り、主張しては来たでしょうか。口当たりはやわらかでたおやか。ふんわりとした印象のミディアムです。 会では、個人的には実は乾しイチジクのゴマクリーム和えが非常にいい相性だったなあと。ワインの味わいに深みがありますのでイチジクの甘みを受け止められますし、そこにゴマクリームのコク、香ばしさ、塩気が加わることで各要素が噛み合い、さらに旨みが引き出される感じでした。 また、勿論お肉にもよく合い、土佐黒毛和牛の脂の旨みにワインの渋味やたおやかな質感がよく馴染みました。ポン酢を付けても悪くないですが、肉そのままでの方がより馴染みやすかったような気はします。 加えて、海老芋オランダ揚げの滋味深い味わいにもいいですね。揚げてあることでの香ばしさも、ワインとの相性をよくしてくれる感じでした。酒盗ソースとも、意外と悪くないのは面白かったですね。 まあ流石の完成度のワインでした。気合いの入り方を感じますね。現段階でもいいですし、より瓶熟が進めば、香りの要素などまだまだ広がりを見せてくれそうな雰囲気もありました。  岩垂原メルロー[2012]年・フレンチオーク樽熟成・長野県塩尻市産100%(塩尻市岩垂原地区産100... 楽天内にもボチボチありますね。ただ、このお店には2007もあり、そっちが今どういう状態なのか非常に気になるところです。 にほんブログ村

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