詩人たちの島

2006/09/23(土)21:38

泥鰌汁7

作物(87)

  (初折表)発句  泥鰌汁ちゞにくだけて宵の身は     解酲子 脇     クーバの唄を聴き果てし夏      蕃 第三  見放くれば少年故郷遥かにて     解酲子 四     深く息衝く秋の夕暮         蕃 五   誰も彼も携帯かざす窓の月        蕃 六     しばし渡せるかささぎの橋      解 (初折裏)一   教へ子に神話教はる文化祭        蕃 二     華甲こえれば炭焼となる         解 三   ひりひりと正午の時にうたれつつ      蕃 四     蒜の籬に鳶を見ゆらん          解 五   猫の居る介護の家の朝もよひ       蕃 六     洗ひ物して寝かすをのこ等        解 七   声低くアリアをさらふ深き霧          蕃 八     沖天に月ほのかに白し          解 九   無垢は何芒と話す川の道          蕃(めも) 蕃さん。あまり句の表には出ておりませんが、「猫の居る」あたりから少し恋がかって来、六、七句は恋の運びといってもよいかと思います。それで、その完成形の恋離れとして句づくりをしてみました。初ウ早々の恋句とはずいぶん気が早いみたいですが。勿論お察しの通り、芭蕉句を下敷きにしています。もう一句だけ、蕃さんには秋句をつくっていただきます。二回目のあさり場も近づいてまいりました。(注・初ウ八のコメント・解酲子) 解酲雅伯、私も、恋がかっているとは感じていました。ところで、恋の句は、どういうところで出してよく、また指合去嫌などのタブーはどういう場合に生じますか?また「恋離れ」の句とは、そこまでの「恋」のイメージから「離れ」る句のことですか?その後に、「恋」のイメージの句を出すことは禁制ですか? 以上、初学者のためにも御教示ください。私の句は御句「白し」につけてイノセントを案じました。(注・初ウ九によせて・蕃)

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