2019/02/15(金)01:40
タキザワワイナリー ケルナー2017
今回から先日の北海道のワインを飲む会のワインです。先ずはケルナーから。
ケルナー2017。生産者タキザワワイナリーは2004年に三笠市達布に畑を開墾、2013年に醸造所が完成したというワイナリーです。現在の自社畑は3ヘクタールまで拡大、開墾当初はソーヴィニヨン・ブランとピノ・ノワールでスタートされたそうで、今はそこにシャルドネが加わっています。野生酵母による醸造を行い、酸化防止剤の添加も最小限に止めると言った造りをされています。
本ワインに使われているケルナーは余市産。余市には評判の農家さんも多いですが、こちらも中井観光農園さんのものを使用しています。価格は3000円程度。
色は青みがかった薄い黄色と言ったところですが、少々のにごり感もあったでしょうか。
香りはフルーティさがよく出ており、青リンゴや赤いリンゴをしっかり感じ、そこにグレープフルーツやレモン、青い柑橘と言ったものが加わる印象。また、白い花や金木犀的な黄色い花、軽い蜜っぽさと言ったものも。時間と共に、その蜜っぽさは赤いリンゴのニュアンスとともにより強まります。その他、ハーブや白い石、軽いフルーツヨーグルト、それに微か~にですが生姜のような気配も感じられたように思います。
味わいはバランスの良いフルーティなものでした。果実味のアタックが柔らかくもしっかり広がりつつ、そこに明るく果実味より輪郭のはっきりした、しかし果実味より前に出過ぎない酸がピッと入ります。この酸の塩梅が絶妙でした。ボディはミディアムライトくらいの印象で、まろやかさやしなやかさ、ミネラル感のあるものでした。
会では1番に飲みましたのでサーモンとスモークした牡蠣、リンゴのタルティーヌに合わせましたが、まあ合わないはずが無く、と言ったところです。
タルティーヌのリンゴの香りがワインのフルーティさ、リンゴっぽさによく馴染んで全体に統一感を与えてくれますし、ワインの果実味や酸がサーモンや牡蠣のまろやかな旨みによく映えました。
次のアランチーニにも合わせてみましたが、これはまあ可もなく不可もなくと言った所。それでもトマトソースの甘み酸味との相性は中々でしたし、ツブ貝の食感とワインの質感も波長の合う感じでした。
日本のケルナーには、硬い緑の葉っぱ的なニュアンス、あるいは緑茶的な要素を感じることも過去の経験ではあったのですが、このワインは飲むのにかける時間が短かったからなのかもしれませんがそういった印象はありませんでした。
その分、フルーティさが非常によく出ており、生姜っぽさなどそれだけではない部分はありつつも、より親しみやすいのかなと。ただ、この酸のきれいさは、海外ワインを飲みなれた参加者の方も唸らせるものでしたよ。
[2017] ケルナー 白 750ml / タキザワワイナリー [北海道] Kerner / TAKIZAWA WINERY
楽天内では現在、こちらのお店で2916円です。価格帯的に国内外のワインにライバルも多いですが、選ばれる理由のある1本だったように思います。
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