若者の残虐事件をいかに断罪すべきか:中学生の殺人事件と大学生の猫虐殺事件
岸田首相の訪米は終わりましたが、最初に日本を出発した時に、中国の新聞は「日本の安全保障政策が危険な道を暴走し始めた」と報道しましたが、その姿勢はずっと変わりません。 未成年者の重大犯罪にどう対処するかは難しい問題です。1997年に神戸で中3の生徒が小学生2人を殺した事件では、本当に更生したのか疑われました。中国でも年少者の加害事件が増え、刑事責任を負わせるという厳罰化の方向です。低年齢未成年者の重大犯罪にどう対処するか 河北省検察は、今年3月10日に邯鄲市の中学1年の生徒某が殺害され、3月11日に公安が3人の未成年容疑者を逮捕し、3月21日に故意殺人容疑で検察が起訴したと4月8日に発表した。 刑法が2021年3月に改訂され、「満12歳以上、満14歳未満の者が、残忍な故意殺人、故意傷害を起こし、最高人民検察が承認すれば、刑事責任を問える」となり、年齢を条件付きで引き下げた。 これは未成年者の犯罪の新たな情勢に基づき、被害者と社会の感情に配慮した立法措置であり、個々の事件や加害者の事情を踏まえて若年未成年者を処罰する最後の手段である。 未成年者の犯罪は処罰だけではなく、階層的な介入、矯正体系の構築が必要である。邯鄲事件では中学生を起訴:悪行には罰を味わわせるべきだ 邯鄲事件の少し前、甘粛省で13歳の未成年者が残忍な方法で8歳の女児を殺害した事件があり、最高検検察長がチームを率いて3月20-21日に寧夏に入り、刑事責任を追求するかどうかを検討し、毅然とした態度を取ることを表明した。 2021年3月以来、未成年者犯罪の法律が変わったことを宣伝してきたが広くは知られていなかった。甘粛省と邯鄲の事件を通して人々は低年齢未成年者の犯罪訴追の具体的な進め方を知った。 低年齢というだけで、未成年者の犯罪の免罪符にはならないことが、広く知れ渡った。 猫虐待の記事はだいぶん前から目にしたけれどロクに読んでいなかったのですが、最近、何度も報道されたので改めて読んでみました。 問題の学生は、南京にある東南大学本科卒で、宿舎で猫を虐殺し、それをネットに流したようです。彼は大学院は南京大学を志願したが不合格になり、さらに蘭州大学も不合格になりました。猫虐待で南京大学の大学院に不合格の学生が蘭州大学に志願か? 最近、南京大学物理学院の大学院で、専門の成績がトップだった学生が不合格になり、その原因は思想道徳で不合格になったと疑われるとネットに流れた。 その前に多くの人から、その学生は大学宿舎で猫を虐待し、その様子を撮影してネットに流し、猫を虐待するオンライングループにも参加しており、深刻な資質の問題があるとの投稿があった。 これに対し、南京大学はネットの情報は一部は事実だと回答した。記者が「猫虐待事件」を考慮したのかと質問したのに対し、「そうした行為は影響を受ける可能性がある」と答えた。 南京大学不合格後に、SNSにその学生は蘭州大学の受験リストにあるとの情報が流れ、その大学院に「品行方正でない学生を採るな」「徳が一番重要だ」などの書き込みが寄せられた。 この学生は本科を東南大学土木工程学院で学び、宿舎で猫を虐殺した映像をネットに上げた。当時、南京市公安は「徐某と家人に事情聴取を行った。徐某本人は過ちを認め、悔恨の書を書き、二度とそのようなことを起さないと約束した」と発表した。猫虐待者が再び不合格に、懲罰は永遠に続くのか? 4月8日、蘭州大学が2024年修士編入試験合格者を発表したが「猫虐待受験生」徐某の名前はなかった。彼の筆記試験の点数は75点、面接試験が56点だった。そして世論は微妙に変化した。 徐某に対する激しい批判の圧力で蘭州大学が不合格にしたことは理解できる。だが再度の不合格に、「人の活路を断つ」「再び社会に復帰させるべき」などの同情の意見が現れた。 警察も大学も、このような問題の処理は難しい。特に大学は世論の影響を受ける可能性が高い。もし卒業前に大学がもっと厳しく対応していたら、こんな世論の高まりはなかったかもしれない。 今後も徐某の求学、就職の情報が公開されれば、ネットで圧力がかかる可能性がある。大学も雇用者も慎重になるだろう。世論は感情的になりやすく、いつ注意が薄れるのかは予測しがたい。 猫虐待のような社会文明に反する行動に対する処分を明確に決める必要がある。そうでなければ世論が天に替わって処罰するという混乱が続き、社会正義に資せず、加害者に不公平になる。