テーマ:ワイン大好き!(30231)
カテゴリ:日本ワイン
さて、2月もついに終わりますが、1月の北海道のワインを飲む会のワインも今回で何とか最後。最後はヤマブドウ系のワインなのですが…ややダメージボトルでした。 菜根荘ワイン・山ぶどう・豊潤2013。生産者はマオイワイナリーですが、2017年に前オーナーがご高齢と言う事で現在のオーナーが買収しています。夕張郡長沼町にあるマオイ丘陵と言う土地にあり、大きな特徴はヤマブドウやその交配品種のワインを手がけている事。北海道ではあまりないようです。 セパージュはヤマブドウ100%ですが、産地自体は余市になるようです。価格は5400円程度。 色は流石ヤマブドウ、しっかり黒く透明度もゼロ。エッジにかけても黒さを感じます。 香りには残念ながらちょっと硫黄っぽい要素が出てしまっていました。さらに、硝煙っぽさもありますね。ただ、時間と共にそのニュアンスは割と落ち着き、その奥に黒ベリーや、赤ベリーのジャム、コンポート、梅っぽさや梅ジャムといったフルーツの要素や、ヨードっぽさ、黒い土、カラメル、バルサミコ、それに茶色いスパイスや黒コショウ、若干の山椒と言ったものも見えました。 味わいも、果実味の印象がかなり弱い感じに。ダメージが無ければもうちょっと出ていたのかなと思います。一方、ヤマブドウらしい明るく強い酸は、丸さのあるそれではあるもののキッチリ感じられます。タンニンも感じますが、舌触りには感じるものの、6年熟成の影響かそこまで渋いという程でもありません。ボディはフル。ダメージボトルでありながらハリや密度があり、大柄な印象を受けました。 会では、メインの鴨とデザートのタイミングで飲みました。 鴨との相性は悪く無いくらいで、鴨肉の目の詰まった、モッチリした食感に対し、ワインのボディ感や土っぽさの相性の良さは感じるかなと言うくらい。 驚きだったのはデザート、中でもフランボワーズのジェラートとの相性。まず、ジェラートの香りがワインのフルーティさと結びつき、お互いが華やかに盛り上がります。そのおかげで、ワインにあったネガティブな要素が完全にマスキングされてくれたのもうれしいところでした。また、ワインのしっかりした酸と、甘すぎない、しかしデザートと言う事で勿論感じられる甘味との相性もバッチリで、トータルとして赤や黒の果実の香りとフレッシュな甘酸っぱさ、そして、そこにアクセントとして加わるワインのスパイ―さの調和を楽しめるよいマリアージュとなりました。 正直、ダメージボトルと言う事で個別記事にするかは悩んだのですが、このフランボワーズジェラートとのマリアージュがあまりによく、正直今まで合わせたスイーツ+ワインの中でもトップレベルだったことで記事にせざるを得ないなと。 ワイン自体は、ダメージがありつつもその奥にある要素をそれなりには感じられ、やはり力のある物なのは間違いなさそうです。 マオイワイナリー 菜根荘ワイン 山ぶどう 豊潤 2013 楽天内では、投稿時現在こちらのお店で5508円。決して安いワインではありませんが、改めて健全なボトルを飲んでみないといけません。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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いつも面白く拝見させてもらっています。
(初めてコメントする気がしますが ...) 「硫黄っぽい要素が出てしまっていました」とのことですが、これは還元臭なのではないのですか? 現に、その後で「時間と共にそのニュアンスは割と落ち着き」と言っているので、そのように思われるのですが、他にダメージワインと思う何かがあるのでしょうか? チョット気になったので、質問してみました。 (2019年03月02日 07時41分47秒)
Echezeaux14(石上)さんへ
コメントありがとうございます。 これなんですが、完全に硫黄っぽさが消えたわけではなかったこと、強いて言えば、そこに伴ってちょっと蒸れたようなニュアンスがあったかなあと言う事でなのですが、当日の参加者の中でも意見が割れたりもしたんです。ただ、最終的に全員でやっぱりダメージだなとなったという所でして。 後半にかけての印象は、ジェラートとの相性の良さがあまりにも印象的でしたので、そこに持っていかれた部分もあるかもしれません。 取り敢えず、また機を見て同じワインを飲んでみられればと思います。 あいまいな感じになりまして申し訳ありません…。 (2019年03月02日 23時11分43秒) |
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