2005/06/24(金)22:03
ボーイズ・ドント・クライ Boys Don't Cry
先日見たミリオンダラー・ベイビーのヒラリー・スワンク。
彼女のもう一つのアカデミー受賞作。
10年ほど前、アメリカのフォールズ・シティという町で起きた事件に基づくストーリーです。
ここで彼女が演じるのは、性同一性障害を抱える女性、ブランドン。
肉体は女性なのですが、彼女の心は男性。
性同一性障害を持つ人の苦悩が、あまり描かれてはいません。
それよりも心に残るのは、些細なことでキレて殺人まで犯してしまうような、救いようの無い人たち。
そして、マイノリティを受け入れられない閉鎖的な田舎町。
自分とは異質な人、自分より弱い人を、あそこまで迫害してしまうのは何故なのか。
いつもイラついていて、ちょっとしたことでキレてしまう人は、アメリカだけでなく今の日本にも多い。
怖さを感じたのは、あれが海の向こうの話ではなく、かなり身近なものに感じたせいかもしれません。
これも救いを感じられるような話ではありませんでした。
私は、せめて映画には救いや癒しが欲しい。
ブランドンに恋をし、彼が女性だと知っても愛する女の子を演じる、クロエ・セヴィニーがよかった。