ワインヲタ入門生のチラシの裏

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4月に行いました台所山猫さんでの爽やかワインと和食の会のワイン、続いてもロゼですが、泡ものになります。
​ピノ・ロゼ・ゼクト・ブリュット・ナトゥーア2008​。生産者はベルンハルト・フーバー。ドイツ、バーデンにおけるピノ・ノワール＝シュペートブルグンダー、当地ではかつてマルターディンガーと呼ばれていた品種の第一人者です。先代ベルンハルトが故郷マルターディンゲンがかつてピノ・ノワールの名産地であったことを知り組合から脱退、甘口白が主流の時代にピノに取り組み、その後20年を経て世界屈指の造り手と認識されるに至りました。先代は若くして亡くなられてしまいましたが、息子ユリアンがその先代の評価を凌ぐところにまで来ています。
こちらは、その先代時代のピノ・ノワール100%のロゼスパークリングになります。価格は5000円程度。

色はロゼカラー、と言うよりもオレンジに近いような雰囲気。夕焼け色と言った所でしょうか。そして、淡さのあるものです。
泡は勢いこそ大人しく量も程々ですが、キメの細やかさはありますね。

香りには、やはりラズベリーやクランベリー、イチゴなどの赤ベリーがよく見えますが、フレッシュと言うよりはドライフルーツ的な雰囲気のあるものです。また、オレンジピール、それにピンクグレープフルーツのドライフルーツ？といったようなニュアンスも。その他、若干の洋ナシっぽさや、ピンクペッパーなどのコショウ、微かなオリエンタルスパイス、赤い花、ドライハーブ、少々の香ばしさなども感じられたように思います。

味わいは、優しくもアタックに存在感を見せる果実味と、落ち着いているものの明るさを残す酸が拮抗する、上品なバランス型です。ロゼですが渋みの印象はありません。ボディは柔らかさやしなやかさを感じるライトですが、それなりのエキス分もありました。

会では、天ぷらのところで飲みました。
タケノコとの相性こそ甲州桜花に譲りますが、コゴミ、生ハムとの相性はこちらが勝りますね。
コゴミとは、その青さのある香りとワインのベリー的なフルーティさがよく噛み合います。この辺はピノらしく、香りの要素の中にそういったものがあるのかもしれません。生ハムチーズとは、これはもうハムの塩気や旨み、チーズのまろやかさと言ったものに対してワインの果実味や赤ベリー感がバッチリ。
また、天ぷらに添えられていたレモンとの相性が良かったのには驚かされました。レモンの爽やかな柑橘香に対しワインのオレンジっぽさ等が馴染むようで、加えてその果実味が、レモンの酸味をまろやかにしつつ、奥にある甘みを引き出すような感じでした。

このワインは過去にヴァンルパンさんのワイン会などで飲む機会があり、個人的に非常に気に入っていたのでいつかワイン会でも使いたいと考えていました(1日ワインバーではご用意させていただいたことがありましたが)。
今回、和食と合わせるという事で、ここしかないと飲んでみましたが、食事との相性もバッチリで、ワイン自体の完成度もさすがの高さと、大満足の1本となりました。

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フーバー　ゼクト・ブリュット・ロゼ2008　No.91710​
楽天内では投稿時現在幾つかのお店で扱いがあります。こちらでは5049円。ユリアンの代になってこのワインはもう作らなくなる、なんて話もあるようで、今のうちにもうちょっと飲んでおきたいところです。


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