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2005/06/11
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カテゴリ:日常系
今回の貴乃花の言動を見てると
農民作家の山下惣一さん作品を思い出す。

長男が親を助けて農家を継ぐ。
親が死ぬ。
弟が相続分として土地を売って金をくれという。
しかし、兄は「これは先祖から預かっただけの土地」
「農業やめて土地を売って金にするのなら半分やるけど」
「おまえは農業を継がなかったのに。
 おれが苦労を受け継いだから、おまえは好きなことしてるのに・・・
 親が死んだらやってきて土地を売って金をくれだと?
 売ったら規模がこれ以上小さくなって
 農業経営にならないよ。」
そういう家族の確執と社会問題が激しく描かれてたような・・・。
法的には財産なんだから分けなきゃいけないんだけど
こうして農業が加速的に消えていくって話だったかな。
(あまりに昔の記憶であいまい)

親方の相撲株も同じようなもんだね。
「弟」は兄が出て行ったんだから自分が継ぐのだし
全部株を渡してまかせた・・・と言うべきだと思う気持ちもわかる。
だけど法的にはそうではない。
あれは立派な有価物だ。(裁判はココが論点となるだろうかな)

気持ちは分かる。
だけど、本気で兄の手も借りる気も無く、いがみ合ったままやっていくのならば
半分の相続分の株を全部兄から買い取って、それでも自分がやるという
そういう意気込みでないと甘い。

さっきの農業の話でもそう。
土地が半分になると商売が成り立たないのなら
そのまま続けたいなら、温情で相続を放棄してもらうか、または
半分の相続分相当のお金を遺産分として払わなくてはならない。
今の日本ではそう。日本の農業の事情や実態がいかにあろうと遺言がないと折半。
継ぐという行為はそれでもやるという覚悟がいるということだろう。

気持ちはわかるけれど
貴乃花の主張は相続の法からすると通らないものだ。
さっさと諦めて全部折半で分けて、
本業で自分の力で金も地位も再構築するのを頑張ればいいじゃないか。

継ぐというのは
今の日本ではそういうことだ。





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Last updated  2005/06/15 08:02:40 PM
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