2004/11/21(日)20:22
人生は大河ドラマの総集編
福岡空港の自動ドアが開いた瞬間、空気の匂いの懐かしさに驚いてしまった。
「そんなに帰ってなかったっけ・・・」
たった1時間半のフライト、あっという間の距離なのに
長いこと帰っていなかった気もする。
仕事の方向性にめどがついて
なんだか心で付き合える友達も増え、
やっとまたふるさとに胸を張って帰れるような気持ち
こんな気持ちになるまでなるべく帰りたくないような
そんな思いもあったと思う。例えばそれは、
久しぶりの友達には「生き生きしてる自分」で会いたいのと似てる。
佐賀行きの高速バスに乗り込むと
父の話し言葉と同じイントネーションの言葉たち。
いつかずっと未来に父が亡くなった後にこの街に降り立ったら
このイントネーションの中に父を懐かしく思い出すだろうか。
なんて・・もちろん、心からずっと生きててほしいけどそんな事をふと想像した。
父に話すと、彼も彼で変に縁起なんかの話に変えたりなんてしない人で
佐賀便の地域特色事例について話してくれた(笑
きっと長く離れてる私には父のイントネーションだと
そう感じる幅がすごく広いようだ。
途中、なんだかすごい懐かしい感じのする自転車に乗った60前のおばさんとすれ違ったが
結局全くもって、かけらほども誰だか思い出せる感じもなく後姿を見送った。
考えると高校卒業後しばらく毎年行ってたクラス会も
15年近く顔を出していない。
なんだか恐ろしい時間が流れてた。
恐ろしい時間・・・・時々考えるけど
25年前に11才(25年って四半世紀だよ!!)
30年前だってすでに6才じゃないか!
「○○年前」って言葉の単位が自分の中で以前と違う。
10年前なんて最近に思える。
いったい、いつの間にそんな時間が過ぎたっていうの・・・・。
なんだか人生ってNHKの大河ドラマみたい。
始まったときはみんな若い。親も家族もみんな若い。
気がつくと12月が近づいていて登場人物の
青春の友もみんな年寄になってしまい、人が欠けていく。
見てる間1年は長いけどね。
人生って振り返ると大河ドラマの総集編のように
きっといろいろあってもあっという間なんだろうな。
1年をかけてそれを感じるのが恐ろしい気がして
それも大河ドラマを見なくなった理由。
p.s.母と長い時間話をしたが
彼女は去年「金曜時代劇 蝉時雨」を見ていたらしく
内野聖陽のことを「最近いい役やってるねえ」と言った。
彼女はなかなか私のことも誉めたりはしないから
(誉めるより兜の緒を締めさせるタイプ)
彼女が内野さんを誉めたのが彼を好きな自分が誉められたようで嬉しかった。
彼女のお眼がねにかなってるらしい(貴重だ
ただ、TVで見れるのは嬉しいがドラマのはじめあたりでの役への入り込み方には
毎回、彼の力にしては多少危うさも感じる。
最初に時間が必要なんだろうがそうは製作事情でが許さない・・・って感。
役に入り込んでいくと彼は、内野聖陽ではなく
内野聖陽の解釈を加えたしかし、役の人自身になってしまう。
そこが私が感じる彼の最高に価値を感じる部分だと
今の段階での私は思ってる。
そうそう「蝉時雨」は現在、再放送中(NHKで21:15より)。
p.s.2朝一の飛行機も機内食が全くなくなってた。
実家で冷蔵庫をあさってたら、いいと言ったのに父が昼ごはんに
野菜いっぱいの味噌汁と湯豆腐を作ってくれた・・。