カテゴリ:カテゴリ未分類
アメリカ野球と日本野球の長いポストシーズン(日本はそれほど長くはないのかしれないが、熱戦のうちに)が終わった。
この日常にはどんな Monsterもあらわれることはなく、「粛々」か「淡々」かわからぬが、そんな感じでつるべ落としの秋が暮れて行く。先行きのわからない「漠然とした不安感」とそれに乗じた威勢のいい「改革」の掛声がよりいっそう憂愁へと誘う。世紀の頭にいて、もうすでに世紀末をはらんだかのような気分でもある。 前に頼んでいたサイードの本が一冊だけ届いた。そのカバーにある、彼のやや悲哀をおびた眼差しがこちらをまっすぐ見つめている。この悲しげな白皙の顔はleukemiaを病んでいるからなのか、それともいかなる正義のモンスターも存在する根拠の根絶した複雑奇怪な「現代」をあたう限り透視しようという意志のせいなのか。 三振を繰返しながら、でも自分の精魂込めたバットの振動の伝えるものを信じて「打つ」しかない。それが空を切ろうと、そこやここのまたすべての時間にひそんでいるにちがいない多くの日常を生きているMonsterたちと呼応する唯一の方法である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 28, 2003 06:35:45 PM
コメント(0) | コメントを書く |
|